最近よく耳にする「ミニPC」。コンパクトなのに高性能で、デスク周りをスッキリさせたい人や、仕事と趣味のどちらでも使いたい人の間で人気が急上昇しています。
中でも「128GB搭載」というスペックを掲げたモデルは、単なる小型パソコンを超え、もはや“デスクトップ代替機”とも呼べる存在になりつつあります。
今回は、この128GB搭載ミニPCの実力を動画編集やビジネスの観点から掘り下げ、実際に注目すべきモデルを5つ紹介します。
128GBって実際どこがスゴいの?
「128GB搭載」と聞くと、「そんなに必要なの?」と感じる方も多いでしょう。
この数字が示すのは、主にメモリ(RAM)もしくはストレージ(SSD)の容量です。どちらを意味するかで印象がガラッと変わります。
まずメモリ128GBの場合。これは、動画編集や3Dレンダリング、AI処理など、非常に負荷の高い作業を快適にこなすためのスペックです。
たとえば8K映像のカラーグレーディングやモーショングラフィックス制作でも、メモリ不足で止まる心配がほとんどありません。複数の仮想マシンを同時に動かすホームラボ環境でも、余裕のパフォーマンスを発揮します。
一方で「ストレージ128GB」の場合は、OSやソフトウェアの格納には十分ですが、動画データなど大容量ファイルを扱うにはやや物足りないサイズです。
この場合は外付けSSDやクラウドを組み合わせるのが現実的。つまり「128GB搭載」という言葉を見たら、まずそれが“メモリなのかストレージなのか”を確認するのが大事なんです。
動画編集で発揮される128GBの真価
動画編集は、PCの性能が最も問われる作業のひとつです。
タイムラインに複数の映像を並べ、カラー補正やエフェクトを重ね、リアルタイムでプレビューする。こうした動きにはCPUとGPUのパワーに加え、膨大なメモリが必要になります。
一般的に、フルHDなら16GB、4Kなら32GBで十分と言われますが、8K編集やモーショングラフィックスを扱うなら64GB以上が理想。
そのさらに上をいく128GBは、プロフェッショナル向けの余裕を与えてくれます。
重いプロジェクトを開いても遅延せず、Adobe Premiere ProやDaVinci Resolveなどを同時に開いてもサクサク。
複数のエフェクトを重ねてもタイムラインが止まらない快感は、一度体験すると戻れません。
ただし、CPU性能やストレージ速度も同じくらい大切です。
NVMe SSD搭載で読み書きが速いモデルや、RyzenやCore i9などのハイエンドCPUを積んだ機種を選ぶと、128GBメモリの性能を最大限に活かせます。
ビジネス用途でも抜群の安定感
ミニPCは「ビジネス用途」にも最適です。
オフィスや在宅ワークでの資料作成、Web会議、同時に複数ブラウザを開いての調べ物など、意外とメモリを食う作業が多いのが現代の仕事環境。
その点、128GB搭載ミニPCならどんなマルチタスクも余裕です。
特に注目したいのが省スペース性と静音性。
大型タワー型PCのようなファン音がなく、机の上に小さく置ける。
しかも、最新モデルではUSB4や2.5GbE LAN、Wi-Fi 6Eなど最新の通信規格を備え、周辺機器との接続もスムーズです。
複数モニタを使った業務でも安定して動作するため、クリエイティブ職や営業企画職にも向いています。
高容量モデル5選:編集も仕事も快適にこなす実力派
ここでは、実際に注目されている128GBクラスのミニPCを5機種ピックアップします。
価格帯や特徴を知るだけでも、自分に合ったモデルが見えてきます。
① MINISFORUM MS-S1 Max
AMD Ryzen AI Max+ 395搭載のハイエンドミニPC。
最大128GBメモリ・2TB SSDまで拡張可能で、USB4 V2ポートも搭載。
8K映像編集や3D制作など、プロのワークステーション代替にもなる存在です。
② GMKtec EVO-X2
Ryzen 9 7940HSを採用した高性能モデル。
最大128GBメモリ対応で、AI処理・エンコード・ストリーミング用途にも強い。
冷却設計も優れており、長時間稼働でも安定しています。
③ Geekom A8 Max
Intel Core Ultra 9を搭載したプレミアムモデル。
AI支援機能を持つNPUを備え、画像生成やAIアシスタント機能を駆使する最新ワークスタイルに最適。
ビジネス用途でもクリエイティブ用途でもバランスが良い一台です。
④ BMAX B1 Pro
エントリー向けながら8GB RAM+128GB SSD構成の定番ミニPC。
文書作成や表計算、Webブラウジング中心の人には十分な性能。
低価格で導入しやすく、初めてのミニPCとして人気があります。
⑤ HiMeLE PCG02-W11Pro
スティック型の超小型モデル。
手のひらサイズながらWindows 11 Proを搭載し、会議室や出張先でもそのまま使えるのが魅力。
8GBメモリ+128GBストレージで、軽作業やプレゼン用途にぴったりです。
これらを見比べると、「128GB」といっても使い方に応じて選択肢が大きく変わることが分かります。
クリエイターならメモリ128GB対応のハイエンド機を。
ビジネス中心なら静音・省電力・手軽さ重視のコンパクトモデルを選ぶのがコツです。
導入前に確認しておきたいポイント
高容量ミニPCを購入する前に、以下の点を確認しておきましょう。
- 冷却性能:小型ゆえに熱がこもりやすく、長時間作業ではパフォーマンス低下の原因に。
- 拡張性:メモリやSSDの増設ができるかをチェック。
- 端子の数と種類:USB4、HDMI、LAN、SDカードスロットなど、作業環境に必要な接続性があるか。
- 消費電力と騒音:省エネ性能や静音モードの有無も大事。
- 保証とサポート:海外メーカー製の場合、サポート対応や交換体制も確認しておくと安心です。
これらを踏まえて選べば、「買ったけど使いづらい」という後悔を防げます。
128GB搭載ミニPCの未来と可能性
ここ数年、ミニPCの進化は目覚ましいスピードで進んでいます。
従来は“サブ機”の位置づけだったものが、今ではメインマシンとしても十分通用するレベルに到達しました。
128GBメモリ搭載モデルはその象徴ともいえる存在。AI処理や8K動画編集といった重いタスクをこなしながら、静かで小さい——そんな理想的なPC像が現実になりつつあります。
これからは、オフィスでも家庭でも「大きなPCが当たり前」という時代ではなくなるでしょう。
ミニPCがメインになり、省スペースかつ高効率な働き方・クリエイティブ環境が一般化していく。
128GBという数字は、その新しい時代のスタートラインを示しているのかもしれません。
まとめ:128GB搭載ミニPCで仕事も編集もスマートに
「128GB搭載ミニPCの実力を検証!」というテーマで見てきたように、このスペックは単なる“数字の大きさ”ではありません。
動画編集なら、快適なタイムライン操作と高速レンダリングを。
ビジネスなら、ストレスのないマルチタスクと静音性を。
そしてコンパクトな筐体で、机の上をすっきりと整えてくれる。
性能・省スペース・デザイン性を兼ね備えたミニPCは、これからの働き方やクリエイティブ環境を大きく変える可能性を秘めています。
自分の用途に合った128GB搭載モデルを選び、パワフルでスマートな作業環境を手に入れましょう。
