「ガーミンでPASMOって使えるの?」──通勤や買い物のキャッシュレス化が進む中、こう思ったことがある人は少なくないでしょう。2025年現在、スマートウォッチ市場ではApple WatchやGoogleがモバイル交通IC連携を広げていますが、ランナーやアウトドア愛好家に人気のGarmin(ガーミン)はどうなのか。ここでは最新の対応状況をわかりやすく整理していきます。
ガーミンでPASMO連携はできる?結論:現時点では非対応
最初に結論をはっきり伝えると、ガーミンのスマートウォッチはPASMOに対応していません。
PASMO公式サイトの「モバイルPASMO対応機種一覧」にも、Garmin製品の記載はありません。
対象は主にAndroidスマートフォンや一部のWear OS搭載スマートウォッチ(Google Pixel WatchやSamsung Galaxy Watchシリーズなど)に限られています。
また、Garmin公式のサポートページや最新ニュースを確認しても、「PASMO連携」「PASMOサポート」に関するアナウンスは一切見つかりません。つまり、現時点でGarminウォッチ単体でPASMOを登録・利用することは不可能です。
ではなぜ「PASMOが使えない」のか
Garminは独自のOSを採用しており、Apple WatchやWear OSのように外部アプリを自由に導入できません。
PASMOはSuicaと同じFeliCa技術を使っていますが、モバイル版の運用体制やAPI仕様が異なるため、Garmin側が統合しづらいのが現実です。
さらに、Garminの「Garmin Pay」は国際ブランド決済(Visa、Mastercardなど)を前提としたウォレット機能。交通系ICとの親和性が低く、今のところSuicaのみが特例的に対応している形です。
代替策:GarminでSuicaを使えばPASMOエリアでも問題なし
「PASMOが使えないなら意味がない」と思うかもしれませんが、実は多くの場面でSuicaがあればPASMOエリアでも問題なく使えます。
交通系ICの全国相互利用により、Suica対応GarminウォッチをPASMOエリアの駅改札でかざせば普通に通過可能。コンビニや自販機なども同様です。つまり、「PASMOそのもの」は使えなくても、「PASMOエリアでの利用」はSuicaで代替できます。
Garmin公式では、Suica対応機種として以下のシリーズを案内しています。
- Venuシリーズ
- Forerunnerシリーズ(対応モデルのみ)
- fenix/epixシリーズ
- vivoactive、Approach、Instinctシリーズ など
これらはウォレット機能「Garmin Pay」内でSuicaを登録し、チャージ残高を管理できます。改札では腕をかざすだけでスムーズに通過できるため、実用性は非常に高いです。
GarminでのSuica利用方法(基本ステップ)
- Garmin Connectアプリをスマホにインストール。
- GarminウォレットにSuicaカードを追加。
- チャージ方法を設定(Apple Pay、クレカなど)。
- 以降はウォッチ単体で決済・改札利用が可能。
この仕組みにより、iPhoneやAndroidを取り出さずにスマートウォッチで完結できます。
PASMO派の人も、交通機関の利用目的であればこの方法で不便なく過ごせるでしょう。
GarminでPASMOを望む声は多いが、対応の見通しは不透明
SNSやQ&Aサイトでは「GarminでもPASMOを使いたい」「定期券をPASMOにしているから困る」といった声が絶えません。
しかし、PASMOを運営する株式会社パスモ側も、今のところGarminへの対応予定を発表していません。
推測される理由は以下のとおりです。
- 技術的ハードル:Garmin OSがモバイルPASMOアプリの仕様に対応していない。
- ライセンス契約の壁:FeliCa利用の許諾や決済システム連携の条件がSuicaとは別。
- 市場規模の優先度:Garminユーザーより、Android/Wear OSユーザーのほうがPASMO利用者数が多く、開発投資の優先順位が後回しになっている。
このため、少なくとも2025年時点では「対応予定なし」が現実的です。
もしPASMOを使いたいなら?おすすめの代替デバイス
Garminにこだわらず、「スマートウォッチでPASMOを使いたい」場合は、次のような選択肢があります。
- Google Pixel Watchシリーズ
→ モバイルPASMO正式対応。Androidユーザー向け。 - Samsung Galaxy Watchシリーズ
→ Wear OS対応機種ならPASMO利用可。 - Apple Watch
→ Apple Pay経由でPASMO・Suica両方を登録可能。
これらはいずれもPASMO公式のサポート対象に明記されています。
特にApple WatchはSuica/PASMOどちらも使えるため、交通系ICを頻繁に使う人には最も柔軟な選択肢といえます。
GarminとPASMOの将来展望
では今後、GarminがPASMOに対応する可能性はあるのでしょうか?
現状では公式な発表はありませんが、いくつかの要素から「可能性ゼロではない」と考えられます。
- モバイルPASMOがWear OS以外にも徐々に展開を広げている。
- Garminは日本市場でのシェアが高く、ローカル対応を重視している。
- 利用者の要望が強ければ、提携や共同開発の可能性がある。
ただし、技術仕様の統合には時間がかかるため、早くても数年単位の話になるでしょう。
現時点では「Suicaで代替」が最も現実的な解となります。
Garminユーザーが今できる最適解
- Suica対応機種を選ぶ
Garmin公式サイトでSuica対応と明記されているモデルを選びましょう。
非対応機種ではウォレット機能が使えないため注意が必要です。 - PASMO定期券を別途持ち歩く
通勤定期がPASMOの場合、物理カードで対応。ウォッチ側ではSuicaを生活用に使うと便利です。 - 将来のアップデートに備える
Garminはソフトウェア更新で機能拡張を行う傾向があります。
新しいファームウェアやアプリ連携が発表されたら、対応動向をチェックしておくと良いでしょう。
まとめ:2025年時点での最終結論
- GarminでPASMOは現時点で使えない。
- ただしSuica対応により、PASMOエリアの交通機関や店舗ではほぼ同等に利用できる。
- 定期券機能やPASMO独自サービスを使いたい場合は他社スマートウォッチを検討する。
- 将来的な対応は未定だが、ユーザー需要は高まっている。
ガーミンでPASMO連携は可能?2025年のまとめと今後への期待
2025年の今、GarminでPASMOを直接使うことはできません。
しかし、Suicaによって実用面では多くの部分がカバーされており、「PASMOエリアで困らない」レベルには達しています。
もし将来、GarminがPASMOにも正式対応すれば、ランナー・サイクリスト・通勤者すべてにとって理想のスマートウォッチ環境が整うでしょう。
それまでは、「Garmin × Suica」を賢く使いこなすのが2025年のベストチョイスです。
