カレーハウスCoCo壱番屋、通称「ココイチ」。誰もが一度はその黄色い看板を見たことがあるだろう。好きな辛さ、ライス量、トッピングを自由に選べる“カスタマイズカレー”の代表格として、長年にわたり人気を誇っている。
そんなココイチが今、 quietly(しれっと) 進化している。店に入ると、卓上に置かれた“タブレット”。そう、いまや注文は店員さんに声をかけるのではなく、タッチパネルで完結する時代なのだ。
この記事では、「ココイチの注文タブレットが便利すぎる」と話題になっている理由を、仕組みや導入の背景、実際の使い方、そして裏側の狙いまで徹底的に掘り下げていく。
タブレット注文はなぜ導入されたのか?
最初に触れておきたいのは、なぜココイチがタブレット注文を取り入れたのか、という点だ。
背景には、飲食業界全体が直面している“人手不足”と“効率化”の課題がある。
ホールスタッフの負担を減らしつつ、ピーク時でもスムーズに回転させたい。さらに、外国人観光客の増加で多言語対応も急務になっていた。こうした流れの中で、タブレットによるセルフ注文が最適解として浮かび上がったのだ。
加えて、デジタル化が進む飲食チェーンのトレンドも後押しした。牛丼チェーンやファミレスが次々と導入するなか、ココイチも“カレーの注文体験をよりスマートに”するため、順次タブレット化を進めている。
ココイチの注文タブレット、どう使う?
実際に店舗でタブレットを使うと、そのシンプルさに驚く。
- 画面をタッチして人数を選択
- カレーの種類を選ぶ(ポーク、ビーフ、期間限定など)
- ご飯の量を指定(200g〜500gまで)
- 辛さレベルを選ぶ(甘口〜10辛)
- トッピングを追加(チーズ、カツ、野菜など)
- 注文内容を確認して「確定」
これで完了。店員を呼ばなくても、すぐにキッチンにオーダーが飛ぶ。
慣れれば1分もかからない。まさに“自分専用カレーをサクッと設計できる”感覚だ。
しかも、多言語表示にも対応しており、英語・中国語・韓国語のメニューを切り替えることもできる。外国人客が多いエリアの店舗では、この点が非常に好評だ。
便利すぎると言われる理由
1. 自分のペースでじっくり選べる
ココイチといえば、トッピングの豊富さが魅力だ。
ただ、口頭で注文するとなると、後ろにお客さんが並んでいると少し焦ってしまう。
タブレットなら、落ち着いて選べる。画面でビジュアルを見ながら「あ、やっぱりチーズ追加しよう」といった微調整も自由自在。
2. 注文ミスが少ない
店員の聞き間違いや、伝達ミスが減るのも大きい。
タブレットでは、客が確定ボタンを押した内容がそのまま厨房に送られるため、基本的にズレが起きにくい。
忙しい時間帯でも、スムーズに提供が進む。
3. 店員を呼ぶ手間がない
ランチタイムや混雑時、店員さんが捕まらない…という経験は誰しもあるだろう。
タブレットなら、そのストレスが一切ない。注文も追加もワンタッチで完結する。
4. 外国人でも安心の多言語対応
日本語がわからなくても、画面を英語や中国語に切り替えるだけで注文可能。
観光地店舗では、海外ユーザーが「自分でカレーをカスタマイズできるのが楽しい!」と好評を寄せている。
一方で気をつけたい点
誤操作による“カレー地獄”
SNSでは、「ご飯の量を間違えて4人前注文してしまった」という声も。
タブレットは便利だが、確認を怠ると大変なことになる。
注文確定前の最終チェックは、絶対に忘れないようにしよう。
デジタルが苦手な人にはハードル
年配の方や機械に不慣れな人にとっては、少し戸惑うシステムでもある。
ただ、ココイチではスタッフが近くでサポートしてくれることが多く、「使い方がわからない」と伝えれば丁寧に案内してくれるので安心だ。
注文後の流れと支払い方法
タブレットで注文すると、キッチンにデータが送られ、調理が始まる。
料理が完成すると、スタッフがテーブルに運んでくれる。つまり、完全なセルフサービスではない。
支払いはレジで行うが、最近ではキャッシュレス決済やQRコード決済にも対応しており、スマートな会計が可能だ。
さらに、ココイチ公式アプリを使えば、テイクアウトのモバイルオーダーやクーポン利用もできる。
タブレットとアプリ、両方を活用することで、より便利でお得に楽しめるようになっている。
タブレット導入店舗はどのくらいある?
全国の全店舗がタブレット化されているわけではない。
都市部や観光地、繁華街の店舗では導入が進んでいるが、地方ではまだ口頭注文の店舗も多い。
とはいえ、今後は新店舗を中心に順次拡大していくと見られており、数年後には“ほとんどのココイチがタブレット対応”という状況になる可能性も高い。
店員さんの視点から見るタブレット化
スタッフ側のメリットも大きい。
これまでホールで注文を取っていた時間を、配膳や片付けに回せるようになり、効率が格段に上がる。
また、オーダーミスによるクレームや作り直しも減少。
店員・客の双方にとって“気持ちのいい距離感”が生まれている。
興味深いのは、「店員の笑顔が減った」と感じる人もいれば、「会計や配膳での接客が丁寧になった」と評価する人もいる点だ。
タブレット化は“人を減らす”のではなく、“人が本来やるべき接客に集中できるようにする”ための手段だといえる。
ココイチが目指す「デジタル×カレー」の未来
タブレット注文の導入は、単なる便利化にとどまらない。
ココイチが目指しているのは、「誰でも、どこでも、同じクオリティでカレーを楽しめる世界」だ。
今後は、アプリとの連携を強化し、
・スマホで事前にカレーを組み立て → 店舗でQRコードを読み取って注文完了
・ポイントやクーポンを自動適用
といった仕組みも一般化していくだろう。
さらに、AIが好みを学習しておすすめトッピングを提示するような未来も遠くない。
「あなた好みのカレーをAIが提案するココイチ」――そんな時代もすぐそこに来ている。
実際に使ってみた人のリアルな声
SNSやレビューサイトを覗くと、利用者の生の声が多数寄せられている。
- 「操作が簡単で早い!忙しいランチでも助かる」
- 「トッピングをゆっくり選べて楽しい」
- 「英語メニューがあって外国人の友達も安心して注文できた」
- 「誤ってご飯量を多くしてしまった…(笑)」
- 「お冷や追加や会計呼び出しもタブレットでできて便利」
賛否はあるが、全体的には“便利で快適”というポジティブな意見が多い。
特に常連客や家族連れからの支持が厚く、「子どもが自分で注文できて楽しそう」という声も多いのが印象的だ。
まとめ:CoCo壱番屋の注文タブレットが変える外食体験
CoCo壱番屋の注文タブレットは、単なる機械化ではなく、新しい食の体験を生み出すツール だ。
・自分のペースで選べる
・注文ミスが減る
・多言語対応で誰でも使える
・店員の負担も減り、サービスが向上する
外食が“ただの食事”から、“自分の好みをデザインする時間”へと変わりつつある。
その象徴が、CoCo壱番屋のタブレット注文なのかもしれない。
今後さらに進化していくであろう「CoCo壱番屋の注文タブレット」。
便利さの裏にある仕組みを知ると、次に店舗で触れるとき、少し違った目でタッチパネルを見つめてしまうはずだ。
