「タブレットのメモリってどれくらいあればいいの?」
そんな疑問を持ったことはありませんか?
スマートフォンと同じように、タブレットの性能を左右する要素のひとつが「メモリ(RAM)」です。
でも、「ストレージと何が違うの?」「数字が大きければいいの?」と迷う人も多いはず。
この記事では、初心者でもわかるようにタブレットのメモリ容量について解説し、快適に使うための目安をお伝えします。
メモリ(RAM)とは?ストレージとの違いを整理しよう
まずは基本の確認から。
タブレットでよく見る「メモリ」とは、正式には RAM(ランダムアクセスメモリ) のことを指します。
RAMは、アプリを開いたり、ブラウザでページを表示したりするときに、データを一時的に置いておく「作業スペース」のような役割を果たします。
机の広さに例えるとわかりやすいでしょう。机(メモリ)が広ければ広いほど、ノートや資料を広げて同時に作業できます。逆に狭い机だと、ひとつ作業をするたびに片付けなければなりません。
一方、写真や動画、アプリの本体データを保存しておくのは「ストレージ(ROM)」の役割です。
こちらは机の引き出しのようなもの。作業領域とは別で、データを保存する場所です。
つまり、
- RAM(メモリ)=作業スペース
- ROM(ストレージ)=保管スペース
という関係になります。
メモリ容量がタブレットの動作に与える影響
RAMの容量は、タブレットの動作速度や快適さを大きく左右します。
たとえば、複数のアプリを同時に開いたり、YouTubeを見ながら調べものをしたりする場合、メモリに十分な余裕がないと、処理が追いつかず動作がカクつくことがあります。
アプリが突然落ちる、反応が遅くなるといったトラブルも、メモリ不足が原因のことが多いです。
逆に、メモリ容量が大きいと、アプリの切り替えがスムーズになり、複数のタスクを同時にこなしても安定した動作を保てます。
快適に使いたいなら、ストレージよりもメモリの方を重視した方が良いケースも少なくありません。
タブレットの用途別・メモリ容量の目安
「結局、自分にはどれくらいのメモリが必要なの?」
これは、タブレットをどんな用途で使うかによって変わります。以下は一般的な目安です。
● 2GB〜3GB:メールやネット閲覧が中心の人向け
ブラウザやSNS、メールなど軽い使い方が中心なら、2〜3GBでも一応動作します。
ただし、アプリを複数起動したり、動画を同時再生するといった使い方では、動作のもたつきを感じることがあります。
エントリーモデルの安価なタブレットに多い容量です。
● 4GB〜6GB:日常利用にちょうどいい標準ライン
動画視聴、SNS、電子書籍などをストレスなく楽しみたいなら、最低でも4GBは欲しいところ。
この容量があれば、一般的なアプリの同時利用やウェブブラウジングも快適です。
価格と性能のバランスが取れた、もっとも一般的な選択肢です。
● 8GB〜12GB:ゲームやマルチタスクも余裕
写真編集や3Dゲーム、動画編集などをしたいなら8GB以上が安心。
アプリを複数開いても安定して動作し、長期的に見ても快適に使えます。
将来のアップデートにも耐えられる容量なので、「長く使いたい」という人にもおすすめです。
OS別に見る最適なメモリ容量
タブレットのOS(基本ソフト)によっても、最適なメモリ容量は変わります。
● Androidタブレット
Androidは端末メーカーごとに独自の機能が加えられるため、メモリ消費量がやや多めです。
快適に使いたいなら、4GB以上、できれば6GB〜8GBを選びたいところ。
最近のミドルクラスモデルはこの範囲が標準です。
● iPad Pro / iPad Air
AppleのiPadは、OSの最適化が優れており、同じメモリ容量でも動作が軽快です。
3〜4GBでも快適に動作することが多く、iPad AirやiPad Proモデルでは8GB以上を搭載するものもあります。
動画編集やイラスト制作など、クリエイティブ用途では上位モデルが向いています。
● Windowsタブレット
Windowsタブレットはパソコンに近い存在で、OS自体の動作にも多くのメモリを使います。
最低でも4GB、できれば8GB以上を確保したいところです。
ビジネス利用やOffice作業を想定するなら、メモリは多いほど安心です。
メモリが不足すると起こること
メモリが足りなくなると、次のような現象が起こりやすくなります。
- アプリの起動や切り替えが遅くなる
- ブラウザのタブが勝手に閉じる
- 操作のたびに待ち時間が発生する
- 高負荷なアプリでフリーズする
こうした不具合は、タブレット本体の不良ではなく、単に「メモリの余裕がない」ことが原因の場合がほとんどです。
もしこうした症状が頻発するようなら、不要なアプリを終了するか、メモリ容量の大きい機種への買い替えを検討してもよいでしょう。
メモリ容量と価格・バッテリーの関係
「メモリが多い=高性能」ですが、その分コストも上がります。
高性能なメモリを搭載するには、高速なCPUや冷却性能も必要になるため、自然と価格が上昇するのです。
また、メモリ容量が増えると、常に多くのデータを扱うため、消費電力もわずかに増える傾向があります。
とはいえ、近年の省電力設計では大きな差は出にくく、バッテリー持続時間に極端な影響はありません。
将来を見据えたタブレット選び
OSやアプリは年々アップデートされ、必要なメモリ容量も増えていく傾向にあります。
購入時点でギリギリの容量を選ぶと、数年後には動作が重く感じることもあります。
そのため、余裕をもって 「現在の用途+2〜3年先を見越した容量」 を選ぶのが賢明です。
特に、学習やビジネス、クリエイティブ作業などで長期間使う予定があるなら、8GB以上のモデルを検討するとよいでしょう。
タブレットのメモリ容量とは?快適に使うための基礎知識を解説
ここまで紹介してきたように、「タブレットのメモリ容量」は快適さを左右する非常に重要なポイントです。
数字が大きいほど安心ではありますが、用途に合った容量を選ぶことが何より大切です。
- ネットやSNS中心なら4GB前後
- ゲームや編集作業なら8GB以上
- 長く使うなら将来を見据えて多めに
もし購入を検討しているなら、ストレージ容量だけでなく、メモリ(RAM)の数値にもぜひ注目してみてください。
そのひとつの選択が、日々の使い心地を大きく変えてくれるはずです。
