タブレットは便利で手軽に使えるデバイスですが、長時間の使用や負荷の高い作業をしていると、どうしても「熱くなってしまう」ことがあります。特に高画質の動画を見たり、重たいゲームをプレイしたりすると、タブレットはすぐに熱暴走を起こし、動作が遅くなったり、最悪の場合は強制的にシャットダウンしてしまうことも。今回は、タブレットを効果的に冷却する方法や、熱暴走を防ぐためのコツを紹介します。
タブレットが熱くなる原因とその影響
1. 処理能力と消費電力
タブレットが熱くなる大きな原因の一つが、高い処理能力を要する作業です。ゲームや動画編集、複数のアプリを同時に動かしていると、CPU(中央処理装置)やGPU(グラフィック処理装置)が高負荷になり、発熱が発生します。これらの部品は電力を多く消費するため、その分、熱が多く生じます。特に、スマホやタブレットはコンパクトなデザインであるため、熱の逃げ場が少なく、内部で熱がこもりやすいです。
2. バッテリーの熱
タブレットのバッテリーも、熱を発生させる原因の一つです。タブレットを使っていると、充電や放電の際にバッテリーが熱を持ちます。特に充電中は、バッテリーとCPUが同時に熱を発するため、熱暴走を引き起こしやすくなります。
3. 周囲の環境温度
周囲の温度もタブレットの熱に影響を与えます。直射日光や高温の場所に置いていると、タブレット内部が冷却されにくくなり、過熱しやすくなります。また、夏場に室内が高温になりがちな場合も同様です。
熱暴走が起きるとどうなる?
タブレットが熱暴走を起こすと、パフォーマンスの低下やバッテリーの劣化、最悪の場合は強制終了が発生します。これらはすべて、ユーザーにとって非常に不便な状態です。
- パフォーマンス低下: 熱暴走が進行すると、タブレットはサーマルスロットリングという機能を作動させ、CPUの処理能力を制限します。これにより動作が遅くなり、重い作業をする際にはさらに処理速度が遅く感じられることがあります。
- バッテリーの寿命の短縮: 高温が続くことで、バッテリーの寿命が縮まり、充電の持ちが悪くなることもあります。
- 強制シャットダウン: もし温度が危険なレベルに達すると、タブレットは自動的にシャットダウンすることがあります。この場合、作業中だったデータが失われることがあります。
タブレットを冷却する基本的な方法
タブレットの熱を効果的に冷却するためには、いくつかの基本的な対策があります。これらを実践することで、長時間快適にタブレットを使用することができます。
1. 使用環境を改善する
まずは、タブレットを使用する環境を整えることが大切です。高温の場所にタブレットを置いたり、直射日光が当たる場所で使ったりしないようにしましょう。
- 直射日光を避ける: 屋外でタブレットを使う場合は、なるべく日陰を選ぶようにします。また、日光が直接当たらないようなカバーを使うのも効果的です。
- 涼しい場所で使用する: 室内でも高温になりがちな場所は避け、エアコンが効いた涼しい場所で使用するのが理想的です。
2. 不要なアプリを終了する
タブレットが熱くなりやすい原因の一つは、不要なアプリがバックグラウンドで動作していることです。複数のアプリが同時に動いていると、CPUにかかる負荷が大きくなり、その分発熱も増します。
- バックグラウンドアプリを終了: 使用していないアプリは終了させ、必要ない通信や位置情報もオフにしましょう。
3. 画面の輝度を調整する
タブレットの画面の輝度も熱の発生源となります。画面が明るいほど電力を消費し、その結果として発熱を引き起こします。
- 画面の輝度を下げる: 周囲の明るさに応じて、画面の輝度を調整することが大切です。自動調整機能を使うのも良い方法です。
4. 機内モードを活用する
タブレットが熱を持つ主な原因は、ネットワーク通信やGPS、Bluetoothの使用です。これらの機能が常に動作していると、タブレットの負荷が大きくなり、熱が発生しやすくなります。
- 機内モードを使用: 特にネットワーク通信を必要としない場合は、機内モードに切り替えると、不要な電力消費を抑え、冷却効果が得られます。
効果的な冷却グッズの使用
タブレットを冷却するためのグッズも数多く販売されています。これらを使うことで、より効率的に冷却できます。
1. 冷却ファン
タブレットに**冷却ファン**を取り付けることで、外部から強制的に冷却することができます。USBで動作するものが多く、簡単に取り付けて使用できます。ファンの風でタブレットの表面を冷やし、内部の温度上昇を防ぎます。
- ファン付き冷却クーラー: 特にゲームや動画編集など、高負荷時に効果を発揮します。
2. 放熱パッド
**放熱パッド**は、タブレットの裏面に貼ることで熱を効率的に逃がすことができます。アルミや銅素材のものは熱伝導性が高く、短時間で熱を放出します。
- 放熱シート: これをタブレットに貼ることで、直接的に熱を放出し、冷却効果を高めます。
タブレットの冷却時の注意点
冷却対策を行う際には、いくつかの注意点もあります。これらを守らないと、逆にタブレットにダメージを与えることになるので、しっかりと覚えておきましょう。
1. 急激に冷却しない
急激な冷却はタブレットに悪影響を与えることがあります。例えば、冷蔵庫や保冷剤を使ってタブレットを急激に冷やすと、内部に結露が発生して故障の原因になります。
- 自然に冷ます: 強い風や冷気で急激に冷やすのではなく、自然な形で冷ますようにしましょう。
2. 強風を直接当てない
エアコンや強い扇風機の風を直接タブレットに当てることも避けるべきです。強風による冷却は、結露を生じさせ、内部の回路を損傷させることがあります。
- 適度な風を当てる: 強い風ではなく、優しく空気を循環させる程度の冷却が望ましいです。
まとめ
タブレットの冷却は、環境の工夫や適切な冷却アイテムの活用によって効果的に行えます。タブレットが熱暴走を起こすと、パフォーマンスの低下やバッテリーの劣化、最悪の場合には故障に繋がることもあります。日常的に熱をためないよう、冷却対策を講じて、長時間快適にタブレットを使用しましょう。
