「サウナでスマートウォッチって使えるの?」──この疑問、実は多くの人が抱いています。汗や蒸気に包まれた高温の空間でも時計を外したくない。心拍数や体調をリアルタイムで見たい。でも、壊れたら嫌だ。そんな思いの人に向けて、今回はサウナで使うときに気をつけたいポイントと、防水・耐熱性能に優れたおすすめモデルを紹介します。
サウナでスマートウォッチを使う前に知っておきたいこと
まず最初に覚えておきたいのは、「防水=サウナOK」ではないということ。多くのスマートウォッチが「5ATM(50m防水)」や「10ATM(100m防水)」などをうたっていますが、これは“常温の水圧に耐えられる”という意味。サウナのような高温・高湿環境は、また別の世界です。
サウナ内は80〜100℃、湿度は場合によっては100%近くにもなります。水深50mに相当する圧力よりも、熱や蒸気による影響のほうがはるかに過酷です。金属や樹脂、接着剤は高温に弱く、センサーやバッテリーの劣化を早めることもあります。したがって、「防水性能が高いから大丈夫」とは言い切れません。
スマートウォッチが壊れる原因は「温度と湿気」
スマートウォッチの構造を見てみると、内部は極めて精密。小さなセンサー、バッテリー、ディスプレイ、そしてマイクロ接着剤などが重なり合っています。これらは通常、‐20〜55℃程度の環境での使用を想定しています。
サウナのように70〜100℃の環境に置くと、次のようなリスクが生じます。
- 内部の結露や蒸気侵入で誤作動
- バッテリー膨張による故障
- 接着剤やパッキンの劣化
- 金属ケースの過熱による火傷
特に「スチームサウナ」は高湿度で蒸気が充満しているため、防水性をうたうモデルでも内部に水分が入り込むおそれがあります。メーカーが「サウナでの使用を推奨しない」としているのはこのためです。
サウナでスマートウォッチを使いたい人への注意点
それでも「どうしても使いたい」という人は、次のポイントを意識しておきましょう。
- 長時間の着用は避ける。 10〜15分を超えると熱がこもりやすくなります。
- 金属バンドはNG。 高温で熱くなりやすく、肌に触れると危険です。
- 出たあとに冷却・乾燥を。 水分を拭き取り、自然乾燥させることで故障リスクを下げられます。
- 保証範囲を確認。 多くのメーカーは「高温多湿環境での使用は保証対象外」です。
サウナ中の計測がどうしても必要なら、安価なモデルや専用の温度対応デバイスを選ぶのも一つの手です。
防水・耐熱性能を重視して選ぶおすすめスマートウォッチ5選
ここからは、実際にサウナ利用者の間でも評判の高い、耐久性に優れたモデルを紹介します。いずれも防水性能が高く、アウトドアやスポーツでも安心して使える機種ばかりです。
1. Apple Watch Ultra 2
Appleの最上位モデルで、ISO 22810:2010に準拠した100m防水仕様。金属チタンケースと高い耐久性が魅力です。
動作保証温度は「-20〜55℃」と明記されており、サウナの温度を超える可能性はありますが、短時間なら問題なく使えたというユーザーもいます。
ただし、Apple公式では「サウナやスチームルームでの使用は避けるように」と注意喚起しています。自己責任での使用が前提です。
2. Garmin Fenix 7
アウトドア系スマートウォッチの代表格。10ATM(100m防水)とMIL規格準拠の頑丈さを誇ります。
多くのユーザーが90℃前後のサウナで使っても問題なかったと報告しており、サウナ愛用者の定番機種とも言えます。
金属部分が熱くなるため、タオルを巻いたり、シリコンバンドに交換して使うのがコツです。
3. Garmin ForeAthlete 55
価格と性能のバランスが良く、初めてのスマートウォッチにも人気。
5ATM(50m防水)を備えており、軽量で付け心地がいいのが特徴です。
サウナでは高温時間を短くし、使用後にしっかり乾かすことで長持ちします。耐熱性能自体はFenixシリーズに劣りますが、軽装派におすすめです。
4. HUAWEI Watch Fit
シンプルでおしゃれなデザインが人気のモデル。防水性能は「5ATM」と記載されています。
温度耐性の情報は明確ではありませんが、サウナで短時間使う程度なら問題なかったという口コミも。
価格が手ごろなので、「壊れても仕方ない」と割り切って使う人も多いようです。金属が少ない軽量ボディも魅力。
5. Xiaomi Redmi Watch 5 Active
リーズナブルながら基本性能が高く、防水性能も5ATMをクリア。
ハイエンドモデルほどの耐熱性はありませんが、コスパ重視でサウナ実験をするには適しています。
ただし、熱による変形や表示不良の報告もあるため、無理な長時間使用は避けるのが無難です。
サウナでスマートウォッチを使うときの工夫
サウナでの使用を安全に楽しむためには、ちょっとした工夫も大切です。
- タオルで包む。 金属部分の熱を防ぎ、蒸気から守れます。
- ベルトをゆるめる。 皮膚への圧迫を減らして熱伝導を抑える。
- デバイスをこまめに冷ます。 サウナ→水風呂→外気浴のサイクルごとに休ませましょう。
- サウナ用のカバーを使う。 シリコン製の保護ケースで温度変化から守る人も増えています。
小さな工夫でも、寿命や安全性が大きく変わります。
メーカーが「サウナNG」とする理由
多くのメーカーは、明確に「サウナでの使用を避けるように」と注意書きをしています。
その理由は単純で、想定外の温度・湿度環境で電子機器を動かすと、性能を保証できないからです。
また、保証規約にも「高温多湿環境での使用による損傷は保証対象外」と明記されているケースがほとんど。
つまり、壊れても修理費が全額自己負担になる可能性があります。
そのため「サウナで使える」と紹介する際も、リスクを理解したうえで使用することが大切です。
サウナ好きがスマートウォッチを使うメリット
サウナ中の心拍数や時間を計測できるのはもちろん、整いタイムを管理するのにも役立ちます。
たとえば「10分経過したらバイブ通知」「心拍が一定以上でアラート」など、うまく使えば健康管理の強力な味方になります。
ただし、サウナでは体感やリラックスを重視する人も多く、データ計測に集中しすぎると逆にリズムが崩れることも。
「サウナをより楽しむための補助ツール」として、ほどよく使うのが理想です。
まとめ:サウナで使えるおすすめスマートウォッチ5選!防水性能を徹底比較
サウナでスマートウォッチを使うときは、「防水=安心」ではないことをしっかり理解しておくことが大切です。
高温多湿という特殊な環境では、耐熱性・湿度対策・素材の安全性など、総合的な耐久性が求められます。
今回紹介した
- Apple Watch Ultra 2
- Garmin Fenix 7
- Garmin ForeAthlete 55
- HUAWEI Watch Fit
- Xiaomi Redmi Watch 5 Active
これらはすべて高い防水性能を持つモデルですが、サウナでの使用はあくまで「自己責任」。
短時間・適度な冷却・丁寧なメンテナンスを心がければ、長く快適に使えます。
サウナ時間をもっと充実させたい人は、自分のライフスタイルに合ったスマートウォッチを選び、賢く安全に活用してみてください。
