最近は「ゲーミングPCが欲しいけど、実際いくらくらいするの?」という声をよく聞きます。SNSや動画で見る高性能マシンはカッコいいけれど、値段がピンとこない人も多いはず。今回は、今の価格相場やおすすめ構成をわかりやすく解説します。これを読めば、どのくらいの予算でどんな環境が手に入るのかが見えてくるはずです。
ゲーミングPCの価格相場をざっくり把握しよう
まずは、2025年時点でのざっくりとした相場感から。
エントリーモデル(入門向け)は10〜15万円前後。フルHDで人気タイトルをプレイするなら十分な性能です。
ミドルクラス(快適プレイ重視)は20〜30万円台。WQHD解像度や高フレームレートを狙いたい人にぴったり。
ハイエンド(性能最優先)は30〜45万円以上が目安。4KやVR、動画編集・配信もこなせる万能マシンです。
最上位モデルになると50万円以上の世界で、プロゲーマーや配信者レベルの環境になります。
つまり、最小限の環境を整えたいなら10万円台後半から。長く快適に遊びたいなら20〜30万円前後を見ておくと安心、というのが現実的なラインです。
なぜ価格に差が出るのか?主要パーツを理解しよう
ゲーミングPCの価格を左右するのは「中身のパーツ」。とくに重要なのが以下の5つです。
- GPU(グラフィックボード)
映像処理を担う心臓部。GPUの性能でゲームの動きが決まると言っても過言ではありません。RTX 4060やRTX 5060あたりが中堅クラス、RTX 5070以上になると一気に価格が跳ね上がります。 - CPU(プロセッサ)
ゲームの処理全体を支える部分。Core i5やRyzen 5で十分な場合もありますが、動画編集や配信もするならCore i7やRyzen 7以上が安心。 - メモリ(RAM)
最低でも16GBは必須。最近は32GBを標準にする人も増えています。マルチタスクを快適にしたいなら、ここに投資する価値は大。 - ストレージ(SSD)
ゲームのロード時間を短縮。1TBあればかなり余裕があります。500GBだとすぐ一杯になるので、後からの増設も考えておきたいですね。 - 冷却・電源・ケース
性能が高いほど発熱や電力消費が大きくなるため、冷却や電源の質も重要。水冷クーラーや80PLUS認証電源など、安定動作を支える裏方も見逃せません。
価格帯別に見るおすすめ構成
エントリーモデル(10〜15万円)
これからPCゲームを始めたい人におすすめ。
GPU:RTX 4060/RX 7600クラス
CPU:Core i5/Ryzen 5
メモリ:16GB
SSD:500GB〜1TB
フォートナイトやVALORANT、APEXなどの軽〜中量級タイトルなら快適。画質設定を少し下げれば十分遊べます。「まずは1台持ちたい」なら、この価格帯でスタートしても後悔はしません。
ミドルモデル(20〜30万円)
最も人気のあるクラス。
GPU:RTX 5070/RX 7700 XT
CPU:Core i7/Ryzen 7
メモリ:32GB
SSD:1TB
フルHD〜WQHD環境で最新タイトルも高設定でサクサク。動画配信や軽い編集もこなせる万能マシンです。長く使いたい人や、複数ジャンルのゲームを楽しみたい人はこのクラスを選ぶのがベスト。
ハイエンドモデル(30〜45万円)
4K環境や高リフレッシュレートモニターを活かしたいならこのクラス。
GPU:RTX 5080/RTX 5090
CPU:Core i9/Ryzen 9
メモリ:32〜64GB
SSD:2TB
性能を限界まで引き出せるハード。大作オープンワールドやレイトレーシング対応ゲームを高画質で楽しみたい人に。配信や動画編集も一台で完結します。
見た目もLEDライティングや水冷など、所有欲を満たす仕様が多いのも特徴です。
ノート型ゲーミングPCは少し割高
ノート型は携帯性が魅力ですが、同等性能を出すためには冷却構造や部品コストが上がります。そのため、同スペックならデスクトップより2〜3万円ほど高くなる傾向があります。
16インチ・RTX 5070 Ti搭載モデルで35〜40万円台など、ミドル〜ハイエンド寄りの価格帯が中心。外出先でも遊びたい人、配信や仕事も1台で済ませたい人にはおすすめです。
周辺機器も予算に入れておこう
本体だけではゲームはできません。モニター、キーボード、マウス、ヘッドセットといった周辺機器も揃える必要があります。
おおよその目安は以下の通り。
- モニター:1〜3万円(144Hz対応がおすすめ)
- ゲーミングキーボード:5,000〜15,000円
- マウス:3,000〜10,000円
- ヘッドセット:5,000〜20,000円
つまり、本体が20万円ならトータルで25万円前後を見ておくのが現実的です。特にモニター性能がゲーム体験を大きく左右するので、ここはケチらない方が良いです。
コスパを高める3つのコツ
- セールを狙う
新モデル発表や年度末にはBTOメーカーのセールが狙い目。15〜20%オフになることもあります。タイミングを見て買うだけで、ワンランク上の構成が手に入ります。 - 必要な性能を見極める
プレイするゲームの推奨スペックを必ずチェック。例えば、Apexやフォートナイト中心ならRTX 4060で十分。逆にサイバーパンク2077や4K環境を狙うならRTX 5070以上が必要です。 - 拡張性を意識する
将来的にGPUやメモリを交換できるモデルを選ぶと、長く使えます。特にデスクトップはBTOメーカーのカスタマイズ性が高いので、自分仕様に育てる楽しみもあります。
よくある失敗と注意点
- 安さだけで選んで後悔する
スペックが足りず、結局買い替える人が多いです。最低でも中位クラスを意識した方が長持ちします。 - 電源・冷却を軽視する
性能が高いほど熱も出ます。冷却性能が弱いとパーツ寿命が短くなり、性能も安定しません。 - ストレージ不足
大作ゲームは1本100GBを超える時代。500GBではすぐ一杯になります。最初から1TBを選んでおくと安心です。 - 周辺機器を後回しにする
ゲーム体験は入力デバイスとモニター次第。とくにリフレッシュレートの高いモニターは没入感を大きく変えます。
今後のトレンド:ミドルクラスが“ちょうどいい”時代
GPUやCPUの性能が底上げされたことで、10万円台後半〜20万円台のモデルでもかなり快適に遊べるようになりました。
特にRTX 4060〜RTX 5070クラスは、価格と性能のバランスが取れていて、多くのプレイヤーにとってベストな選択肢です。
また、BTOメーカー間の競争が激しく、同価格帯でも構成が少しずつ違います。購入前には複数メーカー(マウス、ドスパラ、パソコン工房、Lenovoなど)を比較するのがポイントです。
ゲーミングPCはいくらで買える?まとめとこれからの選び方
結論から言えば、ゲーミングPCは10万円台でも始められるけれど、長く快適に遊ぶなら20〜30万円台がベストバランス。
本体だけでなく、モニターや周辺機器も含めてトータルの予算を考えると、初期費用はだいたい25万円前後が現実的です。
これから購入する人は、プレイしたいゲームと予算を明確にし、必要十分なスペックを見極めましょう。
「何円で買えるか」だけでなく、「どんな環境でどんな体験をしたいか」を基準に選べば、あなたにぴったりのゲーミングPCがきっと見つかります。
