最近、SNSを中心に「お菓子ブランドがワイヤレスイヤホンを出したらしい」という話題が盛り上がっています。
最初は冗談かと思いきや、実際に発売されているんです。
今回は、そんな“お菓子×ワイヤレスイヤホン”という異色のコラボレーションをめぐる情報を、分かりやすくまとめてみました。
「きのこの山」がワイヤレスイヤホンに!? 驚きのコラボが実現
お菓子ブランド「きのこの山」(明治)が本気でワイヤレスイヤホンを作ってしまった——。
そんなニュースがネットで話題になったのは2024年春のこと。
明治が立ち上げた「きのこの山 ワイヤレスイヤホン(同時翻訳付き)」は、ただのネタ商品ではなく、しっかりとした機能を持つ本格ガジェットでした。
イヤホン本体はまるで“きのこの山”そのもの。チョコ部分が耳にフィットし、軸の部分がステムとしてデザインされています。
しかも、ケースはお菓子の箱を模した特製仕様。
これを見たSNSユーザーの間では「耳にきのこの山が刺さってるみたい」といったユーモラスな投稿が次々に拡散されました。
翻訳機能付きの本格スペック! 見た目だけじゃないイヤホンの実力
見た目のインパクトに目を奪われがちですが、このイヤホンは“本気”です。
Bluetooth5.3に対応し、ENC/CVC8.0ノイズキャンセリング搭載。
最大20時間の連続使用が可能と、普段使いにも十分耐えうるスペックを持っています。
さらに注目なのが「同時翻訳機能」。
なんと世界74カ国の言語+70方言アクセントに対応しており、合計144言語でリアルタイム翻訳ができるという多機能ぶり。
タッチモード、フリートークモード、スピーカーモードといった3つの翻訳モードを搭載しており、海外旅行やビジネスシーンでも活躍しそうです。
単なる「おもしろグッズ」に留まらず、ガジェットとしての完成度も追求されている点が、今回のコラボを特別なものにしています。
きっかけはSNSの一言から。ファンの声が現実になったプロジェクト
この企画が生まれたきっかけは、明治の公式X(旧Twitter)で投稿された「#明治のありそうでなかった雑貨」というキャンペーンでした。
当時の投稿では「きのこの山型のイヤホン、あったら面白いよね」といった軽いノリのツイートが大反響を呼び、
「本当に欲しい」「売ってほしい」という声が殺到。
それがきっかけで、本当に商品化が決まったのです。
開発には約7カ月が費やされ、職人レベルのこだわりで“本物のきのこの山”そっくりに仕上げられました。
明治によれば、「世界中の人とコミュニケーションできる“バイリンガルなきのこの山”を目指した」とのこと。
ロングセラーブランドの遊び心とチャレンジ精神が光るエピソードです。
数量限定3,500台! クラウドファンディングで即完売の人気
販売はクラウドファンディングサービス「Makuake」で実施されました。
2024年3月26日12時からスタートし、限定3,500台のみ。価格は29,800円(税込)。
限定数・シリアルナンバー付きというプレミアム仕様もあり、ガジェット好きやコレクターの注目を集めました。
プロジェクト開始直後からアクセスが集中し、わずか数日で完売。
SNSでは「もう手に入らないの?」「追加生産してほしい!」という声が相次ぎ、ニュースサイトでも多数取り上げられました。
ここまでの反響は、企業側にとっても想定以上だったようです。
お菓子を買って当てよう! ワイヤレスイヤホンが当たるキャンペーンも開催
さらに2025年には、同じく「きのこの山・たけのこの里」シリーズの購入者を対象にしたキャンペーンも実施されました。
このキャンペーンでは、対象商品を買ってレシートをアップロードすると、抽選で500名に「きのこの山 ワイヤレスイヤホン(同時翻訳付き)」が当たるというもの。
期間は2025年5月20日から8月12日まで。
応募には15ポイント=1口という形式が採用され、購入したお菓子の数に応じて応募口数を増やすことができました。
“お菓子を買うだけでチャンスがある”という気軽さから、多くのファンが参加。
SNSでは「子どもと一緒にきのこの山を買いまくった」「たけのこの里派だけど今回はきのこに浮気した」といった投稿が並び、50周年の盛り上がりを象徴するイベントになりました。
50周年を記念したブランドの挑戦。お菓子の枠を超えたプロモーション戦略
きのこの山とたけのこの里といえば、日本人なら誰もが知る定番のお菓子。
そのブランドが、なぜ今、ワイヤレスイヤホンというガジェットに挑んだのでしょうか。
背景には、「長く愛されるブランドをどう進化させるか」という明治の課題がありました。
発売から半世紀が経ち、世代を超えて親しまれてきたこのブランド。
その存在を次世代にも広げるために、あえて“まったく異なるジャンル”とのコラボに挑んだのです。
「お菓子=食べるもの」という常識を壊し、生活の中で“話題を生むブランド”へと進化する。
その象徴的な試みが、今回のワイヤレスイヤホン企画でした。
また、翻訳機能を搭載した点も興味深いポイント。
国境を越えてコミュニケーションできるお菓子ブランドという、未来志向のコンセプトが見えてきます。
この姿勢が、海外展開を視野に入れた新しいマーケティング戦略にもつながっていると考えられます。
SNSとファンの力がブランドを動かす時代へ
今回のコラボが成功した最大の理由は、「ファンの声をそのまま形にした」こと。
SNSでの反応を真摯に受け止め、商品化に踏み切った明治の柔軟さが、ブランドへの信頼と親近感を強めました。
いまや企業発信よりも、ファンの共感や口コミが話題を作る時代。
このプロジェクトは、ファンとの共創がいかに強力なブランド価値を生むかを示す好例といえます。
加えて、SNSではハッシュタグ「#きのこの山イヤホン」が拡散し、発売前から大きな注目を集めました。
ビジュアルのユニークさはもちろん、手の届きそうな“遊び心”がユーザーに刺さったのです。
“限定”が生み出すワクワクとブランドの未来
限定3,500台という希少性は、ファン心理を強く刺激しました。
「今しか買えない」「持っているだけで特別」という価値が生まれ、所有欲をくすぐる。
そして、この限定性こそがブランドを語りたくなる理由になります。
お菓子とガジェットという異色の組み合わせは、ただの話題づくりではなく、“ブランド体験の拡張”でした。
明治が示したのは、ロングセラーブランドであっても進化を止めない姿勢。
このチャレンジが成功したことで、今後は他の食品ブランドが新たなカテゴリへ進出する動きも増えていくかもしれません。
ワイヤレスイヤホンとお菓子がコラボ?話題の限定パッケージとキャンペーン情報
「ワイヤレスイヤホンとお菓子」という一見ミスマッチな組み合わせ。
しかし、その裏には、長年愛されてきたブランドが時代に合わせて変化しようとする姿がありました。
デジタルとアナログ、日常と遊び心をつなぐコラボレーションが、これほど話題になるのも納得です。
今後も、こうした“遊び心のあるコラボ”は増えていくでしょう。
お菓子を食べながら、お気に入りの音楽を聴く。
そんな何気ない時間が、ちょっと特別に感じられる。
このワイヤレスイヤホンとお菓子のコラボは、日常に小さな驚きと笑顔をもたらしてくれた、ユニークな出来事でした。
