走りに出かけようとシューズを履いたのに、スマホを持っていくかどうかで立ち止まってしまう。ポケットに入れるには重いし、アームバンドは蒸れる。でも、お気に入りのプレイリストがないとどうもペースが上がらない。
そんなランニングあるあるを解決してくれるのが、音楽が聴けるスマートウォッチです。時計に直接音楽を保存して、Bluetoothイヤホンとつなげば、スマホは家に置いたまま走りに行ける。この快適さを知ってしまうと、もうスマホ持参には戻れません。
とはいえ、「結局どれを選べばいいの?」という声をよく聞きます。音楽機能はもちろん、GPSの精度やバッテリー持ち、予算とのバランスまで考えると迷ってしまいますよね。
この記事では、スマホから解放されたいランナーのために、音楽再生に対応したランニングウォッチのおすすめモデルと、失敗しない選び方のポイントを紹介します。
スマホ代わりに音楽が聴けるってどういうこと?
まず最初に知っておきたいのが、「音楽再生」と「音楽コントロール」はまったく別ものだということです。
スマホに入っている曲を手首で操作するだけの時計はたくさんあります。でもそれだと結局スマホを身につけなければならず、ランナーが本当に求めている状態とは言えません。
ここで紹介するのは「時計本体に音楽を保存できる」モデル。事前にプレイリストをダウンロードしておけば、オフラインで再生できます。対応しているサービスは機種によって異なり、Spotify、Amazon Music、LINE MUSICなどが使えるものが一般的です。
一度このスタイルを体験すると、走りながらポケットの中でスマホが跳ねるストレスともお別れできます。長袖の季節に腕時計の上からアームバンドを巻く煩わしさからも解放される。手ぶらで走れるってこんなに気持ちいいのか、と実感するはずです。
失敗しない!ランニング×音楽ウォッチの選び方4ステップ
ステップ1:「音楽サービス縛り」をまず確認
これが一番つまずきやすいポイントです。普段Spotifyを使っているならGarminシリーズが安定。Apple MusicユーザーならApple Watch一択になります。
GarminウォッチでApple Musicは再生できませんし、Apple WatchでAmazon Musicをオフライン保存するには対応アプリのインストールが必要です。自分の使っているサブスクと時計の相性を、買う前に必ず確認しておきましょう。
ステップ2:GPS精度とランニング指標で絞る
健康管理がメインなら心拍数と歩数が測れれば十分ですが、マラソン大会を目指すならGPSの精度は妥協できない要素です。ビル街や林道でも信号を見失わないマルチバンドGNSS対応モデルかどうか、確認しておきたいところ。
また、VO2 Maxやトレーニング負荷、リカバリータイムといった指標をどこまで求めるかも重要な判断基準。数字で自分の成長が見えると、走るモチベーションがガラッと変わります。
ステップ3:バッテリー駆動時間を現実的に見る
カタログスペックの「スマートウォッチモード」の数字に飛びつくのは危険です。GPSで走行を記録しながら音楽を流すと、バッテリー消費は一気に加速します。
フルマラソンを余裕でカバーしたいなら、GPS+音楽再生で最低でも5~6時間は持つモデルを選びたい。ウルトラマラソンを視野に入れているなら、さらに長い駆動時間が求められます。
ステップ4:ディスプレイの種類と装着感
晴れた日のランニングでは画面の見やすさが命。発色が美しいAMOLEDは屋内では最高ですが、機種によっては直射日光下で反射が気になることもあります。太陽光で視認性が上がるMIPディスプレイは、アウトドア派に根強い人気です。
そして毎日何時間も腕につけるものだから、軽さとフィット感は想像以上に大切。実際に店頭で試着するか、レビューで重量やベルトの感触をしっかりチェックしてください。
音楽が聴けるランニングウォッチおすすめ7選
Garmin Forerunner 165 Music|コスパ最強のエントリーモデル
Garmin Forerunner 165 Music
「スマホを持たずに走りたい。でも高機能すぎるモデルは使いこなせなそう」という方にぴったりなのがForerunner 165 Musicです。AMOLEDディスプレイを搭載して価格は4万円台。必要な機能はしっかり揃っています。
500曲まで本体保存可能で、SpotifyやAmazon Musicのプレイリストを同期してオフライン再生できます。Garmin Coachでランニング初心者のトレーニングもサポート。GPS+音楽再生で約6.5時間なので、フルマラソン完走までカバーできます。
Garmin Forerunner 255 Music|記録を狙うランナーの相棒
Garmin Forerunner 255 Music
ハーフやフルで自己ベスト更新を狙うランナーに選ばれているモデルです。マルチバンドGNSS対応でGPSの精度が高く、ビル街でも安定したトラッキングが可能。VO2 Maxやトレーニングステータス、レース予測など、データを活用して効率よく強くなりたい人向け。
GPSモードで最大30時間持つバッテリーはクラスでもトップクラス。音楽保存は500曲で、Forerunner 165では物足りない中級者以上におすすめです。
Garmin Forerunner 265|鮮やかAMOLEDで高機能
Garmin Forerunner 265
Forerunner 255の機能をそのままに、ディスプレイをAMOLEDに進化させたモデル。タッチ操作にも対応し、マップ表示が格段に見やすくなりました。朝ラン前の薄暗い時間帯でも視認性は抜群です。
トレーニングレディネス機能で、今日は追い込むべきか回復に回すべきかをスコアで教えてくれるので、オーバートレーニングを防ぎたい人に頼れる存在です。
Garmin Fenix 8|全部入りのフラッグシップモデル
Garmin Fenix 8
トレイルランニングや登山、トライアスロンまで手を出したい多種目アスリートならFenix 8が最終兵器。地図機能、LEDフラッシュライト、非接触決済、高度なトレーニング指標と、機能は全部乗せです。
オフライン音楽再生に加えて、Wi-Fi対応でSpotifyなどのプレイリスト同期もスムーズ。プレミアムな価格帯ですが、本気でアウトドアスポーツに向き合いたい人からの支持が厚いモデルです。
COROS PACE Pro|トレイル派に選ばれる驚異のバッテリー
COROS PACE Pro
「充電のことを考えずに走り続けたい」というランナーにはCOROSが有力な選択肢。PACE Proは軽量ボディにAMOLEDを搭載し、全モードでのGPS駆動時間が38時間と驚異的です。
MP3ファイルの保存に対応しており、手持ちの音楽ファイルを直接入れて再生できます。Spotifyなどのストリーミングサービス連携には非対応なので、そこが許容できるかどうかが選ぶ際のポイントです。
Apple Watch Ultra 3|iPhoneユーザーの本命
Apple Watch Ultra 3
iPhoneユーザーで、ランニングもするし日常のスマート機能も妥協したくない人なら、Apple Watch Ultra 3は最有力候補です。Apple Musicのオフライン再生はもちろん、App StoreからStravaやNike Run Clubも直接インストールできます。モバイル通信対応モデルを選べば、緊急時の連絡手段としても安心です。
高精度デュアル周波数GPSを搭載し、アクションボタンでランニング中の操作性も向上。すでにAirPodsなどのBluetoothイヤホンを持っている人ならシームレスな連携でストレスなく音楽を楽しめます。
Suunto Race S|縦型デザインで地図が見やすい北欧発
Suunto Race S
トレイルランニングで地図を見ながら走る機会が多いランナーに注目されているモデル。縦長のディスプレイで広範囲のマップを表示でき、オフライン地図も無料で利用できます。
音楽はスマホからのコントロールとなり本体保存には非対応ですが、GPS精度やバッテリー性能、軽量な装着感は折り紙つき。ルートナビゲーションを重視する人にとっては、音楽以上に役立つ機能が揃っています。
ランニングを音楽と一緒にもっと楽しむためのヒント
時計とイヤホンさえ揃えれば準備万端ですが、より快適に走るためのポイントをいくつかお伝えします。
まずイヤホン選び。ランニング中の汗や雨を考慮すると、防水規格IPX4以上の骨伝導イヤホンか、ウイングチップ付きの完全ワイヤレスイヤホンがベスト。周囲の音が聞こえるタイプなら安全面でも安心です。
プレイリストも走り方に合わせて作り込んでおくのがおすすめ。ウォーミングアップ用、ペース走用、クールダウン用とBPM(テンポ)を変えておくと、自然と足がリズムに乗ってタイムが伸びることもあります。
Bluetooth接続が安定しないと感じたら、時計を左手首につけてイヤホンの受信部が体の左側にあるか確認を。人体は電波を遮るので、腕とイヤホンの位置関係で接続が改善されることがよくあります。
まずスマホを置いて走りに出よう
音楽が聴けるスマートウォッチの世界は想像以上に広がっていて、種類も価格帯もさまざま。最初から全部入りのモデルを選ぶ必要はまったくありません。まずは自分のランニングスタイルと、使っている音楽サービスに対応しているかを軸に、ぴったりな1本を探してみてください。
走りながらお気に入りの曲が流れてきた瞬間にペースが上がる感じ。重たいスマホを気にせず、ただ走ることだけに集中できる開放感。それらを手に入れられれば、ランニングは今よりずっと楽しい時間になります。
