最近、トレーニング中や日常の計測で「ガーミンの心拍数が急におかしい」と感じたことはありませんか？
突然いつもより高く出たり、まったく反応しなかったり──そんな経験をした人は意外と多いんです。
今回は、ガーミンの心拍計がおかしくなる原因と、その正しい対処法をわかりやすく解説します。
「壊れたのかな？」と焦る前に、この記事を読んで冷静にチェックしてみましょう。
光学式心拍計の仕組みを知ろう
まず前提として、ガーミンの腕時計が使っているのは「光学式心拍計」と呼ばれる方式です。
手首の裏側にある緑色のLEDライトが皮膚を照らし、その光の反射から血液の流れを読み取ります。
仕組み自体はとてもスマートですが、実はこの方式には“苦手な条件”があるんです。
光がきちんと血管に届かないと、心拍数を正確に計測できません。つまり、ちょっとした要因で誤差が出やすい構造なんですね。
ガーミンの心拍数がおかしくなる主な原因
1. 装着位置と締め具合の問題
心拍数が安定しない最大の理由は「手首での装着位置」と「バンドの締め具合」。
ガーミン公式も推奨しているように、手首の骨のすぐ上ではなく、指2本分ほど上の柔らかい部分に装着するのが理想です。
緩すぎるとセンサーが動いて光が乱反射し、きつすぎると血流が圧迫されて逆に正確に測れません。
目安は「軽く跡が残る程度の締め具合」。運動前に少しだけ調整してあげるだけで精度がぐっと上がります。
2. センサーや皮膚の状態が悪い
センサーに汗や皮脂、ホコリが付いていると、光の反射が弱まり測定誤差が大きくなります。
運動後や就寝前などに、柔らかい布で軽く拭いて清潔に保つことが大切です。
また、乾燥肌や冷え性の方は、血流が悪いとセンサーが信号を拾いにくくなります。
特に冬場は手首が冷えて心拍が低めに出やすい傾向があるので、ウォームアップで血流を促してから計測すると改善します。
3. 運動の種類や動きの影響
心拍数の誤差が出やすいのは、「腕を大きく動かす運動」や「動きの周期が心拍と近い運動」。
ランニングや自転車、ローイングなどでは、腕の振りや振動がセンサーに“ノイズ”として伝わり、誤計測が発生します。
特にインターバルトレーニングのように強度が急激に変わる運動では、心拍が上がるスピードとセンサーの追従性にズレが出やすいです。
これは光学式センサーの構造上どうしても起きやすい現象。完全に防ぐことは難しいですが、装着位置を見直すだけでも精度は改善します。
4. デバイスやファームウェアの不具合
もしある日を境に突然おかしくなったなら、ファームウェアやセンサーの不具合も疑いましょう。
ソフトウェアの更新が途中で失敗していたり、再起動で解消するケースも少なくありません。
まずは次の手順を試してみてください。
- 時計を再起動する
- 光学式心拍計をいったんオフ→オンに切り替える
- Garmin Connect で最新バージョンに更新する
これで改善しない場合は、サポートへの相談や修理依頼を検討しても良いでしょう。
「心拍数が高すぎる／低すぎる」時のよくある例
「普通に歩いているだけなのに心拍が180bpmを超える」
「息が上がっているのに70台のまま動かない」
──そんな現象が起きるのは、次のような状況です。
- 手首のバンドが緩く、センサーがズレている
- 汗や水分がセンサーの光を乱反射させている
- 冷たい環境で血流が弱まり、反応が遅れている
- 一時的に動きのノイズを“心拍”と誤検知している
一度計測が乱れると、その後しばらく不安定になることもあります。
焦らず、時計を外して拭く・締め直す・数分休む、これだけで正常に戻るケースが多いです。
胸ベルト式センサーとの違い
精度を最優先するなら、「胸ベルト式（HRM）」に切り替えるのが確実です。
胸の電気信号を直接読み取るため、動きや汗に影響されにくく、ほぼリアルタイムで正確に反応します。
一方、腕ベースの光学式は快適さが魅力。睡眠・日常の記録には十分使えます。
目的に応じて「トレーニングでは胸ベルト」「普段使いは腕時計」と使い分けるのが理想的です。
「おかしい」と感じたときのチェックリスト
- バンドは適度に締まっているか
- センサー部分は清潔か
- 手首の位置は正しいか（骨の上ではない）
- 運動前に手が冷えていないか
- 時計の再起動・更新を行ったか
これらを順に見直すことで、多くの「おかしい」を解消できます。
もしどうしても安定しない場合は、外部心拍計（胸ベルト・アームバンド型など）の併用を検討してみましょう。
それでも数値が変ならどうする？
一時的な異常値なら心配は不要です。
ただし、常に極端に高い／低い値を示す場合や、実際の体感とかけ離れているときは再調整が必要。
それでも直らない場合は、以下のように段階的に対処しましょう。
- Garmin Connect のデータ同期を確認する
- 他の端末（スマホ・PC）でログを再確認する
- 長期間使用しているなら、センサー部の劣化を疑う
- サポート窓口でセンサー診断を依頼する
精密なセンサー機器なので、丁寧なメンテナンスが長持ちのコツです。
心拍数データを過信しないことも大切
ガーミンの心拍数は便利な指標ですが、あくまで「参考値」として使うのが賢明です。
光学式センサーには限界があり、完璧な精度を求めるのは現実的ではありません。
数値が少しズレていても、トレンド（上がり下がりの傾向）をつかめていれば十分役立ちます。
むしろ、日々の変化を「体感」と照らし合わせることで、自分のコンディションをより正確に把握できるようになります。
ガーミンの心拍数が急におかしいときに試すべきまとめ
最後にもう一度ポイントを整理します。
- 心拍数が急におかしくなるのは、装着位置・血流・動き・センサー状態などが原因
- まずは「手首の位置」「バンドの締め具合」「センサーの清掃」を見直す
- 冬場や激しい運動では特にズレやすい
- 精度重視なら胸ベルト式センサーが最適
- 数値を過信せず、体感とセットで判断する
「ガーミンの心拍数が急におかしい」と感じたら、まず焦らず、上の手順を一つずつ試してみてください。
ほとんどの場合、それだけで問題は解決します。
あなたのガーミンが再び正確に動き出せば、トレーニングも日常の記録もぐっと楽しくなるはずです。
