「最新のゲーミングPCが欲しいけど、高くて手が出ない」──そんな人にこそ知ってほしいのが“型落ちモデル”という選択肢です。
少し前の世代のパーツを使っていながら、まだまだ現役で活躍できるモデルがたくさんあります。今回は、ゲーミングPCで型落ちモデルを選ぶときのポイントと、今だからこそ狙いたいおすすめ構成について詳しく解説します。
型落ちモデルとは?新旧の違いを知る
まず「型落ち」とは、最新シリーズが登場したことで一世代前になったモデルのこと。新品だけど、最新ではない──それが型落ちです。
家電やスマホと同じで、ゲーミングPCにも定期的に新しいCPUやGPUが登場します。そのたびに前世代のモデルは値下がりし、価格と性能のバランスが一気に良くなるタイミングが訪れます。
つまり、性能が大きく落ちないのに価格はグッと下がる。型落ちは、コスパ重視のゲーマーにとって“掘り出し物”になることが多いんです。
型落ちゲーミングPCを選ぶメリット
1. コスパが圧倒的に高い
型落ち最大の魅力は、なんといってもコストパフォーマンス。
同じ性能でも新モデルより数万円安いことが珍しくありません。フルHDでプレイするなら、1〜2世代前のGPUでも余裕で動きます。
2. 性能はまだまだ現役レベル
「型落ち=古い=使えない」と思われがちですが、実際は違います。
たとえばRTX 2060やRTX 2070クラスのGPUなら、今でも多くの人気タイトルを快適に遊べます。CPUも第10世代Core i7-10700やRyzen 7 5800Xなどなら、十分すぎる処理性能です。
3. 安心して手を出せる
中古と違って、型落ちは新品やアウトレット扱いで販売されていることも多く、保証やサポートを受けやすいのも利点です。「安いけど心配」という不安を抑えながら、安心して購入できるのは嬉しいポイントです。
型落ちモデルの注意点・デメリット
もちろん、良いことばかりではありません。購入前に知っておくべき注意点もあります。
1. 最新ゲームでは限界がある
旧世代GPUだと、最新の重量級ゲームを高画質設定で動かすのは難しい場合も。
4K解像度やレイトレーシングを楽しみたい人は、型落ちだと少し物足りなく感じるかもしれません。
2. 将来のアップグレードに制限がある
マザーボードや電源の仕様が古いと、将来GPUやCPUを交換したくなっても対応できないケースがあります。買う前に“どこまで拡張できるか”を確認するのが大事です。
3. 発熱や消費電力が高めの傾向
旧世代のハイエンドGPUは、性能は高くても消費電力や発熱も多め。冷却性能や電源容量がしっかりしているかをチェックしておきましょう。
型落ちゲーミングPCを選ぶときのチェックポイント
GPU(グラフィックボード)
ゲーム性能を左右するのはGPUです。
RTX 20シリーズやGTX 16シリーズなど、1〜2世代前のミドル〜ハイエンドモデルは今でも十分活躍します。
フルHDならGTX 1660 Ti、WQHDならRTX 2060 SUPER以上を目安にすると安心です。
CPU
Intelなら第8〜10世代、AMDならRyzen 3000〜5000番台が狙い目です。
ゲームだけならCore i5やRyzen 5でも十分ですが、動画編集や配信を併用するならi7やRyzen 7クラスを選びましょう。
メモリとストレージ
最低16GBメモリは確保したいところ。
8GBでは新作タイトルがカクつく場面もあります。
ストレージはNVMe SSD搭載モデルを選ぶとロード時間が短く、体感性能が大きく違います。
電源と冷却
電源ユニットは500W以上、できれば80PLUS認証付きが理想。
冷却ファンの数やエアフロー設計も確認しておきましょう。古いGPUほど発熱が多いので、冷却が弱いとパフォーマンスが落ちやすくなります。
保証とサポート
アウトレット品や型落ちセール品は、保証期間が短い場合があります。
購入前にメーカー保証があるか、販売店が独自保証をつけているか確認しましょう。
どんな人に型落ちモデルがおすすめ?
型落ちゲーミングPCは、次のような人に特に向いています。
- フルHDでのプレイが中心
- 最新作を最高設定で遊ぶより、安定した動作を重視する
- 初めてゲーミングPCを買う
- なるべく予算を抑えたい
- 配信や編集などの負荷の高い用途は少ない
逆に、4KゲーミングやVR、高リフレッシュレート環境でのプレイを想定している人は、最新GPU搭載モデルを選んだほうが快適です。
型落ちモデルの狙いどころ
時期によって“型落ちの旬”は変わります。
たとえば、RTX 40シリーズが主流になった今は、RTX 30シリーズ搭載モデルが型落ち扱いとして値下がり中。
さらに安く買いたいならRTX 20シリーズやGTX 16シリーズ搭載モデルをチェックしてみましょう。
CPUも同様で、第13世代Core登場後は、第12世代モデルが価格的に狙い目です。
Ryzen系なら5000番台が型落ち価格で手に入りやすくなっています。
実際におすすめできる型落ち構成例
ここで、今でも十分使える“型落ち構成”の一例を紹介します。
あくまで目安ですが、価格帯と性能のバランスを考えるとこのあたりがベストです。
- CPU:Core i7-10700/Ryzen 7 5800X
- GPU:RTX 2060 SUPER/RTX 3060/GTX 1660 Ti
- メモリ:16GB(できれば32GBに増設可能な構成)
- ストレージ:SSD 512GB+HDD 1TB
- 電源:80PLUS Bronze以上の550Wクラス
この構成なら、フルHD〜WQHDで快適にプレイできます。
タイトルによっては設定を少し落とせば144fps以上も狙えますし、動画編集や配信も問題ありません。
型落ちモデルを買う際のコツ
- 価格だけで判断しない
安いだけで飛びつかず、パーツ構成を必ずチェック。古すぎるとサポート終了間近な場合もあります。 - 在庫限りを狙う
型落ちは流通期間が短いため、良い構成はすぐ売り切れます。気になったら早めに決断を。 - アウトレットやセール情報を定期チェック
BTOメーカーや量販店のセールコーナーには、未使用の型落ちが並ぶことも。
展示品やキャンセル品など、状態が良い掘り出し物に出会えるかもしれません。 - 保証内容をしっかり確認
型落ちだからといってサポートを妥協すると後で困ります。保証書や返品ポリシーを必ず読んでおきましょう。
長く使うためのちょっとした工夫
型落ちモデルを買ったあとも、少しの工夫で快適に使い続けられます。
- 定期的に内部のホコリを清掃する
- ドライバーやBIOSを最新に保つ
- 不要なアプリを削除して軽量化
- SSDの空き容量を常に確保
- 必要に応じてメモリやSSDを増設
こうしたメンテナンスを意識するだけで、体感性能が大きく変わります。
特にストレージの空きが少ないと読み込みが遅くなるので注意しましょう。
まとめ:ゲーミングPCで型落ちモデルを選ぶ際のポイントとは?
型落ちゲーミングPCは、予算を抑えながらもしっかり遊べる“賢い選択”です。
最新スペックを追いかけなくても、フルHD〜WQHDで十分快適な環境を作れます。
大事なのは、「安さ」ではなく「自分の用途に合った構成」を選ぶこと。
GPU・CPU・メモリ・ストレージのバランスを見極めれば、型落ちでも長く使えるPCが手に入ります。
もしあなたがこれからゲーミングPCを買うなら、型落ちモデルを候補に入れてみてください。
コスパの良さと実用性の高さに、きっと驚くはずです。
