みなさん、引き出しの奥にしまい込んだままの「iPhone5s」、まだ持ってませんか?或者いは、「思い出の一台だから捨てられない」「サブ機として今も現役で使ってる」という方もいるかもしれません。
2013年に発売されたiPhone5sは、Touch IDを初めて搭載した記念すべきモデル。あのコンパクトなボディが懐かしいと感じる方も多いはず。
でも、気になるのは「今さらiPhone5sって実際使えるの?」という点。特に気になるのがiOSのアップデート問題ですよね。
「最新のiOSはどこまで対応してるの?」
「アプリは動くの?」
「セキュリティ的に大丈夫?」
今回は、iPhone5sとiOSの関係を徹底的に掘り下げていきます。現役で使い続けたい人も、中古購入を検討している人も、最後まで読めば「iPhone5sとの付き合い方」が明確になるはずです。
iPhone5sが対応する最終iOSバージョンは「iOS 12.5.7」
まず最初に、一番重要な事実からお伝えします。
iPhone5sが公式にサポートしている最後のiOSバージョンは「iOS 12.5.7」です。
これは2023年1月に公開されたもので、それ以降のiOS 13、14、15、16、17、18にはアップデートできません。つまり、iPhone5sの進化は「iOS 12.5.7」で止まっているんですね。
ここで勘違いしてほしくないのが、「iOS 12.5.7は単なる過去の遺物ではない」という点。実はこのバージョン、比較的最近までセキュリティアップデートが提供されていたんです。
Appleは古い端末を使い続けるユーザーを完全に見捨てているわけではなく、重要な脆弱性が見つかった場合には、可能な範囲で修正パッチを提供してきました。iOS 12.5.7もその一つで、悪用される可能性があったカーネルの脆弱性を修正する内容でした。
つまり、「最終バージョン=古くて危険」と単純に決めつけるのは早計かもしれない、ということです。
iOS 12.5.7でできること・できないこと
使えるアプリ、使えなくなるアプリ
iPhone5sで一番気になるのが「普段使ってるアプリが動くかどうか」ですよね。結論から言うと、主要なアプリはなんとか動くけど、じわじわと使えなくなるものが増えているというのが現状です。
LINEは今のところ動作します。トークの送受信、通話機能も問題なく使えます。ただ、最新のスタンプが正しく表示されなかったり、一部の機能(LINE Payなど)が制限されるケースもあるので要注意。
YouTubeもアプリ自体は起動します。動画の視聴も可能ですが、ショート動画の表示がもたついたり、高画質設定にするとカクつくことがあります。ただ、広告ブロック系のアプリは最新iOS向けに最適化されているものが多く、動作が不安定な場合も。
Twitter(現X)のアプリはギリギリ動く、という印象。タイムラインのスクロールが重く感じることもありますが、投稿や返信といった基本操作はこなせます。
問題は銀行系アプリや金融系アプリ。最近はセキュリティ強化のため、対応iOSバージョンを「iOS 14以上」などに引き上げるケースが増えています。三菱UFJ銀行や楽天銀行、PayPayなどのアプリは、iOS 12.5.7ではインストールすらできなくなっているものも。これは「アプリが使えない」ではなく「セキュリティ上のリスクを避けるため、古いOSを切り離す」という金融機関側の判断が大きいです。
メルカリやラクマなどのフリマアプリも、最新機能を使うにはiOSのバージョンアップが必要になる場面が増えています。取引メッセージのやり取りくらいなら問題ないですが、ライブ配信機能などは絶望的でしょう。
ブラウザとWebサイトの表示
SafariでWebサイトを見るぶんには、そこまで大きなストレスは感じません。ただし、最近のWebサイトは表示に大量のJavaScriptを使っていたり、動画広告がわんさか埋め込まれていたりするので、読み込み速度は最新のiphoneとは比べ物にならないくらい遅いです。
特にECサイトやニュースサイトは、スクロールしているだけでカクつくことも。諦めてテキスト主体のサイトを見る用途に割り切るのがいいかもしれません。
今さらiPhone5sを使い続けるリスク
ここまで読むと「意外と使えるじゃん」と思う人もいるかもしれません。でも、使い続けるにはいくつかのリスクがあるのも事実です。
セキュリティ面の不安
先ほど「iOS 12.5.7は比較的新しいセキュリティパッチが当たっている」と書きました。でも、これはあくまで「発見された重大な脆弱性だけをピンポイントで修正している」という状態。
最新のiOS 17や18には、日々進化するサイバー攻撃に対抗するための多層的な防御機能が搭載されています。例えば、アプリが許可なくカメラやマイクにアクセスするのを防ぐ仕組みや、不正なトラッキングをブロックする機能など。
iOS 12.5.7にはこうした新しい防御機能は実装されていません。「悪意のあるサイトにアクセスしなければ大丈夫」と思いたいところですが、広告経由で知らぬ間に危険なサイトに飛ばされるケースも最近は増えています。
特にネット銀行やクレジットカードの情報をiPhone5sで入力するのは、できれば避けたほうが無難です。
アプリのサポート終了
アプリの世界は日進月歩。開発者は新しいiOSの機能を活用したアプリ作りに注力したいので、古いiOS向けのサポートを打ち切る判断をします。
これはどういうことかというと、アプリのバージョンアップができなくなるだけじゃなく、サーバー側の仕様変更に対応できず、ある日突然アプリが起動しなくなる可能性もあるということ。
特にSNSアプリやゲームアプリはこのリスクが高いです。「ずっと使えてたLINEが突然ログインできなくなった」なんてケースも実際に報告されています。
バッテリーと動作の重さ問題
これはiOSというよりハードウェアの問題。iPhone5sに搭載されているバッテリーは、いくら新品同様の中古を買っても経年劣化は避けられません。
バッテリーの最大容量が80%を切っている個体も多く、ちょっと使っただけで電池が減っていく感じは「あるある」です。バッテリー交換すれば復活しますが、今さら数千円かけるのも悩ましいところ。
さらに、搭載されているメモリはわずか1GB。最新のiphoneは6GBや8GBが当たり前なので、どれだけ差があるか想像できるでしょう。アプリをいくつか開いているだけで、すぐにメモリ不足でアプリが再読み込みされるのもストレスです。
iPhone5sを「今」買うべき人、そうでない人
ここまで読んで、「やっぱりiPhone5sって時代遅れなんだな…」と感じた人もいるかもしれません。でも、中古スマホ市場では今もなおiPhone5sは取引されています。どんな人が買っているのか、ちょっと考えてみましょう。
iPhone5sが向いている人
- 小さな子供に初めてスマホを持たせたい親
壊されても痛くない価格帯(数千円〜1万円程度)で、一応アプリも動く。連絡手段としてだけ使えればOKというケースにはぴったりです。 - 音楽プレーヤー代わりに使いたい人
通勤電車で音楽を聴くだけ、Podcastを聴くだけ、という使い方ならバッテリー以外は十分。カメラもないわけじゃないので、ちょっとした写真も撮れます。 - 電子書籍リーダーとして使いたい人
コンパクトなので片手で持ちやすく、Kindleアプリも動作します。目が疲れたら、小さい画面が逆に負担になることもありますが…。
iPhone5sが向いていない人
- メインスマホとして使いたい人
日常使いのSNS、ネット banking、キャッシュレス決済…どれをとっても最新のスマホには敵いません。ストレスを感じる場面が多すぎます。 - 最新ゲームを楽しみたい人
原神やパズドラなど、最近の3Dゲームはほぼ動かないと思ってください。軽いパズルゲームでも、広告表示でカクつきます。 - セキュリティを重視する人
どんなに気をつけていても、OS自体の防御機能が弱いのは事実。大事な個人情報を扱う端末としてはおすすめできません。
もし使い続けるなら、こうするのがベター
それでも「思い出のiPhone5sをまだ手放したくない」「サブ機として現役で頑張ってもらいたい」という人のために、少しでも快適に使うコツをまとめます。
1. 使うアプリを厳選する
全部のアプリを入れようとしないこと。LINEと音楽アプリ、ブラウザくらいに絞れば、メモリ不足も起きにくくなります。「あれもこれも」は禁物です。
2. 設定を見直す
「設定」→「一般」→「背景のApp更新」はオフに。動きのエフェクト(視差効果)も減らせば、少しは動作がサクサクになります。Safariのキャッシュをこまめに消すのも効果的。
3. バッテリー交換を検討する
もし本当に長く使いたいなら、バッテリー交換は検討してもいいかも。純正交換は修理受付が終了している可能性が高いので、信頼できる修理ショップに依頼する形になります。ただ、本体の価値を考えると「交換するより新しい中古iphoneを買ったほうが安い」という声も多いです。
4. 重要な取引は別の端末で
ネット bankingやクレジットカード情報の入力は、できるだけ避けましょう。どうしても必要な場合は、より新しいiOSの端末か、セキュリティソフトを入れたパソコンを使うのが無難です。
まとめ:iPhone5s iOSの最終版は「終わり」ではなく「始まり」
iPhone5sとiOS 12.5.7の関係は、ある意味で「一つの完成形」とも言えます。これ以上バージョンアップはできないけれど、必要最小限のセキュリティ修正は施され、当時のままの操作性を保っている。
最新のiphoneに慣れた目で見ると「古い」と感じるのは当たり前。でも、限られた環境の中で、できることを見極めて使うのも、デジタル機器との賢い付き合い方かもしれません。
iPhone5sは「終わった端末」ではなく、「役割を限定することで今も現役でいられる端末」。
もしあなたの手元にiPhone5sがあるなら、メインスマホの代わりではなく、特定の用途に特化した「サブ機」として、もう一度付き合い方を見直してみてはいかがでしょうか。
きっと、新しい発見があるはずです。
