ゲーミングPCを選ぶとき、「ワット数」という言葉をよく見かけませんか?
でも正直、どのくらい必要なのか、何を基準に考えたらいいのか、わかりにくいですよね。
この記事では、ワット数の意味から選び方のコツ、具体的な目安までをわかりやすく解説します。
難しい計算はなるべく省いて、読めば「自分に合う電源容量がなんとなくわかる」ようにまとめました。
そもそも「ワット数」って何?
PCのワット数には2つの意味があります。
1つは「実際に消費している電力量」。
もう1つは「電源ユニット(PSU)が供給できる最大出力(容量)」です。
ゲーミングPCを選ぶうえで重要なのは後者の「電源容量」。
これが足りないと、プレイ中に急に落ちたり、パーツが不安定になったりすることがあります。
逆に、必要以上に大きい電源を選ぶと、コストが上がるうえに効率が悪くなることもあります。
つまり、ワット数は「足りなくてもダメ」「多すぎてもムダ」。
自分の構成にちょうどいいバランスを見つけることが大事なんです。
なぜゲーミングPCではワット数が大切なのか
一般的なオフィス用PCと違い、ゲーミングPCは高性能なパーツを積んでいます。
代表的なのがGPU(グラフィックボード)とCPU。
どちらも高性能になるほど電力をたくさん使います。
たとえば、最新のハイエンドGPUだと300W以上消費するものもあります。
CPUも100W前後が普通で、これにマザーボード・メモリ・ストレージ・冷却ファンなどを加えると、合計で500Wを超えることも珍しくありません。
さらに、RGBライトや水冷クーラーなどを組み合わせれば、ピーク時には600〜700W以上の電力を使うことも。
つまり、ゲーミングPCでは電源ユニットの“余裕”が重要なんです。
消費電力と電源容量の関係
電源ユニットの出力は「最大〇〇W」と表記されています。
たとえば「650W電源」と書かれていれば、最大で650Wまで供給できるという意味です。
ただし、常にその上限ギリギリで使うのはおすすめできません。
電源ユニットは負荷が50〜70%程度のときにもっとも効率よく動作します。
そのため、実際の消費電力に対して20〜30%の余裕を持つのが理想です。
例を挙げると——
合計消費が約400Wなら、400W × 1.3 ≒ 520W。
つまり「550〜600Wクラスの電源」がちょうどいい、ということになります。
構成別の目安ワット数
大まかな構成ごとの目安をざっくり挙げると次のようになります。
- ライトゲーミング/入門構成:400〜500W
→ グラボがエントリーモデル、CPUも中クラス程度。 - ミドルクラス構成:550〜650W
→ RTX 4060やRX 7600など、主流のGPUを搭載。 - ハイエンド構成:750〜850W
→ RTX 4070Ti以上や高性能CPUを組み合わせるケース。 - 超ハイエンド構成:1000W以上
→ RTX 4090クラスやオーバークロック構成、複数ストレージ、RGB多数など。
この目安はあくまで平均的なもので、冷却方式や拡張パーツの数によっても変わります。
ただ、「ワット数が大きい=高性能」ではない点は忘れずに。
電源の“品質”もワット数と同じくらい大切
同じ650Wでも、メーカーやモデルによって品質や効率はまったく違います。
電源選びで注目すべきポイントは次の通りです。
- 80PLUS認証:効率の良さを示す基準。Bronze、Gold、Platinumなどのランクがあります。
- 定格出力の信頼性:安価な電源は「一時的なピーク値」しか出せないことも。
- 保護回路の有無:過電流・過電圧・温度保護など、安全性を高める機能があるか。
- メーカーの信頼性:Seasonic、Corsair、Antec、Cooler Masterなど実績あるブランドを選ぶと安心。
数字だけで判断せず、電源の“中身”も見ておくとトラブルを防げます。
将来のアップグレードも見据える
今はミドルクラスでも、将来的にGPUを交換したり、SSDを追加したりすることがあるかもしれません。
そのときに電源がギリギリだと、せっかくのパーツを生かせません。
最初から少し余裕を持たせておくと、数年後に構成を変えても安心です。
例えば、今はRTX 4060だけど将来4070Tiにしたいなら、最初から650〜750Wを選ぶ方が現実的です。
ワット数が大きすぎるとどうなる?
「多いぶんにはいいでしょ」と思いがちですが、実はそうでもありません。
過剰な電源容量を積むと、次のようなデメリットがあります。
- 効率が下がる:低負荷時は電力変換効率が悪くなり、電気代が無駄になる。
- コストが高い:同じ品質でも850Wより1000Wのほうが高価。
- 発熱・騒音が増える:ファンが大きくなり、冷却がうるさく感じることも。
つまり、「適度な余裕」がベストバランス。
目安として、常に50〜70%負荷で動く電源容量を狙うと快適です。
実際にかかる電気代の話
ゲーミングPCは長時間プレイすることが多いので、消費電力=電気代も気になりますよね。
ざっくり計算すると、
- 平均400W消費で1日4時間プレイ → 約0.4kWh × 4h × 30日 ≒ 48kWh
電気料金を1kWhあたり30円とすると、月1,400円前後です。
もちろんこれは目安ですが、効率の良い電源を選べば年間で数千円の差が出ることもあります。
高効率モデルは最初高くても、長期的に見るとコスパが良いというわけです。
自分に合ったワット数を選ぶためのステップ
- 目的を明確にする
どんなゲームを、どの設定で遊ぶか。4KやVRを想定するなら余裕が必要です。 - 主要パーツの消費電力を確認
GPU・CPUのTDP(熱設計電力)を調べる。 - 合計して20〜30%上乗せ
安全マージンを加えることで安定性を確保。 - 電源ユニットの品質をチェック
80PLUS認証や信頼できるメーカーを確認。 - 将来のアップグレードを考慮
1世代先のGPUに耐えられるかを目安に。
この手順で考えれば、過不足ない電源容量を選べます。
よくある誤解と注意点
- 「電源容量=実際の消費電力」ではない。
- 「ハイワット=高性能」ではない。
- 「メーカー推奨電源」を過信しすぎない。
(推奨はあくまで安全マージン込みの数字です) - 「安い電源でも動けばOK」ではない。
長期的には安定性や安全性に差が出ます。
特に、電源のトラブルは他のパーツまで巻き込むことがあるので、コストを削りすぎないようにしましょう。
ゲーミングPCワット数とは?選ぶ際のポイントと目安
ここまでの話を整理すると、ワット数とは「PCがどれだけ電力を使うか」「電源がどれだけ供給できるか」を示す大事な指標。
そして、ゲーミングPCではこのバランスが安定性と性能を左右します。
- 実際の消費電力に対して20〜30%の余裕をもつ
- 電源ユニットは品質・効率も重視する
- 将来の拡張も見越して少し上の容量を選ぶ
- 過剰出力は避け、適度なワット数を選ぶ
たとえば、
ライトゲーマーなら500W前後、ミドル〜ハイなら650W〜750W、超ハイエンドなら850W以上。
このくらいを目安にすると、大きな失敗はありません。
ゲーミングPCを組むとき、ついGPUやCPUばかり注目しがちですが、
実は「電源のワット数」こそが快適なプレイ環境の土台です。
しっかり選んで、長く安心して使えるゲーミングPCを手に入れましょう。
