水泳をもっと楽しく、もっと効率的にしたい。そんなスイマーの願いを叶えるために生まれたのが「Garmin Swim 2」。
プールでもオープンウォーターでも、泳ぎのデータを正確に記録し、自分の泳ぎを“見える化”してくれるスイムウォッチだ。
ここでは、Garmin Swim 2 の特徴や使い心地、メリット・デメリット、実際のユーザーの声まで、スイマー目線で徹底的にレビューしていく。
Garmin Swim 2とは?──“泳ぐ人”のために作られたスマートウォッチ
Garmin Swim 2 は、アメリカのGPS機器メーカー・Garminが発売した「水泳専用スマートウォッチ」。
一般的なスポーツウォッチのように“なんでもできる”モデルではなく、水泳というひとつの種目に特化して設計されている。
重さはわずか36g。ケースサイズも42mmとコンパクトで、水の抵抗を感じにくい。
防水性能は5ATM(50m防水)で、プールだけでなく海や湖でも問題なく使える。
ディスプレイは直射日光下でも見やすいMIP(メモリインピクセル)を採用。水中でも画面がしっかり読めるのが地味に嬉しいポイントだ。
水泳中の心拍数を“手首で”計測できる強み
Garmin Swim 2 の最大の特徴といえば、水中でも光学式心拍センサーで心拍数を測定できること。
従来は胸にベルトを巻く「ハートレートセンサー」が必要だったが、このモデルなら手首だけで完結する。
泳ぎながらでもリアルタイムに心拍数を確認できるので、インターバル練習の負荷管理や、オーバートレーニングの防止に役立つ。
実際に使った人からも「手軽に心拍を取れるのが便利」「休憩中の回復具合が分かる」と好評だ。
水中での心拍計測がこれほど安定しているのは、Garminの独自技術“Elevateセンサー”のおかげ。
濡れた状態や温度変化にも強く、スイマー特有の環境に合わせてチューニングされている。
プールでも海でも──圧倒的なスイムデータ分析力
プールモード
プールでは、距離・ラップ数・ストローク数・ストロークタイプ(クロール・平泳ぎ・バタフライ・背泳ぎ)を自動認識。
ターンごとにラップを切る必要もなく、泳ぐことだけに集中できる。
さらに、泳ぎの効率を示す「SWOLF」も自動で算出。
タイムとストローク数から効率を数値化してくれるので、無駄な動作を減らし、よりスムーズな泳ぎを目指せる。
ドリル練習にも対応しており、キックや片手泳ぎなど、特殊なトレーニングもデータとして記録できる。
オープンウォーターモード
湖や海などの自然環境で泳ぐときは、GPSを活用して正確な距離・ペース・コースを記録。
ストローク数やストローク距離も残せるので、トライアスロンや遠泳のトレーニングにも最適だ。
Garmin Swim 2はGPSだけでなく、GLONASSやGalileoといった複数の衛星システムに対応。
測位の精度が高く、広い海でも泳いだルートをしっかり残せる。
トレーニングの質を上げるための機能が満載
Garmin Swim 2は、ただ泳ぎを記録するだけの時計ではない。
トレーニング効率を高めるための“アシスタント”としての機能も豊富だ。
- 自動休憩(Auto Rest)
インターバル練習中に泳ぎを止めると、自動で休憩タイムを計測。再び泳ぎ始めると自動で計測を再開してくれる。ボタン操作不要でスムーズだ。 - ペースアラート/クリティカルスイムスピード(CSS)
一定ペースを維持できるよう、設定したスピードから遅れるとバイブで通知。
また、持久力を示す「CSS」も自動算出され、トレーニングの負荷を定量化できる。 - ドリル記録・ストローク分析
ストローク数、ストローク率、ストローク距離など、泳ぎ方のクセや改善ポイントを見つけやすい。
泳ぎの「見える化」は、上達を感じるうえで大きなモチベーションになる。
水泳だけじゃない。日常使いも快適
Garmin Swim 2は「スイム特化」モデルではあるが、日常生活でも活躍する。
歩数・消費カロリー・睡眠・ストレス・ボディバッテリー(体の回復度合い)など、ライフログも記録可能。
スマートフォン通知やアラーム、スケジュール確認もできる。
日常モードでのバッテリー持ちは最大7日間。
プールモードでは約72時間、GPSを使うオープンウォーターモードでは約13時間の稼働が可能だ。
日常+水泳練習を両立するには十分なスタミナといえる。
軽くて着け心地も良く、時計を付けっぱなしでも違和感がない。
「水泳用だけに使うのはもったいない」と感じるほど、日常にも自然になじむデザインだ。
実際の使用感とユーザーの声
レビューを見てみると、スイマーからの評価は総じて高い。
- 「ラップや距離を自動で記録してくれるので、数える必要がなくなった」
- 「軽くて邪魔にならず、水中で画面が見やすい」
- 「心拍数が取れることで練習の強度を数値で把握できる」
- 「オープンウォーターの距離計測も正確」
一方で、課題もいくつか挙げられている。
- GPS精度は新しいマルチバンドモデルには劣る
- オープンウォーターを長時間泳ぐとバッテリーが心もとない
- ランニングや筋トレなど他のスポーツ機能は最小限
つまり、万能型ではないが「水泳に集中する人」にとっては最強の相棒というわけだ。
Garmin Swim 2をおすすめできる人
この時計が本領を発揮するのは、以下のようなタイプのスイマーだ。
- 週に何度もプールで泳ぎ、タイムやフォーム改善に取り組んでいる人
- トライアスロンやオープンウォータースイムの練習をしている人
- 水中でも心拍数やペースをリアルタイムで把握したい人
- 軽くて操作しやすいスイム専用ウォッチを探している人
逆に、ランニングやサイクリングも本格的にやりたい人は、Garmin Forerunner や Garmin Fenixシリーズのようなマルチスポーツモデルの方が合うだろう。
Garmin Swim 2 は、「泳ぎに特化する」という割り切りを持った人にとって、非常にコスパの高い選択肢だ。
Garmin Swim 2レビューまとめ|水泳を“見える化”して上達を実感する
Garmin Swim 2 は、スイマーのために生まれた純粋なスイムウォッチだ。
軽く、正確で、水中でも心拍やストロークを測り、泳ぎを数字で記録してくれる。
プールでも海でも、泳いだ記録をすべて残せることは、練習を続けるモチベーションにもつながる。
もちろん、最新のGPSや長時間バッテリー、マルチスポーツ対応など“全部入り”ではない。
だが、必要十分な機能を備え、水泳という世界にフォーカスしたその潔さこそが、Garmin Swim 2 の魅力だ。
泳ぐことが好きな人。
泳ぎをもっと効率的にしたい人。
水の中でもっと自分を知りたい人。
そんなスイマーにとって、Garmin Swim 2 は“手放せない一本”になるはずだ。
