「もっと自由に走りたい」「知らない道を冒険したい」──そんなサイクリストにとって、ナビゲーション機能は欠かせない存在です。今回紹介するのは、ガーミンのツーリング特化型モデル「Edge Explore 2(エッジ エクスプローラー2)」。
ロードレース志向の上位モデルとは違い、旅やツーリングに焦点を当てた設計が魅力です。登山道や峠道、ロングライドでこそ真価を発揮する理由を、実際の使い勝手や機能を踏まえて紹介します。
Edge Explore 2とは?ツーリング派のためのサイクルコンピュータ
ガーミンのEdgeシリーズといえば、競技志向のサイクリスト向けという印象を持つ人も多いはず。
しかし「Edge Explore 2」は、その中でも異色の存在です。ターゲットはトレーニングではなく“旅”。つまり、走ることを「楽しみたい人」のためのモデルです。
搭載されているのは、日本詳細道路地図(CityNavigator Plus 自転車道入り)。自転車専用道路やサイクリングロード、田舎道までしっかりカバーしており、ナビ性能に優れています。
初めて訪れる土地でも道に迷わず、ルート案内とリルート(自動再設定)機能でスムーズに走行可能。地図アプリを開くために立ち止まることもなく、走りに集中できます。
大画面タッチスクリーンで地図が見やすい
Explore 2の特徴のひとつが、3.0インチのカラータッチディスプレイ。
スマホのようにスワイプやピンチイン・ピンチアウトで地図を操作でき、視認性も高いです。
太陽光の下でも反射しにくく、文字や地形がしっかり見えるのは長距離ライドで大きな利点。
タッチ操作は手袋をしたままでも反応がよく、冬季ライドや山道でも扱いやすい設計。操作性と見やすさのバランスが取れており、ライド中のストレスを最小限に抑えています。
複数衛星に対応した安定した測位
GPSに加えて、GLONASS・Galileo・みちびき(QZSS)にも対応。
このマルチGNSS対応により、山間部や林道、谷間といった電波が届きにくい場所でも測位が安定します。
登山口や峠道など、スマホのGPSが途切れやすいエリアでも正確に位置を把握できるのは安心です。
ツーリング中に「道がズレて表示される」「トンネルでロストする」といったトラブルが少なく、ルートの正確さを保ちながら走行できます。
ナビゲーション機能が優秀。初めての道でも安心
Explore 2は、ツーリング派が求める「分かりやすいナビゲーション」に特化しています。
曲がるポイントを音声と画面で案内するターンバイターン方式を採用し、矢印と距離表示で次のアクションが明確。
万が一ルートを外れても、自動で再計算して目的地まで案内してくれます。
また、目的地検索やPOI(コンビニ・カフェ・駐輪場など)表示も可能。走行中に「少し休みたい」「補給したい」と思ったとき、地図から簡単に探せるのは便利です。
登坂ルートで頼れるClimbPro機能
登山や峠越えに挑むサイクリストにとって、ClimbProは非常に頼もしい味方。
ルート上の上り区間に入ると、自動的に「残り距離」「平均勾配」「標高差」を色分けグラフで表示します。
この情報を見ながらペース配分を考えられるため、体力の温存やギア選択がしやすくなります。
峠の途中で「あとどれくらい上るんだろう…」という不安が軽減されるのは大きなメリット。
登り好きのライダーだけでなく、苦手な人にとっても精神的な支えになります。
防水性能と長時間バッテリーで安心感アップ
ツーリングや登山ライドでは、突然の雨や気温変化は日常茶飯事。
Explore 2は防水等級IPX7に対応しており、雨や水しぶきに強い構造になっています。
小雨程度なら気にせず走行を続けられるため、天候に左右されにくいのが嬉しいポイントです。
バッテリー駆動時間は最大約16時間。
日帰りツーリングはもちろん、1泊2日の短期旅でも充電を気にせず使えます。
また、USB給電しながらの使用も可能なので、モバイルバッテリーと組み合わせればさらに長時間ライドにも対応可能です。
e-Bike対応でさらに便利に
「Edge Explore 2 Power」モデルでは、e-Bike(電動アシスト自転車)との連携機能を強化。
対応車種と接続すれば、バッテリー残量やアシストレベル、残り走行距離を画面上で確認できます。
電動アシスト車で山岳ルートを走るときも、バッテリー切れを心配する必要がありません。
走行可能距離に合わせたルーティングもできるため、「帰り道で電池が尽きた…」というトラブルも防げます。
坂道が多いエリアを楽しみたいe-Bikeユーザーには特におすすめです。
安全性を高める事故検出と共有機能
Explore 2には、走行中の転倒や衝撃を検知して緊急連絡先に通知を送る「事故検出機能」が搭載されています。
単独ライドでも安心感があり、家族や仲間への共有にも役立ちます。
さらに「LiveTrack」機能を使えば、リアルタイムで現在地を共有可能。
友人や家族がブラウザからライダーの位置を確認できるため、ソロライドの不安を軽減してくれます。
グループライド中も、仲間の位置をマップ上で確認でき、はぐれる心配が少なくなります。
スマホでは代用できない?専用機のメリット
スマートフォンにもナビアプリはありますが、長距離ツーリングではいくつかの弱点があります。
たとえば、バッテリー消費が激しく、炎天下での発熱や雨天時の操作に不安が残ります。
Explore 2なら、専用機ならではの長時間駆動・防水設計・高輝度ディスプレイで、こうした問題を解消。
また、通知機能をオンにしておけば、スマホをバッグにしまったままでも着信やメッセージを画面で確認できます。
ツーリング中にスマホを取り出す回数が減り、事故防止にもつながります。
向いている人・おすすめの使い方
Explore 2が最も活躍するのは、以下のようなライダーです。
- 初めてロングツーリングに挑戦したい人
- 峠道や林道など、未知の道を走るのが好きな人
- スマホのバッテリーや防水性に不安を感じる人
- e-Bikeで遠出や登山ルートを走る人
- 仲間と安全にライドを楽しみたい人
操作はシンプルで、初心者でもすぐに慣れる設計。
トレーニング用の複雑なメニューは省かれており、「旅を楽しむための道具」としての完成度が高いです。
購入時の注意点と選び方
Edge Explore 2には標準モデルとPowerモデルの2種類があります。
- Edge Explore 2:通常のUSB充電タイプ。シンプルに使いたい人向け。
- Edge Explore 2 Power:e-Bike対応モデル。専用ケーブルで電動アシスト車の電源と連携可能。
どちらも基本性能は同じなので、自転車の種類や使い方で選ぶのがおすすめです。
価格帯も5万円前後と、上位モデルより手に取りやすい設定。
性能と価格のバランスがよく、初めてのGPSサイコンとしても人気があります。
まとめ:ガーミンエクスプローラー2の特徴を比較!登山やツーリングで選ぶべき理由
ガーミンエクスプローラー2は、走る楽しさを追求したツーリング特化モデル。
詳細地図、安定した測位、優れたナビ性能、防水・長時間バッテリー、そして安全性を兼ね備えています。
登山やツーリングなど、自然の中を走るライダーにとって「頼れる旅の相棒」といえる存在です。
スマホでは代用できない安心感と使いやすさで、あなたの冒険を一段上の体験にしてくれるでしょう。
知らない道を走るワクワクを、ガーミンエクスプローラー2と一緒に味わってみてください。
