デスクの上をすっきりさせたい、リビングで静かに動画を楽しみたい――そんな人に人気が高まっているのが「ミニPC」。
中でも注目されているのが、最新世代の**Intel N150搭載モデル**です。省電力で静音性に優れつつ、日常使いには十分な処理性能を備えているのが魅力。今回は、その特徴や選び方、そしておすすめのモデルをわかりやすく紹介していきます。
Intel N150ってどんなCPU?
まずは「N150」というプロセッサーの基本を押さえておきましょう。
N150はIntelの最新世代「Nシリーズ」の一つで、コードネームはTwin Lake。いわゆる“省電力・軽作業向けCPU”のラインですが、従来のN100やN95と比べてクロック数やグラフィックス性能が向上しています。
主な特徴は以下のとおりです。
- 4コア/4スレッド構成
- 最大3.6GHzのターボブースト
- TDP(消費電力)はわずか6W
- 内蔵GPUはIntel UHD Graphics(24EU)
- AV1デコードなど最新の動画圧縮方式にも対応
つまり、「静かで省電力、でも普段使いには十分速い」というバランス型のプロセッサーです。
この特性が、ミニPCとの相性を抜群にしているわけですね。
N150搭載ミニPCが人気の理由
ここ数年で、ミニPC市場は一気に広がりました。その中でも、N150モデルが注目を集める理由を見てみましょう。
1. 圧倒的な静音性と低発熱
消費電力が低い=発熱も少ない。
そのため、ファンレス設計や超低速ファンで動作するモデルが多く、動作音はほぼ無音に近いレベルです。
夜間や寝室でも気にならず、リビングに常設しても快適です。
2. コンパクトで設置自由度が高い
手のひらサイズながら、HDMIやUSB-C、LANポートなどをしっかり搭載。
VESAマウント対応機種も多く、モニター裏や壁面に取り付けてスッキリ使えます。
「机の上を広く使いたい」「テレビ裏に隠したい」という人にぴったり。
3. 普段使いには十分な処理能力
ブラウジング、Office作業、動画再生、ちょっとした画像編集なら余裕です。
N100より約10〜15%ほど性能が向上しており、複数タブを開いたり、軽いマルチタスクも快適。
実際、Cinebench R23で約2500点前後と、軽作業には十分なスコアを記録しています。
4. 消費電力が少なく、電気代も安い
アイドル時で9W前後、フル稼働でも35W未満という省エネ設計。
24時間稼働の小型サーバーや監視用PCにも向いています。
電源を入れっぱなしでも安心できるのは、省電力CPUならではの強みです。
N150搭載ミニPCを選ぶときのポイント
「どれを買っても同じ」と思われがちですが、実はモデルによって使い勝手が大きく異なります。
選ぶ際は、以下のポイントを意識しましょう。
メモリとストレージの容量
最低でも8GB以上のメモリを選びましょう。
複数のアプリを同時に開くなら16GBあると安心です。
ストレージはNVMe SSD搭載モデルだと読み書き速度が速く、体感性能が上がります。
ファンレス or 静音ファン
完全なファンレス設計は静音性に優れる一方で、熱がこもりやすいという弱点もあります。
静音ファン搭載モデルなら冷却性能と静音性のバランスが良好です。
レビューで「負荷時でも静か」と書かれているモデルを選ぶと失敗しにくいです。
拡張性
RAMやSSDが交換可能かどうかは、長く使ううえで重要です。
一部モデルはメモリが基板直付けで増設できないため、購入前に仕様を確認しましょう。
映像出力と接続端子
4K出力対応か、HDMI・DisplayPort・USB-C出力をどの組み合わせで備えているかもポイント。
デュアルディスプレイやトリプルディスプレイを組みたい人はここをチェック。
Intel N150搭載ミニPCおすすめ5選
ここからは、実際に販売されている注目モデルを紹介します。
それぞれに特徴があるので、用途に合った1台を見つけてください。
1. BMAX ミニPC Intel N150モデル
リーズナブルに最新CPUを体験したいならコレ。
約2万円台前半という価格ながら、LPDDR5メモリとNVMe SSDを搭載。
ブラウジングや動画再生は非常にスムーズで、ファン音も静か。
初めてミニPCを導入する人におすすめです。
2. Beelink EQ14 Mini PC N150
拡張性重視派に人気のモデル。
SODIMMスロットでメモリ増設が可能、M.2スロットも2基搭載と自由度が高い構成です。
冷却性能も優れており、長時間稼働させてもファン音が控えめ。
安定して動かしたい用途にぴったりです。
3. Blackview MP60 Mini PC
コストパフォーマンスを求めるならこのモデル。
16GBメモリ+512GB SSDという十分な構成で、4K60Hz出力にも対応。
仕事用から動画視聴まで快適にこなせます。
筐体がしっかりしていて、発熱を抑える工夫も感じられます。
4. GMKtec NucBox G3 Plus
デザイン性と静音性を両立した人気シリーズ。
LPDDR5メモリ搭載で処理がスムーズ、アイドル時はほぼ無音です。
動画編集など軽作業以上をこなしたい人にも◎。
VESAマウント付きでテレビ裏への設置も簡単です。
5. ACEMAGIC V1 Intel Twin Lake N150
筐体デザインがスタイリッシュで、静音設計が優秀なプレミアムモデル。
ファンノイズを極限まで抑え、発熱処理にも余裕があります。
在宅ワークやリビング用PCとして長く使いたい人におすすめ。
価格は少し高めですが、その分品質と安定感は抜群です。
どんな人に向いているか?
Intel N150搭載ミニPCは、次のような使い方にぴったりです。
- WebブラウジングやOffice作業が中心の人
- NetflixやYouTubeなどの動画視聴を静かに楽しみたい人
- 在宅ワークやリビング用のサブPCを探している人
- 小型サーバーやホームラボ用に低消費電力PCが欲しい人
逆に、3Dゲームや4K動画編集、重いクリエイティブ作業を想定している人には不向きです。
そういった用途なら、Core i5以上やRyzen 7クラスを検討したほうが快適でしょう。
N150ミニPCをより快適に使うためのコツ
購入後に気をつけたいのが「設置環境」。
熱がこもりやすい場所に置くと、静音性や性能に影響が出ます。
通気性のある位置に設置し、定期的に埃を取り除くのが長持ちのコツです。
また、Windowsの電源プランを「バランス」または「省電力」に設定しておくと、ファンの回転数を抑えられ、より静かに動かせます。
外付けSSDやメモリカードでストレージを拡張するのもおすすめです。
Intel N150搭載ミニPCは“静かで賢い選択”
「静か」「省スペース」「コスパ良し」。
この三拍子がそろったのが、Intel N150搭載ミニPCです。
派手なパワーこそないものの、必要十分な性能と快適な動作環境を小さな筐体に詰め込んだ現代的なPC。
特に静音性を重視する人にとって、これほど“ちょうどいい”選択肢はそう多くありません。
ミニPC選びで迷ったら、まずはN150搭載モデルをチェックしてみてください。
最新世代のスマートなパフォーマンスを、あなたの手のひらサイズのPCで体感できるはずです。
