「せっかく高性能なゲーミングPCを買ったのに、ゲーム中にフリーズばかり…」
そんな悩み、実は珍しくありません。
しかもこの現象、原因が一つではないのがやっかいなところです。
この記事では、ゲーミングPCのフリーズが頻発する原因と、初心者でもできる具体的な対処法をわかりやすく解説します。
専門用語を極力かみくだきながら紹介していくので、ぜひ自分の環境と照らし合わせてチェックしてみてください。
なぜゲーミングPCでフリーズが起きるのか?
まず理解しておきたいのは、フリーズは「PCが処理しきれなくなって停止している状態」だということ。
原因は大きく分けて次の3つに分類できます。
- ソフトウェア(OSやドライバ)の不具合
- ハードウェア(メモリ・電源・冷却など)のトラブル
- 設定や環境による負荷オーバー
どれが当てはまるかを切り分けるのが大事です。
例えば「軽い作業では問題ないけど、ゲーム中だけ止まる」場合は、ハード面の負荷が怪しいサイン。
逆に「起動直後に止まる」なら、ソフトウェア的な不整合の可能性が高いです。
ソフトウェアの不具合が原因の場合
まずはソフト側を疑ってみましょう。実は、これが原因でフリーズしているケースが最も多いです。
ドライバの不整合
グラフィックカードのドライバが古かったり、不安定なバージョンだったりすると、描画処理でエラーが発生してフリーズします。
とくにNVIDIAやAMDのドライバは頻繁に更新されるため、公式サイトから最新版を入れるのが基本。
一度古いドライバを「Display Driver Uninstaller」で削除し、クリーンインストールすると効果的です。
OSやアプリの不調
Windowsのアップデート直後にフリーズが増えたなら、システムファイルの破損を疑いましょう。
コマンドプロンプトでsfc /scannow
を実行すれば、壊れたファイルを自動修復してくれます。
また、常駐ソフトが多すぎるのも要注意。
スタートアップを整理して、ゲーム時には余計なアプリを起動させないようにしましょう。
マルウェアやセキュリティソフト
悪意あるソフトや過剰なセキュリティ機能も、ゲーム中の動作を妨げます。
ウイルス対策ソフトの「リアルタイム保護」を一時的にオフにしてテストするのも手。
ただし安全を確認できる範囲で行いましょう。
ハードウェアのトラブルを疑う場合
ソフト側で改善しないなら、次はハードウェアです。
とくにゲーミングPCは高負荷で動くため、電源や冷却の問題が表面化しやすい傾向にあります。
メモリ(RAM)の不具合
ゲームは大量のメモリを使うため、RAMの故障や相性問題で突然フリーズすることがあります。
無料ツール「MemTest86」でエラーチェックしてみましょう。
もし複数枚メモリを使っているなら、1枚ずつ抜いて動作確認を行うのも有効です。
ストレージ(SSD・HDD)の異常
ゲーム中にロードが入るタイミングで止まるなら、ディスクの読み書きが怪しいです。
「CrystalDiskInfo」などで健康状態を確認し、「注意」や「異常」が出ていれば早めに交換を検討しましょう。
電源ユニット(PSU)の劣化
意外と見落とされがちなのが電源です。
ゲーミングPCは高性能GPUやCPUに多くの電力を必要とします。
定格出力がギリギリ、あるいは劣化した電源だと、負荷がかかった瞬間に電圧が不安定になりフリーズすることがあります。
容量に余裕のある高品質PSUに交換するだけで安定するケースも多いです。
冷却不足と温度上昇
CPUやGPUの温度が80℃を超えると、保護機能が働いて動作が止まることがあります。
「MSI Afterburner」などで温度を確認し、60〜70℃以上なら冷却を見直しましょう。
ケース内の埃を掃除し、エアフローを改善するだけでも効果があります。
ノートPCの場合は冷却台の使用もおすすめです。
環境や設定によるフリーズ
意外と多いのが「設定の最適化不足」によるフリーズです。
ゲーム設定が重すぎる
最新のAAAタイトルを最高画質でプレイしているなら、まず設定を一段階下げてみましょう。
影の品質や反射、アンチエイリアスなどの設定を軽くするだけで、動作が安定することがあります。
また、垂直同期(V-Sync)やフレームレート制限を有効にすることで、GPU負荷を一定に保てます。
仮想メモリの不足
メモリが物理的に足りない場合、仮想メモリ(ページファイル)を増やすと安定します。
「システムの詳細設定」→「パフォーマンス設定」→「仮想メモリ」で、
初期サイズ・最大サイズをメモリ容量の1.5〜2倍に設定してみましょう。
通気性・設置環境
PCケースを壁際に置いていたり、吸気口が塞がっていると冷却効果が下がります。
筐体周辺に5cmほどの空間を確保して、空気の流れを作ってあげましょう。
地味ですが、これだけでフリーズが解消する例もあります。
初心者でもできる改善ステップ
原因が多い分、どこから手をつけるか迷いますよね。
そんなときは、次の順番で進めると効率的です。
- PCの掃除と冷却の確認
→ ファンやヒートシンクの埃を取り除き、通気を確保。 - ドライバ・OSの更新
→ GPU・チップセット・サウンド・LANなど、最新状態に。 - スタートアップ整理
→ ゲーム中に動く不要なソフトを停止。 - 温度と負荷のチェック
→ 「HWMonitor」や「Afterburner」で温度を監視。 - メモリとストレージの検査
→ エラーが出たら交換を検討。
この5つを試すだけでも、多くのフリーズは解消します。
よくあるフリーズのパターンとヒント
・ゲーム開始直後に固まる
→ ドライバやOS、ゲームデータ破損が疑わしい。
ゲームファイルの整合性チェックを実施。
・数十分プレイしてから止まる
→ 温度や電源周りを確認。冷却強化やPSU見直しを。
・マウスやキーボードも動かない
→ ハード的トラブルの可能性大。ログを確認して、ハード診断を行う。
・特定のゲームだけフリーズ
→ そのタイトル固有のバグや相性問題かも。公式フォーラムをチェック。
それでも直らないときの最終手段
ここまで試しても改善しない場合、次のステップを検討しましょう。
- BIOSアップデート
→ 古いBIOSは新GPUやメモリと相性が悪いことがあります。 - オーバークロック設定を戻す
→ 安定性を優先して、まずは定格で動かす。 - 電源交換または別構成での動作確認
→ PSUやマザーボードの不調を切り分け。 - Windowsのクリーンインストール
→ ソフト的な不具合を根本からリセットできます。
どうしても原因が特定できない場合は、専門店での診断もおすすめです。
ハードウェアの交換が必要なこともありますが、プロに見てもらえば安心です。
ゲーミングPCがフリーズ頻発したら焦らず原因を探ろう
フリーズは突然起きると不安になりますが、落ち着いて一つずつ原因を潰していけば必ず道が開けます。
多くの場合はドライバ更新や冷却対策など、ちょっとした見直しで改善できます。
快適なゲーム環境を維持するには、定期的なメンテナンスと温度・ドライバのチェックが欠かせません。
高性能なマシンほど、日々の管理が安定動作のカギを握っています。
もし今まさにゲーミングPCのフリーズに悩んでいるなら、この記事の手順を一つずつ試してみてください。
きっとあなたのPCも、もう一度快適に動き出すはずです。
