最近、デスクまわりをできるだけシンプルに保ちたいという人が増えています。配線がごちゃつくと掃除もしづらいし、見た目もイマイチ。そんな悩みを解決してくれる存在として注目されているのが「電源内蔵型ミニPC」です。この記事では、電源内蔵型ミニPCの特徴やメリット、選び方、そして人気モデルについてわかりやすく紹介していきます。
電源内蔵型ミニPCとは？
一般的なミニPCは、ノートパソコンのようにACアダプタを使って電力を供給します。しかし、電源内蔵型ミニPCはその名の通り、本体内部に電源ユニットを搭載しているタイプ。つまり、外付けのアダプタが不要で、電源ケーブルを直接本体に挿すだけでOKなんです。
この構造によって、ケーブル周りがすっきりし、設置の自由度がぐんと上がります。デスク上はもちろん、モニターの裏や壁際など、狭いスペースにもスマートに設置できるのが魅力です。
配線すっきり、設置がとにかく簡単
ミニPCを選ぶとき、多くの人が気にするのが「配線の煩雑さ」。ACアダプタが大きくて邪魔、コンセント周りがゴチャゴチャ…そんな悩みを抱えている方も多いでしょう。
電源内蔵型なら、その悩みから解放されます。ACアダプタをなくすことで必要なケーブルは1本だけ。これだけで、デスクやテレビ台の裏が劇的にスッキリします。掃除もしやすく、見た目もスマート。VESAマウントを使ってモニター裏に取り付ければ、まるで一体型PCのような仕上がりになります。
特に、在宅ワークや書斎で「美しい作業環境」を重視する人にはぴったりです。
電源内蔵型のメリットは「省スペース」だけじゃない
1. 安定した電力供給
外付けアダプタは長時間の使用で発熱したり、電圧が不安定になることがあります。電源内蔵型は本体設計の段階で冷却と電源効率を最適化しているため、安定した電力供給が可能です。映像編集やマルチタスクなど、負荷の高い作業を行う際も安心。
2. ケーブル断線や接触不良のリスク低減
ACアダプタのケーブルは細く、長期間使用していると断線や接触不良が起こることがあります。電源を内蔵することで、こうしたトラブルが減り、長く安定して使えるのも大きなポイントです。
3. スマートな見た目と静音性
余分なアダプタがなくなると、見た目の印象も大きく変わります。デスク上が整うことで、集中力や作業効率も上がるという声も。さらに、最近の電源内蔵型ミニPCは冷却設計が進化しており、ファンノイズも静か。リビングや寝室にも違和感なく設置できます。
購入前にチェックすべきポイント
電源内蔵型ミニPCには多くのメリットがありますが、購入時に注意したい点もあります。以下を確認しておくと安心です。
電源容量と効率
モデルによっては85Wや500Wなど、電源の容量に大きな差があります。高性能CPUやGPUを搭載したモデルを選ぶ場合は、出力に余裕がある電源を選びましょう。また、80Plus認証（BronzeやGoldなど）を受けた電源なら、効率と信頼性のバランスが良好です。
放熱・冷却性能
電源を内蔵する分、筐体内部の熱がこもりやすくなります。CPUや電源ユニットの発熱を効率よく逃がす構造かどうかをチェック。特にファンレス設計やコンパクト筐体では、冷却性能が十分か確認が必要です。
拡張性
将来的にメモリ増設やストレージ追加をしたい場合、内部スペースやポート数も要チェック。電源内蔵型は筐体設計の自由度が低く、交換・増設が難しい機種もあります。
価格とサポート
電源を内蔵しているぶん、外部アダプタ式よりも若干高めの傾向があります。信頼できるメーカーの製品を選び、保証内容を確認しておくと安心です。
人気モデルで見る「電源内蔵型ミニPC」の実力
ここでは、実際に評価の高い電源内蔵型ミニPCをいくつか紹介します。
Beelink EQR6
「ACアダプタ不要」の代表的なモデル。85Wの電源を内蔵し、Core i5やRyzenプロセッサ搭載機も選べます。配線が少なく、モニター裏設置との相性も抜群。省スペースなのに高性能で、ビジネスからホームユースまで幅広く対応します。
Beelink EQi12
最新世代のIntel Core i5-1240Pを搭載した小型モデル。500GB SSDやDDR5メモリを標準装備し、パワフルながら静音性も高い点が好評。電源ケーブル1本で動作するため、在宅ワークのサブPCやリビング用にも最適です。
ASRock DeskMeet X600
「小型でも本格派」な1台。80Plus Bronze認証の500W電源を内蔵し、グラフィックボードも搭載可能。コンパクトながら拡張性が高く、自作派にも人気のベアボーンキットです。省スペースと高性能の両立を求めるユーザーに向いています。
どんな人におすすめ？
電源内蔵型ミニPCは、次のような人に特に向いています。
- ケーブルを減らしてデスクをスッキリ見せたい人
- ACアダプタの取り回しに不満を感じている人
- モニター裏や壁際など、省スペースに設置したい人
- シンプルな構成で安定して使えるPCが欲しい人
- 在宅ワークやリビングPCとして静音性を重視する人
「PCの電源アダプタが邪魔」「配線が見えるのが嫌」という理由でノートPCを選んでいた人にも、電源内蔵型ミニPCは魅力的な選択肢になるでしょう。
注意点と今後のトレンド
電源内蔵型は便利ですが、電源ユニットが故障すると修理が必要になる点は覚えておきましょう。ACアダプタ式のように簡単に交換できない場合があります。保証期間やサポート体制を確認し、安心して使えるメーカーを選ぶことが大切です。
一方で、最近は小型でも効率の良い電源ユニットが登場しており、各メーカーが電源内蔵型モデルを次々に展開しています。省電力・高効率な設計が進むことで、今後さらにラインナップが増えるでしょう。デスク環境を美しく整える“次のスタンダード”になりつつあります。
電源内蔵型ミニPCで叶える、快適で美しいワークスペース
電源内蔵型ミニPCは、単なる小型PCではありません。配線を減らし、見た目も機能もスマートに仕上げた新しいスタイルのデスクトップです。
仕事に集中したい、部屋をスッキリ見せたい、移設や掃除を簡単にしたい——そんな日常の小さなストレスを解消してくれます。
これからミニPCを選ぶなら、「電源内蔵型」という選択肢をぜひ検討してみてください。
配線すっきり、設置も簡単なその快適さを、一度味わえばもう手放せなくなるはずです。
