釣りをもっと快適に、そして効率的に楽しみたい。そんなアングラーたちの間で注目を集めているのが「ガーミン エレキ」です。
エレキとは、ボートを静かに動かす電動トローリングモーターのこと。これまでミンコタやモーターガイドといったメーカーが定番でしたが、近年は魚探ブランドとして知られるガーミンが参入し、一気に話題をさらっています。
この記事では、ガーミンのエレキがなぜ注目されているのか、その特徴や選び方、そして人気の3モデルをわかりやすく紹介します。
ガーミン エレキとは?釣りを変える次世代トローリングモーター
ガーミンのエレキは、ただの「モーター」ではありません。魚探・GPS・オートパイロットなど、最新の航行技術が統合された“釣りのための頭脳を持つモーター”です。
従来のエレキでは、ボートの操作と魚探の確認を別々に行う必要がありました。しかし、ガーミンのトローリングモーターは、魚探で得た情報をもとに自動で航行し、狙ったポイントで静止することまで可能です。
例えば、ガーミンの「FORCE」シリーズはGPSとヘディングセンサーを内蔵。風や流れが強くても、ボタンひとつでボートをその場に固定する「アンカーロック」機能が使えます。
また、釣り場のポイントを記録しておけば、自動でルートを追尾して同じ場所へ正確に移動。これはまさに“釣りのオートクルーズ”といえるでしょう。
驚くほど静かでパワフル ― ブラシレスモーターの実力
ガーミン エレキの大きな特徴のひとつが、ブラシレスモーターです。
従来のブラシ付きモーターは摩擦による音や振動がありましたが、ブラシレス化により驚くほど静かでスムーズな走行を実現。魚へのプレッシャーを最小限に抑え、ナーバスな状況でも有利に釣りができます。
さらに、ブラシレス化は効率にも貢献します。36V仕様で比較すると、同等の出力でも約30%長く稼働できるとされており、1日中釣りを楽しむアングラーには心強いポイント。
しかも静音・高効率・高トルクをすべて両立しているため、流れの速い河川や風のある湖でも安定して操作できます。
釣りを自動化するテクノロジー ― GPS・オートパイロット・アンカーロック
ガーミンのエレキを語る上で欠かせないのが、自動操舵機能です。
「アンカーロック」は、GPSを使ってボートの位置をリアルタイムに補正し、風や潮流に流されずにその場で静止する機能。
これにより、釣り人はロッド操作に集中でき、ピンポイントで狙ったスポットを丁寧に攻められます。
「ヘディングホールド」機能を使えば、指定した方向を自動で維持。まっすぐ進みたい時や、風に流されずに釣りを続けたい時に便利です。
さらに「オートパイロット」では、設定したルートに沿って自動で航行することも可能。これは従来の手動エレキにはなかった大きな進化といえるでしょう。
操作もシンプルで、ワイヤレスリモコンやフットペダルを使ってどこからでも制御できます。
釣り座を変えたり、複数人でボートに乗ったりしても快適に扱える設計です。
ソナーとの連携で釣りの“見える化”を実現
ガーミンが得意とする魚探技術は、エレキにも活かされています。
FORCEシリーズでは、CHIRP魚探や超高精細スキャンソナー(ClearVü・SideVü)を統合でき、ボートの直下や左右の地形・魚影をリアルタイムで把握可能。
さらに「Panoptix LiveScope Plus」と連携すれば、水中の魚がルアーに反応する様子まで映し出せる“ライブ映像釣法”ができます。
このソナーとエレキの連携によって、「魚を見つけて自動でその地点に移動し、静止して狙う」という新しい釣りの形が実現しました。
まさに“見て釣る時代”の中心にあるのが、ガーミンのエレキといえるでしょう。
ガーミン エレキの選び方 ― 自分のスタイルに合った一台を
ガーミンのエレキを選ぶ際は、次のポイントを押さえておくと失敗がありません。
1. 使用環境に合わせて選ぶ
淡水中心なら「GARMIN Force 57 トローリングモーター」、海でも使いたいなら塩水対応の「GARMIN Force Kraken」など、水域によって最適モデルが異なります。
また、ボートのサイズやデッキの高さに合ったシャフト長(例:63インチ、75インチ)を選ぶことも重要です。
2. 電圧・推力で選ぶ
24V仕様は扱いやすく軽量、36V仕様は強力な推進力を発揮します。
釣行時間が長い人や大きめのボートを使う人は36Vを選ぶと安心です。
3. 魚探との互換性
すでにガーミンの魚探を使っている場合は連携がスムーズ。
他メーカーの魚探しか持っていない場合は、接続可否を事前に確認しましょう。
4. 操作スタイルで選ぶ
リモコン操作を重視するか、フットペダルで直感的に操作したいかによっても好みが分かれます。
ワイヤレス仕様のため、デッキ上をすっきり使いたい人にも向いています。
人気のガーミン エレキ3モデル
ここでは、実際に人気を集めている代表的なモデルを3つ紹介します。
● GARMIN Force 57 トローリングモーター
淡水用のスタンダードモデル。ブラシレスモーター搭載で静音性とパワーを両立。GPSアンカー・オートパイロット・ワイヤレス操作と、必要な機能がすべて揃った万能タイプです。
レンタルボートやバス釣りにぴったりで、使い勝手の良さが評価されています。
● GARMIN Force Kraken
海水対応のフラッグシップモデル。長シャフト仕様で大型ボートにも対応し、最大推力100ポンドのパワーを誇ります。
塩害対策や防水性能も高く、オフショアのルアーフィッシングにも最適。まさに“海のエレキ”として信頼されています。
● GARMIN Force フットペダル
ワイヤレスでエレキを操作できる専用ペダル。手を使わずに進行方向や速度を調整できるため、キャストやロッドワークに集中できます。
既存のForceシリーズに追加することで、操作性が格段に向上します。
ガーミン エレキが選ばれる理由
ガーミンがここまで支持を得ている理由は、単なるモーターではなく「釣りを最適化するプラットフォーム」として進化しているからです。
静音・高効率なブラシレス構造、GPSによる自動操舵、魚探との連携…。
これらの機能が一体化したことで、ボート釣りが劇的に快適になりました。
また、長時間の釣行でも疲れにくく、ボタンひとつでポイント移動ができる操作性は、ベテランだけでなく初心者や女性アングラーにも扱いやすいと評判です。
今まで複雑だったボート操作を“直感的に”できるようになった点が、ガーミン エレキの大きな魅力といえます。
導入時の注意点とメンテナンス
高性能な分、導入コストは決して安くありません。
本体のほかにバッテリーや魚探などの周辺機器が必要な場合もあります。購入前にはトータルのコストをしっかり確認しておきましょう。
また、海水で使用する場合は定期的な洗浄や防錆ケアが欠かせません。
防水性能は高いものの、モーター内部やケーブル接続部のチェックは必須。丁寧なメンテナンスが長寿命につながります。
ガーミン エレキの進化が釣りを変える
釣りを快適に、そして戦略的に楽しむための“新しいスタンダード”。
それがガーミンのエレキです。
GPS制御による自動操舵、静かで強力な推進力、そしてソナーとの統合による高精度なポイント攻略。
もはや「ボートを動かす装置」ではなく、「釣りを支える相棒」と言っても過言ではありません。
これからエレキの導入を検討している人、魚探との連携で釣りをステップアップさせたい人には、ぜひ一度ガーミン エレキを体験してほしい。
その静けさと正確さが、釣りの世界をきっと変えてくれるはずです。
