「ラン中の自分の位置をリアルタイムで家族に見せたい」「ソロライドでも安心して出かけたい」──そんなときに頼れるのが、ガーミン(Garmin)のライブトラック機能です。
この記事では、LiveTrackの基本から設定手順、実際の活用シーン、注意点までを、初心者にもわかりやすく解説します。
ガーミンのライブトラックとは?リアルタイム共有機能の概要
ガーミンのライブトラック(LiveTrack)は、アクティビティ中の現在地や移動ルート、速度、ペースなどをリアルタイムで共有できる機能です。
共有先には、家族・友人・仲間のメールアドレスやSNSリンクを登録しておけば、URLをクリックするだけであなたの動きが確認できます。
マラソン大会やロングライド中に「今どの辺を走ってるの?」と応援してもらえるだけでなく、夜間やソロ活動時の安全対策にも役立つのが特徴です。
ライブトラックでは次のような情報を送信できます。
- 現在地(GPS情報)
- 移動経路(地図上のルート)
- ペース・スピード
- 心拍数や標高(対応デバイスの場合)
これらのデータがリアルタイムで共有相手に表示されるため、まさに「動く安心通知」といえる仕組みです。
ライブトラックの仕組みと対応条件
LiveTrackを使うためには、いくつかの条件があります。
最も重要なのは、「Garmin Connect」と「対応デバイス」の連携です。
- スマートフォンにGarmin Connectをインストール
- デバイスとスマホをBluetoothでペアリング
- スマホがインターネットに接続されていること(Wi-Fiまたはモバイル通信)
この3つが揃えば、LiveTrackを使う準備は整います。
ただし、スマホを持たずに使えるのは、**LTE通信対応モデル(例:Forerunner 945 LTEやFenix 8 Pro)**などの一部製品のみ。
それ以外のデバイスでは、スマホが常に通信を担うため、スマホを携帯していないと共有できません。
ガーミンライブトラックの設定方法(スマホアプリ編)
初めて使う人でも数分で設定できます。Garmin Connectアプリを使う方法を順に見ていきましょう。
- Garmin Connectアプリを起動
ホーム画面右下の「その他(More)」をタップ。 - [セーフティ&トラッキング]を選択
→ [LiveTrack]を開く。 - 利用規約に同意(初回のみ)
- 使用するデバイスを選択
複数のGarminを持っている場合は、LiveTrackを使いたい機種を指定。 - セッション名を設定
例:「今日の朝ラン」や「週末ライド」など、あとで見てわかりやすい名前を入力。 - 共有相手を追加
メールアドレスを入力して登録。複数人の設定もOK。SNS共有も選択可。 - 自動開始の設定(任意)
「Auto Start」をオンにしておくと、アクティビティを開始した瞬間にLiveTrackが自動でスタートします。 - アクティビティを開始して共有
Garminデバイスでランやライドを始めると、LiveTrackが起動。相手にはURL付きの通知メールが届き、地図上であなたの位置を確認できます。
この設定を一度行えば、次回以降は自動で共有が始まるので手間はほとんどありません。
ライブトラックの使い方と活用シーン
実際にLiveTrackがどんな場面で便利なのか、よくある活用例を紹介します。
1. マラソン大会で家族に応援してもらう
フルマラソンや駅伝など、コースが長く家族が沿道で応援しづらい場合でも、LiveTrackのURLを送っておけば、スマホで「今どの地点か」を確認できます。
どこで応援すればよいかが一目瞭然です。
2. ソロライドやトレイルでの安全確認
一人で走ったり山道を走行する際、家族がリアルタイムで位置を把握できるのは安心。
「帰りが遅いけど、ちゃんと動いてるな」と確認できるだけで、事故やトラブル時の早期発見にもつながります。
3. グループライドで仲間の位置を把握
LiveTrackは「GroupTrack」という拡張機能でも活躍します。
サイクリング仲間の現在地をお互いに見ながら走れるので、はぐれても合流しやすいのがメリットです。
4. SNSでリアルタイム実況
大会やチャレンジイベント中に、SNSで共有リンクを投稿する人も増えています。
フォロワーがリアルタイムで経過を見守れるため、「オンライン応援企画」にもぴったりです。
利用時の注意点とデメリット
便利なLiveTrackですが、いくつか注意すべきポイントもあります。
バッテリーの消耗
GPSと通信を常に使うため、Garminデバイスとスマホの両方で電池の減りが早くなります。
長時間のアクティビティでは、モバイルバッテリーの持参をおすすめします。
通信環境の影響
スマホが圏外になると、LiveTrackはデータを送信できません。
山間部や郊外などでは、リアルタイム更新が止まることもあります。
プライバシーリスク
共有URLを誰でも見られる場所に投稿すると、位置情報が公開されてしまうおそれがあります。
必ず信頼できる人にだけ共有するようにしましょう。
スマホ依存の制約
LTE対応デバイスを除き、スマホがないとLiveTrackは機能しません。
「時計だけで完結する」と思っていると、うまく動作しないケースがあるので注意が必要です。
より安全に使うためのポイント
LiveTrackを快適に使うために、以下の点を意識しておくと安心です。
- 出発前にGarmin Connectとデバイスの同期を確認
- スマホ・ウォッチ両方をフル充電しておく
- 通信が途切れにくいエリアを事前に把握
- 共有相手は信頼できる人だけに限定
- 長距離や夜間ランでは必ずLiveTrackをON
特にソロランやトレイルなど、緊急時に助けを呼びにくい環境では、LiveTrackを「命綱」として活用する人も増えています。
最近の動向:LTE対応モデルで進化するLiveTrack
近年のGarminは、スマホなしでLiveTrackを利用できるLTEモデルを続々投入しています。
代表的なのはForerunner 945 LTE、Fenix 8 Pro、Venu 3 LTEなど。
これらのモデルでは、Garmin Connect Mobileを介さずにデバイス単体で通信可能。
スマホを持たずに走りたいランナーやトライアスリートに人気が高まっています。
また、Garminのセーフティ機能「事故検出通知」や「アシスタンス」と連携できる点も注目ポイント。
万が一の転倒や衝突を検知すると、自動で位置情報を緊急連絡先へ送る仕組みが統合されています。
ガーミンのライブトラック機能とは?まとめ
ガーミンのライブトラックは、リアルタイムで自分の位置を共有できる安心の機能です。
家族や仲間に安全を知らせるだけでなく、応援やモチベーション維持にもつながります。
設定も簡単で、Garmin Connectアプリから数分で完了。
一度使えば、その便利さと安心感に手放せなくなるはずです。
ただし、スマホ通信やバッテリー、共有範囲などには注意が必要です。
自分の活動スタイルに合った使い方を見つけ、安全で快適なラン&ライドライフを楽しみましょう。
リアルタイムで「今ここにいる」を伝える──それがガーミンのLiveTrack。
一人で走る時間が多いあなたにこそ、ぜひ一度試してほしい機能です。
