新しいタブレットを探しているとき、「Galaxy Tab S10 FE」という名前を目にした人は多いのではないでしょうか。
FEシリーズといえば、Samsungが「上位モデルの良さを残しつつ、手に取りやすい価格に抑えた」人気ライン。
この記事では、その最新モデル「Galaxy Tab S10 FE」の実力をじっくり検証し、同じく人気の「Galaxy Tab A9」との性能差をわかりやすくレビューしていきます。
Galaxy Tab S10 FEとは?人気の理由をひもとく
まずはS10 FEがどんなタブレットなのか、基本情報から整理しましょう。
Galaxy Tab S10 FEは、約10.9インチの大型ディスプレイを搭載したミドルハイクラスのAndroidタブレットです。
Samsung独自のExynos 1580チップを採用し、8GBメモリと128GBストレージを備えています。
価格はおおよそ7万円前後。
高級モデルの「Galaxy Tab S10 Ultra」などと比べると半額以下でありながら、防水防塵・Sペン対応・高リフレッシュレートなど、多くの魅力を兼ね備えています。
「高すぎず、でも妥協はしたくない」――そんな人にぴったりの立ち位置がFEシリーズの人気を支えています。
ディスプレイの実力と映像体験
S10 FEのディスプレイは、10.9インチのLCDパネルで、解像度は2304×1440ピクセル。
液晶ながら発色が良く、最大90Hzのリフレッシュレートによってスクロールもなめらか。
映像のコントラストや明るさも十分で、YouTubeやNetflixなどの動画視聴にも快適です。
上位モデルのように有機ELではないものの、日常用途ではほとんど差を感じにくい仕上がり。
テキストのにじみが少なく、電子書籍やWeb閲覧もストレスフリーです。
一方、Galaxy Tab A9シリーズは約10.5インチのディスプレイで、解像度は1920×1200程度。
映像は十分きれいですが、90Hz対応ではないため、動きの多いゲームやSNSスクロールではS10 FEの方が一枚上手といえます。
処理性能の違いはどれくらい?Exynos 1580の実力
タブレットを選ぶうえで気になるのが「動作の快適さ」です。
S10 FEに搭載されるExynos 1580は、Samsungが最新ミドルレンジ向けに開発したプロセッサ。
実際のベンチマーク(AnTuTu)では約88万点前後を記録し、同価格帯ではかなり優秀なスコアを誇ります。
アプリの起動もサクサクで、複数のアプリを切り替えても引っかかりにくい。
ブラウジングや動画編集、軽いイラスト制作なら十分こなせるパフォーマンスです。
対してGalaxy Tab A9やGalaxy Tab A9+は、Snapdragon 695やHelio G99といったプロセッサを採用しており、スコアは約40万点前後。
これはS10 FEの半分程度の性能で、普段使いには問題ないものの、重めの作業やゲームでは差がはっきり出ます。
「SNSや動画中心」ならA9でもOKですが、「仕事やクリエイティブにも使いたい」ならS10 FEの方が長く快適に使えます。
Sペンの描き心地と活用シーン
S10 FEの大きな魅力は、Sペンが標準で付属している点です。
上位モデルと同じく筆圧感知に対応しており、メモやスケッチ、PDFへの書き込みがスムーズ。
授業ノートをとったり、デザインのラフを描いたりと、タブレットの活用の幅が一気に広がります。
Bluetooth機能は非搭載のため、リモコン操作などはできません。
とはいえ、実際の使用感としては「描く」「書く」動作に遅延はほとんど感じず、ペーパーライクフィルムと組み合わせると紙に近い書き心地を楽しめます。
Galaxy Tab A9シリーズではSペン非対応モデルが多いため、手書きを重視する人にはS10 FEの方が圧倒的におすすめです。
デザインと携帯性、防水対応も魅力
本体デザインはアルミボディで、シンプルながら高級感があります。
約497gという軽さは、10インチクラスのタブレットとしては優秀。
薄型設計で、カバンにもすっきり収まります。
さらに嬉しいのがIP68の防水防塵対応。
キッチンでレシピを見たり、お風呂で動画を楽しんだりしても安心です。
Galaxy Tab A9シリーズは防水非対応のため、この差は実用面で大きなポイント。
特に「家でも外でも使いたい」人には、S10 FEが安心して選べるモデルといえます。
バッテリーと音質の実力
S10 FEは8,000mAhの大容量バッテリーを搭載し、動画再生やWeb閲覧でも長時間駆動します。
USB-Cによる急速充電にも対応し、30分ほどで40〜50%まで回復できるのも便利。
スピーカーはDolby Atmos対応のステレオ仕様で、臨場感のある音を楽しめます。
映画や音楽をよく再生する人には嬉しいポイントです。
Galaxy Tab A9シリーズも7,000mAh前後のバッテリーを備えていますが、駆動時間・音質ともにS10 FEの方が上。
特に音の広がりや重低音の再現性では明確な差が出ます。
仕事・学習・エンタメ、それぞれの使い勝手
S10 FEは、マルチウィンドウ機能で複数アプリを同時に開けるのが便利。
ノートを取りながらブラウザで調べたり、動画を流しながらメール返信したりと、ノートPC的な使い方も可能です。
One UIの操作性も安定しており、Androidタブレットに不慣れな人でもすぐに馴染めます。
学習用としては、Sペンを活かした手書きメモやPDF注釈が強力。
学生や社会人の勉強用端末としても優秀です。
エンタメ面では、高解像度・高リフレッシュレートの画面が快適で、動画再生や電子書籍にも向いています。
これ一台で「見る・描く・調べる」が完結するバランスの良さが光ります。
Galaxy Tab A9との比較まとめ
簡単に整理すると、以下のような違いが見えてきます。
- 処理性能:S10 FEはA9の約2倍のスコア。マルチタスクも快適。
- ディスプレイ:S10 FEは高解像度・90Hz対応で表示がなめらか。
- Sペン:S10 FEは標準付属、A9は非対応モデルが多い。
- 防水防塵:S10 FEはIP68対応、A9は非対応。
- 価格:S10 FEは約7万円台、A9は約3万円台。
価格差はありますが、機能・性能・快適さを考えるとS10 FEのコスパは非常に高いといえます。
一方、Galaxy Tab A9シリーズは軽作業や子ども用など、ライトユーザーにとっては最適な選択肢です。
つまり、
「できるだけ安く、動画やSNSを快適に楽しみたい」ならA9。
「仕事にも勉強にも使いたい、長く快適に使える1台が欲しい」ならS10 FE。
この線引きが選び方の目安になります。
購入前に知っておきたい注意点
S10 FEの唯一の弱点を挙げるなら、OLED(有機EL)ではないこと。
黒の締まりや発色の深みでは上位機に劣ります。
また、SペンはBluetooth非対応のため、遠隔操作やエアアクションが使えません。
ただし、これらは日常使用ではほとんど影響しないレベル。
それよりも価格と機能のバランスが秀逸で、現実的な使いやすさを重視する人にこそ向いています。
ギャラクシータブレットS10 FEの実力検証!A9との性能差も比較レビューまとめ
ここまで見てきたように、Galaxy Tab S10 FEは「上位モデルの便利さを残しつつ、価格を抑えた実用的タブレット」として完成度の高い1台です。
Sペンでの手書き、マルチウィンドウでの作業、防水対応など、生活のあらゆるシーンで活躍します。
一方のGalaxy Tab A9は、必要最低限の機能に絞ったコスパ重視モデル。
「使う目的」と「求める快適さ」によって、どちらがベストかが変わります。
もしあなたが、長く使えるタブレットを探していて、性能もデザインも妥協したくないなら、S10 FEを選んで間違いはありません。
その一方で、手軽さ・価格重視で日常使いだけできれば十分という人にはA9が最適。
「ギャラクシータブレットS10 FEの実力検証!A9との性能差も比較レビュー」――その結論は、S10 FEは“ちょうどいい贅沢”を楽しめる1台。
高すぎず、でも頼れる。この絶妙なバランスこそが、今多くのユーザーに選ばれている理由なのです。
