iPhoneを使っていると、ある日突然気づいてしまう「塗装剥げ」。背面のエッジ部分や、アップルロゴの周り、充電ポート付近がなぜかツルっと剥がれている。ケースを外したら「なんじゃこりゃ!」と叫びたくなるレベルの剥がれ方を発見することもあるでしょう。
特に、iPhone 5のブラックモデル、iPhone 7のジェットブラック、iPhone 12のミッドナイトあたりは、塗装剥げの報告が後を絶ちません。アルマイト処理されたアルミボディは、経年劣化や摩擦に弱く、汗や皮脂の影響で徐々に被膜が弱くなっていくんです。
でも、諦めるのはまだ早い。この記事では、iphoneの塗装剥げをどうにかしたいあなたのために、自分でできる補修方法から、修理店に依頼する場合の相場や注意点、さらには予防策まで、徹底的に解説します。
「Apple公式で修理すると高いんでしょ?」
「マニキュアで直るってホント?」
「できるだけ安く、でもキレイにしたい」
そんなあなたの悩みを、一つひとつ解決していきます。
まず知っておきたい、塗装剥げの原因と「やっちゃいけないこと」
塗装剥げを補修する前に、なぜ剥げたのか、そして補修で絶対にやってはいけないことを理解しておきましょう。
なぜiPhoneの塗装は剥がれるのか?
主な原因は次の4つです。
- アルマイト処理の限界: iPhoneのアルミボディに施されている「アルマイト処理」は、着色と同時に表面を硬化させる技術ですが、衝撃や繰り返しの摩擦にはそこまで強くありません。これは「不良品」ではなく、素材の特性として理解しておく必要があります。
- ケースの脱着: ケースを頻繁に着け外ししていると、その摩擦で塗装が削られます。特に硬いポリカーボネート製のケースは、隙間に入り込んだホコリが「ヤスリ」の役割をしてしまうことも。
- 汗や皮脂: 人間の汗は弱酸性です。長時間握り続けるゲームプレイや、通話後の拭き取り忘れなどが、塗装をじわじわと侵食します。
- 経年劣化: どんなに丁寧に扱っても、2年、3年と使えば塗装は薄くなっていくもの。これは仕方のないことでもあります。
絶対にやってはいけない「3大禁忌」
ネット上には「油性マジックで塗る」「マニキュアで直した」といった情報があふれていますが、これらはほぼ「応急処置」に過ぎません。
- 油性ペン: 一瞬は目立たなくなりますが、すぐに剥がれます。溶剤が元の塗装をさらに痛める可能性も。
- マニキュア: 乾燥後の質感がテカテカになり、明らかに「そこだけ違う」状態に。剥がす時にさらに悲惨なことになります。
- 金属タワシやヤスリがけ: 「削れば何とかなる」と、目の粗いサンドペーパーでゴシゴシ。これは塗装どころか本体の金属ごと削り取ってしまいます。
これらの方法は、「補修」ではなく「改悪」 だということを覚えておいてください。
【完全版】自分でできるiPhone塗装剥げ補修3つの方法
では、実際に自分で補修する具体的な手順を見ていきましょう。いずれも「自己責任」であることは理解した上で、慎重に進めてください。
方法1. 模型用塗料で「タッチアップ」する(中級者向け)
塗装剥げの面積が小さい場合、最も仕上がりが美しいのがこの方法です。ポイントは、ホームセンターのペンキではなく、模型用の塗料を使うこと。
必要なもの
- 模型用アクリル塗料またはラッカー系塗料(ガンダムマーカー、タミヤカラー、クレオスMr.カラーなど)
- 極細の面相筆または爪楊枝
- エタノール(消毒用アルコール)
- マスキングテープ
- つまようじ
- 極細目のコンパウンド(あれば)
手順
- 下地処理: 剥がれている箇所とその周辺を、エタノールを含ませた綿棒でしっかり脱脂します。剥がれかけの塗装の破片があれば、ピンセットで優しく取り除きましょう。
- マスキング: 補修する箇所以外に塗料が付かないよう、マスキングテープでガードします。指で押さえてしっかり密着させることがコツです。
- 塗装: 面相筆の先にごく少量の塗料を取り、剥げた部分に「点を打つ」ように載せていきます。絶対に一度で厚く塗らないこと。乾燥させては塗る、を3〜4回繰り返すと、周囲との段差ができにくくなります。
- 乾燥: 最後の塗装から最低でも半日は放置します。模型用塗料は完全乾燥すると強固になります。
- 仕上げ(任意): どうしても段差が気になる場合、極細目のコンパウンドを布に取り、周囲を傷つけないように慎重に磨いてならします。
色選びのコツ
「スペースグレイ」には、ガンダムマーカーの「チタニウムゴールド(下地)+ガンメタ」の重ね塗りや、Mr.カラーの「ニュートラルグレー」が近いと言われています。検索して、同じモデルを補修した先駆者たちのレシピを探すのが確実です。
方法2. スマホ用スキンシールで「隠蔽」する(初心者向け)
「面倒な作業は無理」「とにかく簡単にキレイにしたい」という人には、専用のスキンシール(ラッピングシート) が最適です。
必要なもの
- iPhone専用のスキンシール(dbrand、ラスタバナナなど、Amazonで購入可)
- ドライヤー(ヘアドライヤー)
- ピンセット
- マイクロファイバークロス
手順
- 洗浄: 本体全体をエタノールで拭き、油分やホコリを完全に取り除きます。
- 貼り付け: シールの剥離紙をはがし、位置を合わせて貼り始めます。気泡が入ったら、貼り直しが効くうちに剥がして再チャレンジ。
- エッジ処理: 角や曲面は、ドライヤーで温めながらシールを伸ばすように密着させます。このひと手間で仕上がりが劇的に変わります。
この方法の最大のメリットは、失敗がほぼないこと。しかも、カーボン調や木目調など、デザインを変えて気分転換もできます。塗装剥げを「隠す」というより、「オシャレにカスタムした」と思い込むのが精神的にも良いでしょう。
方法3. 家庭にあるアイテムで「とりあえず目立たなくする」(応急処置向け)
「明日、大事な人に会うんだけど、今すぐ何とかしないと!」という緊急時。完璧は求めず、一時的に目立たなくする裏技です。
使えるアイテム
- 同系色の油性マジック(極細): あくまで「ごまかし」です。乾いてからティッシュで余分なインクをオフにすると、少し自然に見えます。
- 車用のタッチアップペン: ディーラーオプションなどで売られている純正カラーのペン。色が合えば結構いけますが、クリア塗装がないのでツヤは出ません。
ただし、これらの方法はあくまで「今夜の食事会を乗り切るため」のもの。後日、きちんとした方法で補修し直すことをおすすめします。
プロに任せるなら?修理店の選び方と相場
「自分でやるのは不安」「どうせなら完璧に仕上げたい」。そう考えるなら、専門店に依頼するのが確実です。
選択肢1. Apple公式(正規サービスプロバイダ)
- 対応: 基本的に「修理」ではなく「本体交換(リファービッシュ品)」になります。
- 費用: モデルによりますが、保証期間外だと3万円〜5万円程度。AppleCare+に入っていても、外観修理は別途サービス料金(1万円前後)がかかることがほとんどです。
- 評価: 確実で安心ですが、塗装剥げごときで数万円は…と躊躇する人も多いでしょう。
選択肢2. 街のスマホ修理店(非公式)
ここ数年で一気に増えた「スマホ修理即決店」などです。
- 対応方法1: 中古純正ハウジングへの交換 同じ型番の中古の美品ケースに、お手持ちのiPhoneの内部パーツを移植します。
- 費用: 1.5万円〜2.5万円程度。
- メリット: 純正の質感が完全に戻る。
- デメリット: 店の技術力により、仕上がりにバラつきがある。
- 対応方法2: リフィニッシュ(再塗装) 背面全体を一度研磨し、好みの色に塗り直します。
- 費用: 1万円前後〜。
- メリット: カラーチェンジが楽しめる。安い。
- デメリット: 純正の質感とは異なる。耐久性は塗装の技術次第。
修理店を選ぶ時の3つのチェックポイント
- 実績と口コミ: Googleマップの口コミで、「塗装剥げ修理」の実績が写真付きで投稿されていないか確認しましょう。
- 保証の有無: 修理後に「再び剥がれた場合、何日間保証してくれるか」を必ず確認します。1ヶ月以上の保証があれば信頼度アップ。
- 防水性能について: 非公式修理の場合、修理後に本来の防水性能が戻らないことを理解しておきましょう。
塗装剥げを予防するための3つの習慣
補修したら、もう二度と同じ思いはしたくないですよね。日頃から気をつけるだけで、塗装の寿命は大きく変わります。
- ケースの内側をマメに掃除する
ケースと本体の隙間にたまったホコリは、気づかないうちに塗装を削る「凶器」です。週に1度はケースを外し、スマホ本体とケースの内側をエタノールで拭き掃除しましょう。 - 汗をかいたらすぐ拭く
夏場のポケットに入れっぱなし、ランニング中のアームバンド装着など、汗に濡れた状態は大敵です。柔らかい布でサッと拭く習慣をつけましょう。 - 「剥げやすいモデル」は最初から保護する
もし今、中古でiPhoneを買おうとしているなら、塗装剥げのリスクが高いモデル(特に濃色の艶ありモデル)は、購入と同時にボディ全体を覆う保護フィルムを貼ることをおすすめします。
まとめ:あなたのiPhone、必ず復活させられます
iphoneの塗装剥げは、使い込んだ証であると同時に、見た目の悩みの種でもあります。
- 数百円の塗料で、コツコツ楽しみながら直す「DIY派」
- シールでスマートに隠してカスタムを楽しむ「ラッピング派」
- お金はかかるけどプロに任せて確実に復活させる「安心派」
どれが正解ということはありません。あなたのスキルや予算、求める仕上がりに合わせて、最適な方法を選んでください。
「剥がれたら終わり」じゃない。自分で手を加えれば、むしろ愛着が湧くこともあります。この記事を参考に、あなたのiPhoneを塗装剥げの悩みから解放してあげてください。
