最近は腕時計型デバイスもすっかり一般的になり、「スマートウォッチを使ってみたいけど、通信料ってどのくらいかかるの?」という疑問を持つ人が増えています。
スマホと連携して使うだけなら無料だけど、単体で通信できるモデルは有料になる――そんな違いを知らないまま購入して、後で「こんなにかかるの?」と驚くケースも。
この記事では、スマートウォッチの通信料がどんな仕組みで発生するのか、そしてなるべく安く使うにはどうすればいいのかを、実際のキャリア料金を踏まえて解説します。
スマートウォッチの通信方式と通信料の関係
まず知っておきたいのは、「通信料が発生するかどうか」はスマートウォッチの通信方式で決まる、ということ。
スマートウォッチの通信方式は大きく分けて3種類あります。
- Bluetooth接続
スマホとペアリングして使う方法。通知やデータの同期はすべてスマホ経由で行われるため、スマートウォッチ単体で通信料がかかることはありません。 - Wi-Fi接続
家や職場など、登録したWi-Fiにつなげばネット通信が可能。こちらも別途通信料は不要です。 - セルラー(モバイル通信)対応モデル
スマホが近くになくても、スマートウォッチ自体にSIMやeSIMを入れて通信できるタイプ。これだけは月額の通信料が発生します。
つまり、スマホと常に一緒に使うなら「0円」、スマートウォッチ単体で使いたいなら「数百円〜」というのが大まかな目安です。
セルラーモデルで通信料がかかる仕組み
セルラーモデルのスマートウォッチは、キャリアのモバイル回線を利用して通信します。
ただし「スマホとは別に新しい電話番号を契約する」わけではなく、ほとんどのケースではスマホと同じ番号を共有する「ナンバーシェア」「ワンナンバー」と呼ばれる仕組みを使います。
この仕組みにより、スマートウォッチだけで電話をかけたり、LINEの通知を受け取ったり、地図アプリを使うことが可能です。
ただし当然ながら、通信を行う以上は回線契約が必要で、月額料金が発生します。
日本の主要キャリアの料金目安
2025年現在、日本の主要通信キャリアが提供するスマートウォッチ用通信サービスの料金はおおむね以下のとおりです。
- ドコモ:「ワンナンバーサービス」月額約550円(税込)
- au:「ナンバーシェア」月額約385円(税込)
- ソフトバンク:「Apple Watch モバイル通信サービス」月額約385円(税込)
- 楽天モバイル:「電話番号シェアサービス」月額約550円(税込)
いずれも、スマホの回線契約が前提。
別途契約するというよりも、スマホの契約に「スマートウォッチを追加する」イメージです。
また、通信量(データ通信量)はスマホと共通になる場合が多く、スマートウォッチの利用分もスマホ側のプランでカウントされます。
そのため、動画や音楽ストリーミングなどを多用すると、スマホのデータ容量を圧迫することがあります。
通信料を節約したい人におすすめの使い方
ここからは、「できるだけ格安でスマートウォッチを使いたい」という人に向けた実践的なポイントを紹介します。
1. Bluetooth接続モデルを選ぶ
最も簡単に通信料を抑える方法は、セルラー機能のないBluetooth専用モデルを選ぶこと。
スマホと常に一緒に持ち歩く人なら、Bluetooth接続だけで通知・通話・健康管理のすべてが十分にこなせます。通信料は完全に0円です。
2. セルラー機能付きでも必要なときだけ契約する
セルラー対応モデルを買っても、モバイル通信を契約しなければ普通のスマートウォッチとして使えます。
「週末のランニングや外出時だけスマホなしで使いたい」といった場合、必要なタイミングで契約・解約するのも一つの手です。
3. キャリアのキャンペーンを活用する
キャリアによっては、スマートウォッチの通信料を数か月〜数年無料にするキャンペーンを実施していることもあります。
特にソフトバンクは48か月無料などの長期特典を設けることが多く、うまく利用すれば実質無料で使うことも可能です。
4. Wi-Fi環境を活用する
自宅や職場でWi-Fiにつなげる環境があるなら、スマートウォッチをWi-Fi設定しておくと、スマホが近くになくても基本的な通知や同期が可能です。
移動中以外は通信料をかけずに利用できます。
セルラー通信を使うときの注意点
通信料だけでなく、使う前に知っておきたい注意点もあります。
- スマホの契約プランに影響する場合がある
データ通信量はスマホ側の契約に含まれるため、スマートウォッチで大量通信すると速度制限や追加料金の原因になることも。 - キャリア・端末の対応状況を必ず確認
すべてのスマートウォッチがセルラー通信に対応しているわけではありません。購入前に「GPSモデル」「セルラーモデル」の違いを確認しましょう。 - 通話・通信の安定性はエリアに依存する
スマートウォッチのアンテナは小型なので、地下や建物内では電波が不安定になることもあります。利用シーンを想定して選ぶのがおすすめです。 - キャリアを変更すると再設定が必要
eSIMで回線情報を管理しているため、スマホのキャリアを変えると再設定が必要になります。機種変更時は忘れずに確認しましょう。
スマートウォッチを格安で使うための選び方
では、実際にどんな選び方をすれば通信料を抑えつつ快適に使えるのでしょうか。
- 用途を明確にする
「通知確認」「健康管理」「音楽ストリーミング」「単体通話」など、何を重視するかで必要な通信機能が変わります。
通知や運動記録中心なら、セルラー契約は不要です。 - セルラー対応モデルでもBluetooth中心に使う
日常ではスマホとペアリングし、外出時だけセルラーを使う。これで通信料を最小限に抑えられます。 - 格安SIMやeSIMとの併用を検討
一部の格安SIM事業者でも、スマートウォッチ対応のeSIMプランを提供し始めています。
将来的には、月額200〜300円程度で通信できる選択肢も広がる見込みです。 - スマートウォッチ専用プランを比較する
同じキャリアでも、キャンペーンや機種によって料金が異なることがあります。契約前に比較して、最も安いプランを選びましょう。
まとめ:スマートウォッチの通信料はいくら?格安で使うための選び方と注意点
スマートウォッチの通信料は、使い方次第で「0円〜月額550円程度」と幅があります。
Bluetooth接続やWi-Fi中心で使えば追加料金はかからず、スマホと連携して健康管理や通知確認が可能。
一方、スマホを持たずに通信したいなら、キャリアのナンバーシェアやワンナンバーサービスを利用して月額数百円のコストがかかります。
重要なのは、「どの場面で通信が必要か」を自分の生活スタイルに合わせて考えること。
毎日スマホを持ち歩く人なら無料運用で十分ですし、運動時などに単体通信を使いたい人は、必要な期間だけ契約する方法もあります。
うまく使い分ければ、スマートウォッチの通信料は決して高くありません。
目的に合わせて最適なモデルとプランを選び、賢く・快適にスマートウォッチライフを楽しんでいきましょう。
