最近、家の中で眠っている古いタブレットをどうにか再利用できないか…そんなふうに思ったことはありませんか？
実は今、そのタブレットを“モニター化”して活用する方法が注目されています。PC作業の効率を上げたり、リモート会議や映像確認用のサブディスプレイにしたり、使い道はさまざま。
この記事では、古いタブレットをサブモニターとして再利用する具体的な手順やおすすめアプリ、注意点までをわかりやすく紹介します。
なぜ古いタブレットをモニター化するのか
新しいモニターを買うのもいいけれど、実は古いタブレットを活用すれば、ほぼコストゼロでデュアルディスプレイ環境をつくれます。
ノートPCの画面は小さく、複数のウィンドウを同時に見るには限界がありますよね。そこでサブディスプレイを導入すれば、片方で資料を開きながらもう片方で作業ができ、生産性がぐんとアップします。
さらに、タブレットをモニター化すれば以下のようなメリットもあります。
- コンパクトで持ち運びしやすい
- 余った端末を無駄にしない
- テレワーク時の資料表示やチャット確認に便利
- デザインや動画編集などマルチタスク作業が快適になる
つまり、眠っているデバイスを“第二の命”として活用できるわけです。
モニター化の基本仕組みを知っておこう
タブレットをモニターにする方法は大きく分けて2つあります。
Wi-Fiなどを使ったワイヤレス接続と、USBケーブルを使った有線接続です。
ワイヤレス接続
同じWi-Fiネットワーク内でPCとタブレットをつなぐ方法です。
ケーブル不要で手軽に設定でき、在宅ワーク中の一時的な利用にも向いています。
ただし、通信環境が悪いと表示遅延や画質の低下が起こることがあるので注意しましょう。
有線接続
USBケーブルで直接つなぐ方法です。
通信が安定しており、ラグの少ない快適な表示が可能。動画編集やゲームなど、反応速度が求められる用途に最適です。
ケーブルの取り回しが必要になりますが、長時間作業にはこちらが向いています。
おすすめのモニター化アプリ・ソフト
タブレットをPCのサブディスプレイとして使うには、専用アプリの導入が欠かせません。ここでは代表的なものを紹介します。
1. Splashtop Wired XDisplay
USB接続専用アプリ。
Wi-Fiではなくケーブルでつなぐため、遅延がほぼなく映像もクリアです。
シンプルな設定で使いやすく、作業用モニターにぴったり。
2. Duet Display
MacとiPadの組み合わせで定番だったアプリですが、WindowsやAndroidにも対応。
USB接続にも対応しており、高い安定性と滑らかな動作が特徴です。
有料アプリですが、画質・レスポンス重視なら最有力候補です。
3. SuperDisplay
Windows×Android向けの比較的新しいツール。
軽量ながら動作が速く、ペンタブレットのようにタッチ操作も反応します。
絵を描くクリエイターにも人気があります。
4. spacedesk
無料で使える人気アプリ。
WindowsとAndroid／iPadをWi-Fiでつなぎ、画面を拡張できます。
操作も簡単で、同一ネットワーク内にあれば数分で接続可能。
遅延が出ることもありますが、気軽に試したい人におすすめです。
実際の設定手順（例：spacedesk）
- PC側にspacedeskのサーバーソフトをインストール
公式サイトからダウンロードし、セットアップを行います。 - タブレット側にspacedeskアプリをインストール
Google PlayまたはApp Storeで入手し、同じWi-Fiに接続。 - アプリを起動して接続先を選択
一覧にPCが表示されるので、タップすればすぐに画面が映ります。 - PC側のディスプレイ設定を調整
拡張表示・複製表示を切り替えて好みのレイアウトに。
慣れれば5分ほどで接続でき、環境を変えたいときもすぐに切り替え可能です。
iPad・Android別の使い方ポイント
iPadの場合
Macユーザーなら「Sidecar」を使えば純正で簡単に接続できます。
設定もほぼ不要で、ケーブルまたはWi-Fiでつなぐだけ。
WindowsユーザーはDuet Displayやspacedeskを使えば同様に利用可能です。
Androidタブレットの場合
多くのアプリが対応しており、自由度が高いのが特徴です。
古い端末でもAndroid 5.0以上なら動作するケースが多く、
手軽にPCモニターとして再生できます。
一部のSamsung Galaxyシリーズには「Second Screen」機能が標準搭載されており、
追加アプリなしで使える場合もあります。
有線と無線、どちらを選ぶ？
利用目的によっておすすめは異なります。
- 手軽さ重視ならワイヤレス
ネットサーフィンや資料表示中心ならWi-Fi接続で十分。 - 作業効率・反応速度重視なら有線
動画編集、デザイン作業、リモート操作にはUSB接続がベスト。
遅延が気になる場合は、5GHz帯Wi-Fiを使うか有線接続に切り替えると快適です。
注意点とトラブル対策
接続が安定しないとき
Wi-Fi環境が不安定だと映像が途切れることがあります。
ルーターを近づける、もしくはUSB接続に変更してみましょう。
解像度や画質
アプリによっては解像度が制限される場合があります。
高精細表示を求めるなら有線接続アプリや有料版の利用がおすすめです。
セキュリティ
画面データがネットワークを経由するため、信頼できるアプリを使用しましょう。
公式サイトや正規のストアからインストールするのが基本です。
モニター化以外の再利用アイデア
古いタブレットの活用法はモニター化だけではありません。
たとえば次のような使い方もあります。
- リモートカメラ・ベビーモニター
古い端末でもカメラ機能を活かせます。 - デジタルフォトフレーム
写真やスライドショーを常時表示。 - スマートホームの操作パネル
照明や家電をまとめて管理。 - 音楽プレイヤーやキッチン用レシピ端末
狭いスペースでも活用できる便利デバイスになります。
実際に使ってみた感想と活用シーン
一度モニター化すると、その便利さに驚く人が多いです。
Web会議のチャットを片方に表示して、もう一方で資料を見ながら発言できたり、
YouTubeやニュースを流し見しながら作業できたり。
作業効率だけでなく、生活の“情報視野”が広がる感覚があります。
リモートワークの増加により、デュアルディスプレイ環境はもはや贅沢ではなく、
現代の働き方を支えるスタンダードになりつつあります。
新しいモニターを買わずとも、手持ちのタブレットでその第一歩を踏み出せるのは大きな魅力です。
古いタブレットをモニター化して再利用する方法のまとめ
古いタブレットをモニター化するだけで、PC作業の効率が大幅にアップします。
spacedeskやDuet Displayなどのアプリを使えば、設定も簡単。
有線・無線どちらの方法も選べるので、目的や環境に合わせて最適な組み合わせを見つけましょう。
「もう使わないから」としまい込むのではなく、
モニターとして再利用することで、タブレットは再び活躍の場を得ます。
ちょっとした工夫で、あなたの作業環境がより快適で創造的なものに変わるはずです。
