朝起きて、いつものようにiPhoneを手に取ったら……画面にはリンゴのマークが表示されたまま、まったく動かない。あるいは、リンゴマークが表示されては消え、を繰り返している。
「え、なにこれ」「まさか壊れた?」
そんな経験、ありませんか?これは通称「リンゴループ」と呼ばれる症状で、多くのiPhoneユーザーが一度は直面するトラブルです。
でも、安心してください。このリンゴループ、原因を正しく理解して適切な手順を踏めば、自分で解決できるケースがほとんどなんです。
今回は、私が実践してきた方法も交えながら、iphoneのリンゴループが発生する原因と、データを守りながら復旧させる7つの方法を徹底的に解説します。
そもそもリンゴループとは何か?
リンゴループとは、その名前の通り、Appleのロゴ(リンゴマーク)が表示されたまま起動しなくなったり、起動とシャットダウンを繰り返す状態を指します。
正常に起動すればホーム画面が表示されるはずが、リンゴマークで止まってしまう。あるいは、リンゴマークが表示されて数秒後に消え、またリンゴマークが表示される…というループに陥ってしまうんです。
この症状が出ると、電話もメッセージも、カメラも何も使えなくなります。大切な写真や連絡先が消えてしまうのでは?という不安もよぎりますよね。
でも、まずは落ち着いてください。ほとんどの場合、データは消えずに復旧できます。
なぜ起こる?リンゴループの主な原因
リンゴループの原因は大きく分けて「ソフトウェアの問題」と「ハードウェアの問題」の2つがあります。原因によって対処法が変わってくるので、まずはなぜこの症状が出たのか、心当たりを探ってみましょう。
ソフトウェアが原因の場合
一番多いのが、このソフトウェア系のトラブルです。
iOSアップデートの失敗
新しいiOSがリリースされて、ワクワクしながらアップデートした直後にリンゴループが発生した…というケースは非常に多いです。ダウンロード中に通信が不安定になったり、インストール中にエラーが起きたりすると、システムファイルが破損して起動できなくなることがあります。
ストレージ容量の圧迫
「容量がいっぱいです」という警告を無視し続けていませんか?ストレージが限界ギリギリの状態でアップデートやアプリのインストールを行うと、システムが正常に動作しなくなる原因になります。
ベータ版iOSのインストール
開発者向けのベータ版を試している場合、バグが原因でリンゴループに陥ることがあります。ベータ版はあくまでテスト用なので、安定性は保証されません。
脱獄(ジェイルブレイク)の影響
脱獄を行っている場合、システムファイルが書き換えられているため、不安定になりやすいです。
ハードウェアが原因の場合
物理的なダメージが原因でリンゴループが発生することもあります。
落下や衝撃
うっかり床に落としたり、何かにぶつけたりした後に症状が出たなら、内部のパーツが損傷している可能性が高いです。特にロジックボード(パソコンで言うところのマザーボード)と呼ばれる基盤にヒビが入ったり、部品のハンダ付けが外れたりしているかもしれません。
水没・液体浸入
トイレに落とした、雨に濡れた、飲み物をこぼした…。そんな経験があれば、液体によるショートが原因の可能性があります。水没させていなくても、湿気の多い場所での使用や汗で内部が腐食することも。
バッテリーの経年劣化
バッテリーが極端に劣化すると、起動に必要な電圧を供給できず、リンゴループの原因になることがあります。バッテリー交換のサインかもしれません。
製造段階での初期不良
ごく稀にですが、最初から不具合を抱えている個体もあります。
【実践編】自分で直す7つの方法
ここからが本番です。リンゴループを解消するための具体的な手順を、試す順番に紹介します。
最初は「データを消さずに」試せる方法から。
それでダメなら「データは消えるけど復旧確率が高い方法」へ。
最終手段として「修理」を検討する。
この流れが大切です。
方法1:まずはバッテリー残量をチェック
当たり前に聞こえるかもしれませんが、バッテリーが完全に空っぽだとリンゴマークが出たまま止まって見えることがあります。
iphoneを純正のケーブルでパソコンかコンセントに繋いで、30分ほど放置してみてください。このとき、必ず純正またはMFi認証(Appleが品質を認証)のケーブルを使いましょう。粗悪なケーブルだと充電できていないことがあります。
方法2:機種別・正しい強制再起動
リンゴループで一番最初に試すべき公式の対処法が、この強制再起動です。機種によってボタンの操作方法が違うので注意してください。
iPhone 8以降(iPhone X、XS、11、12、13、14、15、16、SE第2/3世代も含む)
- 音量を上げるボタンを素早く押して離す
- 音量を下げるボタンを素早く押して離す
- サイドボタン(電源ボタン)を、Appleロゴが表示されるまで押し続ける
iPhone 7 / 7 Plus
サイドボタンと音量を下げるボタンを同時に、Appleロゴが表示されるまで押し続ける
iPhone 6s以前、SE(第1世代)
ホームボタンとサイド(トップ)ボタンを同時に、Appleロゴが表示されるまで押し続ける
この操作をしてもリンゴループが止まらない場合は、次のステップに進みましょう。
方法3:リカバリーモードで「アップデート」を試す
強制再起動で直らない場合、次はパソコンを使った復旧を試みます。ここで使うのが「リカバリーモード」です。
まず、パソコンに最新のiTunes(macOS Catalina以降のMacではFinder)をインストールしておきます。
そして、iphoneをリカバリーモードにする手順は以下の通り。
- iphoneをパソコンに接続する
- 機種に応じた方法でリカバリーモードに入る
- iPhone 8以降:強制再起動と同じ手順で、Appleロゴが出てもボタンを離さずに、画面に「コンピュータに接続」マークが表示されるまで待つ
- iPhone 7/7 Plus:音量下ボタンを押しながらパソコンに接続、「コンピュータに接続」マークが表示されるまで待つ
- iPhone 6s以前:ホームボタンを押しながらパソコンに接続、「コンピュータに接続」マークが表示されるまで待つ
- パソコンに「復元」または「アップデート」の選択肢が表示される
ここで絶対に「復元」を選ばないでください。「アップデート」を選びましょう。
「アップデート」はiOSを再インストールしますが、あなたのデータ(写真、連絡先、アプリなど)は保持しようと試みます。多くの場合、この方法でリンゴループから抜け出せます。
方法4:リカバリーモードで「復元」に踏み切る
方法3の「アップデート」が失敗した場合、あるいはそもそも選択肢が表示されなかった場合、最終的には「復元」を選ぶことになります。
「復元」を選ぶと、iphoneは工場出荷時の状態に戻ります。つまり、すべてのデータが消去されます。
でも、諦めないでください。iCloudやパソコンにバックアップがあれば、復元後にそのデータを戻せます。「バックアップなんて取ってないよ…」という方は、もう一度だけ次の方法を試す価値があります。
方法5:DFUモードでの復元(最終ソフトウェア対策)
DFUモードとは、Device Firmware Updateの略で、リカバリーモードよりもさらに深いレベルでiphoneを復元する方法です。画面が真っ暗なままパソコンに認識されるのが特徴で、成功率は高いですが、やはりデータは消えます。
手順は少し複雑で、成功しているかどうかも分かりにくいのが難点。各機種ごとに細かいタイミングが違うので、Appleの公式ドキュメントや信頼できるテクノロジーサイトで手順を確認しながら行うのが確実です。
ここまで試して直らなければ、ほぼハードウェアの問題と考えていいでしょう。
方法6:修理に出すという選択肢
ソフトウェア的な対策を全て試してもリンゴループが直らない場合、修理に出すことを検討します。修理には主に3つの選択肢があります。
Apple正規サービスプロバイダ(Apple Store、正規修理店)
- メリット:信頼性が100%、修理後もAppleの保証が継続する
- デメリット:費用が高い(機種によるが、基板修理となると4万円〜)、修理に数日かかる、データは消える(修理時に初期化される)
- 公式サイトで料金が公開されているので、事前に確認できます
非正規修理店(街の修理屋さん)
- メリット:正規より安い、短時間(その場)で修理可能な店も多い、データを消さずに修理を試みてくれる場合がある
- デメリット:技術力にばらつきがある、非純正部品を使う可能性、修理後にAppleの保証が受けられなくなる
- 選ぶなら、実績と口コミを徹底的に調べましょう
自分で修理(リペアパーツ購入)
- メリット:費用は最も抑えられる可能性がある
- デメリット:難易度が極めて高い(特に基板修理)、失敗リスク大
- 明らかにバッテリー交換で直りそうな場合以外は、初心者にはおすすめできません
方法7:データ復旧専門業者に依頼する
「修理よりも、中のデータ(写真や連絡先)だけでも何とか取り出したい!」
そんな切実な願いをかなえてくれるのが、データ復旧専門業者です。ハードウェアが壊れていても、基板から直接データを読み出す技術を持っています。ただし、費用は数万円〜十数万円と高額になることがほとんど。それでも、思い出の写真が戻ってくるなら…という方の最終手段です。
リンゴループを防ぐために今すぐできること
最後に、同じ悲劇を繰り返さないための予防策をいくつか。
1. 定期的にバックアップを取る
これが最も重要です。iCloudでもパソコンでもいいので、少なくとも週に1回はバックアップする習慣を。リンゴループが起きても、バックアップがあればデータを失わずに済みます。
2. iOSはこまめにアップデートする
最新のiOSにはバグ修正が含まれています。ただし、アップデート前にバックアップを取るのは忘れずに。
3. ストレージに余裕を持つ
「容量がいっぱいです」という警告は、システムからのSOSです。不要なアプリや写真を整理して、常にある程度の空き容量を確保しましょう。
4. 衝撃や水から守る
ケースやフィルムで保護するのはもちろん、湿気の多い場所や極端に暑い・寒い場所での使用は避けましょう。
まとめ:諦める前に、できることから試そう
iphoneのリンゴループは、突然やってくる厄介なトラブルです。でも、今日ご紹介したように、まずは自分で試せる方法がたくさんあります。
大切なのは、焦らずに順を追って対処すること。
データを守りたいなら、まずは「強制再起動」と「リカバリーモードでのアップデート」。
それでダメなら、データが消える覚悟で「復元」や「DFU復元」。
それでも直らなければ、修理やデータ復旧を検討する。
この流れを覚えておいてください。
あなたのiphoneが、一日も早く正常な状態に戻りますように。そして、この記事がその助けになれば嬉しいです。
