最近、「血糖値を測れるスマートウォッチ」が話題になっていますよね。
手軽に健康管理ができるなら使ってみたい——そう思う人も多いはずです。特に「日本製センサー」や「高精度」「安心サポート」といった言葉が並ぶと、信頼できそうに見えます。
でも、実際のところはどうなのでしょう?
この記事では、現在販売されている日本製スマートウォッチの実情と、血糖値測定の“本当のところ”を分かりやすく解説します。
おすすめモデルの紹介も交えつつ、安心して選ぶためのポイントを一緒に見ていきましょう。
そもそもスマートウォッチで血糖値は測れるの?
まず最初に知っておきたいのが、「本当にスマートウォッチで血糖値を測れるのか?」という基本的な疑問です。
結論から言うと、現在のところ、医療機器として血糖値を正確に測定できるスマートウォッチは日本国内に存在していません。
日本糖尿病協会や日本糖尿病学会は、非侵襲型(=針を刺さずに皮膚上から)で血糖値を測定できる市販製品について「承認されたものはない」と明言しています。
つまり、「血糖値対応」「医療レベルの精度」とうたわれているスマートウォッチでも、それが実際に血糖値を正確に測っているわけではないのです。
多くのモデルが計測しているのは、「皮膚表面の電気抵抗や水分量」「間接的なデータをもとにした推定値」に過ぎません。
ですので、医師の診断や糖尿病管理の判断に使うのは危険です。
「日本製センサー」と書かれているけれど、本当に安心?
ネット通販では「日本製センサー搭載」「高精度」「医療機器並み」などの文言をよく見かけます。
確かに日本メーカー製のセンサーを使っている製品もありますが、「日本製センサー=医療精度」というわけではありません。
日本製と明記していても、製品自体は海外メーカーが企画・製造しているケースが多く、血糖値の数値は“健康管理の目安”程度にとどまるのが実情です。
つまり、信頼性というよりは「安心感を訴求するためのマーケティング表現」であることが多いのです。
もちろん、「血圧」「心拍数」「血中酸素」「睡眠」などはある程度正確に測定できるモデルもあります。
しかし、「血糖値」に関しては、あくまで“参考値”として活用するのが現実的でしょう。
日本製スマートウォッチおすすめ3選(血糖値“対応”モデル)
ここからは、「血糖値対応」をうたっている日本製センサー搭載のスマートウォッチを3つ紹介します。
ただし、繰り返しになりますが、血糖値の数値は医療目的ではなく、健康管理の目安としてのみ使うという前提で見てください。
1. CHELTEA スマートウォッチ(日本製センサー搭載)
・特徴:血圧、心拍数、血中酸素、血糖値(推定)、体温など多機能を搭載
・価格:5,000〜6,000円台
・ポイント:シンプルなデザインと日本語対応アプリが魅力。レビューでは「画面が見やすい」「通知機能が便利」との声も。
CHELTEAモデルは、操作性と価格のバランスが良いスマートウォッチです。血糖値機能をあくまで“トレンドの参考”として見るなら、手軽に試せる一本です。
2. 優選屋 スマートウォッチ(日本製センサー)
・特徴:1.91インチの大型ディスプレイ、血圧・血中酸素・血糖値の推定測定に対応
・価格:6,000円前後
・ポイント:レビュー評価が高く、バッテリー持ちの良さが好評。
「健康チェックを日常的に行いたい」という人には向いています。
血糖値表示は“推定データ”ながら、全体の健康傾向を見るには十分役立ちます。
3. エーレディ スマートウォッチ(1.85インチモデル)
・特徴:日本製センサー搭載、心拍・血圧・血糖・体温・睡眠をまとめて測定
・価格:約5,980円
・ポイント:画面が大きく見やすい、操作が直感的で高齢者にも使いやすい。
血糖値測定をメインにするよりも、日々の体調チェックや健康意識を高める目的で使うと良いモデルです。
医療機器とは違う「健康管理デバイス」という位置づけ
ここで大事なのは、「血糖値を測るスマートウォッチ」は医療機器ではないということです。
医療機器としての血糖測定器(指先に針を刺して測るものや、持続グルコースモニタリング=CGM)は、厳しい精度基準を満たして承認されています。
一方、スマートウォッチの“血糖値表示”はそれらとは異なり、身体データをもとに独自アルゴリズムで“推定”しているに過ぎません。
つまり、「血糖値が上がった・下がった」といった数値の変化を医療的判断に使うのは避けるべきです。
一方で、運動や食事の前後で体の変化をざっくり確認する“参考データ”として使うなら、モチベーション維持には役立ちます。
「血糖値スマートウォッチ」はなぜ人気なのか?
それでも、血糖値測定をうたうスマートウォッチが次々と登場するのには理由があります。
- 健康意識の高まり
コロナ以降、体調管理や未病ケアへの関心が高まり、スマートウォッチ市場は急成長しています。 - 「針を刺したくない」人のニーズ
血糖測定器の針が怖い、面倒だという理由で、非侵襲測定への期待が高まっています。 - 「日本製」という安心感
日本製センサーという言葉が、“信頼性”を感じさせるため、購入動機になりやすいのです。
ただし、実際の測定精度や臨床データが公開されていない製品も多く、信頼性を見極める目が求められます。
今後の技術進化に期待!非侵襲血糖測定の研究最前線
現時点では「正確な血糖値測定」は難しいものの、研究レベルでは有望な技術が登場しています。
・汗からグルコース濃度を測定するセンサー
汗中の糖分を検出する技術が開発されており、非侵襲でリアルタイム測定が可能になる可能性があります。
・近赤外線(NIR)×AI解析
光の吸収データをAIで解析し、血糖値を推定する方法も研究中です。
このような技術が実用化されれば、将来は「針なしで正確に血糖値を測れるスマートウォッチ」が登場する日も遠くないかもしれません。
スマートウォッチ選びの注意点
血糖値機能に注目している人も、次のポイントは必ず押さえておきましょう。
- 医療判断には使わない
- 「日本製センサー=医療レベル」と思い込まない
- 実測値ではなく“参考データ”として利用する
- 血糖値以外の機能(睡眠・心拍・体温など)を健康意識向上に役立てる
こうした理解を持って使えば、スマートウォッチは日々の健康管理を助ける頼れるパートナーになります。
日本製の血糖値対応スマートウォッチおすすめ3選・まとめ
この記事で紹介した日本製スマートウォッチは、どれも血糖値の“傾向を参考にする”レベルでは役立つモデルばかりです。
ただし、繰り返しになりますが、医療目的の利用は避けることが大前提です。
血糖値を正確に知りたい場合は、医療機関での検査や、承認済みの血糖測定器(またはCGM)を使うのが安全です。
スマートウォッチは「自分の体と向き合うきっかけをくれるツール」として、上手に付き合っていくのが理想的ですね。
これからも、日本製の技術を生かした“正確な血糖値測定スマートウォッチ”の実現に期待しましょう。
