タブレットでCADを扱えると、現場でも打ち合わせでも、すぐに設計や図面を確認できてとても便利ですよね。
「PCを開くほどじゃないけど、図面を見たい」「外出先でちょっと修正したい」──そんなニーズに応える形で、タブレット向けのCADアプリが進化しています。
この記事では、タブレットで使いやすいおすすめCADアプリを10個ピックアップ。プロの設計者も納得の機能を、わかりやすく比較していきます。
- タブレットでCADを使うメリットとは?
- タブレットCADアプリを選ぶポイント
- AutoCAD – 定番中の定番、業界標準の安心感
- ARES Touch – 現場での操作性に優れたモバイルCAD
- IJCAD Mobile – オフラインでも使える安心感
- DWG FastView – 無料で始められる軽快なCAD
- CAD Pockets – 無料でも機能充実のオールラウンダー
- ZWCAD Mobile – 2D・3D両対応の高機能派
- Magicplan – カメラで空間をCAD化できるARツール
- Onshape – クラウドで動く次世代CAD
- Shapr3D – Apple Pencilで描ける直感型3D CAD
- SketchUp Go – 建築・インテリア向けの定番3Dモデラー
- タブレットCADを使う際の注意点
- まとめ:タブレットで使いやすいおすすめCADアプリ10選!
タブレットでCADを使うメリットとは?
まずは、タブレットでCADを使うメリットを整理してみましょう。
1. どこでも図面を確認できる
PCを立ち上げずに図面を開けるのが最大の魅力です。打ち合わせ先や現場でも、iPadやAndroidタブレットでDWGファイルを表示でき、細部の確認や寸法チェックもスムーズに行えます。
2. タッチ操作が直感的
ペンや指先で操作できるため、線の修正や寸法の調整が直感的。スタイラスペン対応モデルなら、紙にスケッチするような感覚で描けます。
3. クラウド連携でデータ共有が楽
最近のCADアプリは、DropboxやGoogle Drive、OneDriveなどのクラウドと自動同期できるものが主流。PCで作った図面をタブレットで開き、再びクラウドに保存する──そんなシームレスな作業環境が整います。
タブレットCADアプリを選ぶポイント
アプリを選ぶときは、次の5つをチェックしておくと失敗しにくいです。
- 対応ファイル形式:DWGやDXFなど主要な形式に対応しているか。
- 2D/3D対応:自分が扱う図面のタイプに合っているか。
- 操作性:指・ペン操作でストレスなく作図できるか。
- クラウド機能:他デバイスとスムーズに同期できるか。
- 料金プラン:無料版でどこまで使えるか、有料版の費用は妥当か。
それでは、ここからは実際におすすめのアプリを紹介していきましょう。
AutoCAD – 定番中の定番、業界標準の安心感
AutoCADは、建築・製造など幅広い業界で使われる代表的なCADソフト。そのモバイル版は、タブレット利用でも圧倒的な信頼を得ています。
DWGファイルの閲覧・編集に対応しており、レイヤーや寸法の変更も可能。PC版との互換性が高く、クラウド経由で同じデータを扱えます。
無料プランでも閲覧機能は十分。有料プランでは編集機能が拡張され、よりプロ向けの作業にも対応します。
ARES Touch – 現場での操作性に優れたモバイルCAD
ARES Touchは、モバイル専用設計のCADアプリ。タブレットの特性を活かした操作性が魅力です。
ペン入力によるスケッチや注釈が簡単にでき、現場でのメモや修正にも最適。DWGファイル対応で、AutoCADとの互換性も確保されています。
無料版でも主要機能が使えるうえ、有料版にアップグレードすれば高度な編集やクラウド連携が可能です。
IJCAD Mobile – オフラインでも使える安心感
IJCAD Mobileは、オフライン環境でも作業できる点が特徴。電波が届かない現場でも安心して図面を開けます。
DropboxやGoogle Driveなど主要なクラウドサービスに対応。DWG/DXFファイルの閲覧・編集にも対応しており、AutoCADユーザーにも馴染みやすい操作体系です。
国内企業が開発しているため、日本語サポートが充実しているのもポイントです。
DWG FastView – 無料で始められる軽快なCAD
無料で使えるタブレットCADを探しているなら、DWG FastViewが有力候補。
2D・3D図面の閲覧と軽い編集が可能で、ファイルの読み込みも非常に速いです。
広告表示はありますが、基本的な操作は無料で完結。有料プランにすることで、オフライン保存や高度なツールが解禁されます。
軽量アプリなので、古いタブレットでも比較的スムーズに動作します。
CAD Pockets – 無料でも機能充実のオールラウンダー
CAD Pocketsは、無料でもDWG作成・編集ができる多機能アプリです。
レイヤー管理や計測、印刷機能も搭載しており、シンプルな現場対応CADとして人気です。
クラウド保存や共有機能も備えているため、社内での図面共有にも向いています。
UIが見やすく、初心者でも使いやすい設計になっています。
ZWCAD Mobile – 2D・3D両対応の高機能派
ZWCAD Mobileは、2Dと3Dの両方に対応する高機能アプリ。
DWG・DXF・PDFのファイルを直接開けるため、設計からレビューまで一貫して行えます。
クラウド連携もスムーズで、複数人での確認・修正にも対応。
大規模図面を扱う人にもおすすめです。
Magicplan – カメラで空間をCAD化できるARツール
Magicplanは、建築・リフォーム業界で注目されているアプリ。
スマホやタブレットのカメラで部屋をスキャンするだけで、2D・3Dの間取り図を自動作成してくれます。
寸法測定や見積書作成にも対応しており、図面の下地づくりに最適。
現場調査やプレゼン資料づくりに重宝します。
Onshape – クラウドで動く次世代CAD
Onshapeは、完全クラウドベースのCAD。インストール不要でブラウザから使えます。
タブレットでもフル機能で操作でき、リアルタイムの共同編集が可能です。
チームでの設計プロジェクトや、リモートでの共同作業に最適。
設計データは常にクラウドに保存されるため、バックアップの心配もありません。
Shapr3D – Apple Pencilで描ける直感型3D CAD
Shapr3Dは、iPadとApple Pencilの組み合わせで真価を発揮するアプリです。
3Dモデリングが直感的に行え、プロの工業デザイナーや建築士にも人気があります。
ドラッグ操作で面を押し出すなど、感覚的に形状を作り上げられるのが特徴。
初心者でも短時間で立体設計の基本を体得できます。
無料プランでもモデル作成が可能で、有料版ではエクスポート形式が拡張されます。
SketchUp Go – 建築・インテリア向けの定番3Dモデラー
SketchUp Goは、iPadに対応した3Dモデリングアプリ。
ブラウザベースで動作するため、どこからでもプロジェクトにアクセスできます。
3D Warehouseと呼ばれる巨大素材ライブラリを活用すれば、家具や構造部品をドラッグ&ドロップで配置可能。
設計のビジュアル化が得意なため、プレゼン資料やデザイン確認にも向いています。
タブレットCADを使う際の注意点
タブレットは非常に便利ですが、PCより処理能力が劣るため、大規模な3Dモデルや複雑なアセンブリには不向きな場合があります。
また、無料プランでは機能制限があるアプリも多いので、自分の用途に合わせてプランを選ぶことが大切です。
スタイラスペンや外付けキーボードを併用すると、操作性が格段に上がります。
まとめ:タブレットで使いやすいおすすめCADアプリ10選!
タブレット対応のCADアプリは、年々進化を続けています。
AutoCADやShapr3Dのようなプロ向けから、DWG FastViewのような無料で軽いものまで、選択肢は豊富です。
重要なのは、「どんなシーンで使いたいか」を明確にすること。
外出先での確認用なのか、3D設計をしたいのか、それによって最適なアプリは変わります。
あなたの作業スタイルに合うCADアプリを見つけて、タブレットをより強力な設計ツールに変えていきましょう。
