テレビをゆっくり楽しみたいのに、「家族が寝ている」「音量を上げられない」「映像と音声がズレて気になる」——そんな時に頼れるのが、テレビ用ワイヤレスイヤホンです。
最近は低遅延かつ高音質なモデルが増え、映画やドラマ、スポーツ中継も快適に視聴できるようになりました。
この記事では、遅延が少なく高音質なワイヤレスイヤホンの選び方とおすすめ7モデルをわかりやすく紹介します。
なぜテレビ視聴に「専用」ワイヤレスイヤホンが必要なのか
ワイヤレスイヤホンと聞くと、スマホ用の完全ワイヤレスを思い浮かべる人が多いでしょう。
ところが、テレビにそれを繋ぐと「音が遅れて聞こえる」「口の動きと音がズレる」という現象が起こりやすいんです。
これはBluetooth通信の“遅延”が原因。
音声データは一度圧縮されてから送信され、受信側で再生されます。この過程にわずかなタイムラグが生じ、映像とのズレにつながります。
特にSBCという標準コーデックを使うイヤホンでは遅延が大きく、映画やドラマでは違和感を覚えやすいのです。
その点、テレビ用に設計されたイヤホンや「低遅延コーデック対応モデル」なら、この問題を大幅に軽減できます。
aptX LLやaptX Adaptive、LE Audioなどの規格を採用した機種は、映像とのズレがほぼ感じられず、セリフや効果音もリアルに聞こえます。
遅延が少ないワイヤレスイヤホンを選ぶポイント
1. 低遅延コーデック対応かどうか
テレビ用に選ぶなら、aptX LL(Low Latency)またはaptX Adaptive対応のイヤホンがおすすめ。
これらのコーデックは遅延が40ms前後と非常に短く、映像とのズレがほぼ気になりません。
ただし、送信側(テレビやBluetoothトランスミッター)も同じコーデックに対応している必要があります。ここは必ず確認しましょう。
2. トランスミッター(送信機)の有無
最近のテレビにはBluetooth出力がついている機種もありますが、すべてが低遅延に対応しているわけではありません。
そんな時は、外付けのBluetooth送信機(トランスミッター)を使うのが効果的。
テレビのイヤホン端子や光デジタル端子に挿すだけで、手持ちのワイヤレスイヤホンと接続できます。
中には2台同時接続できるモデルもあり、夫婦や家族で同じ番組を一緒に楽しむことも可能です。
3. 音質・装着感・連続再生時間
長時間視聴を考えると、音のバランスや装着感も重要です。
映画ではセリフが聞き取りやすく、低音がこもらないクリアな音が理想。
さらに軽量で耳にフィットする形状や、長時間バッテリー(7〜10時間以上)なら快適に使えます。
ノイズキャンセリング機能や外音取り込み機能があると、環境に合わせて音を調整できて便利です。
テレビに最適!おすすめワイヤレスイヤホン7選
1. SONY WF-1000XM5
ソニーのフラッグシップモデル。ノイズキャンセリング性能が非常に高く、映画館のような没入感を味わえます。
LDACやLE Audio対応で、対応テレビと組み合わせればハイレゾ級の音を楽しめます。
やや価格は高めですが、音質と快適性のバランスは抜群です。
2. Audio-Technica ATH-CKS30TW
迫力ある重低音が魅力のモデル。aptX Adaptiveに対応し、映像とのズレも少なめ。
軽量コンパクトながら再生時間が最大10時間と長く、テレビだけでなく音楽鑑賞にも最適です。
3. Sennheiser CX Plus True Wireless
ドイツの老舗ブランド、ゼンハイザーの人気モデル。
aptX Adaptive対応で遅延が少なく、セリフも明瞭。音の立体感があり、映画やドラマの臨場感をしっかり再現します。
4. Anker Soundcore Liberty 4 NC
コスパ重視派におすすめ。ノイズキャンセリング性能が高く、低遅延モードを搭載。
軽量で装着感もよく、普段使いとテレビ視聴を両立できます。
トランスミッターと組み合わせれば快適なリップシンクが可能です。
5. AVIOT TE-D01v
日本ブランドならではの音づくりが特徴。aptX Adaptive対応で映像と音のズレが少なく、声の再現性が非常に自然。
国産モデルらしい丁寧なチューニングで、長時間視聴しても聴き疲れしにくいのも魅力です。
6. Jabra Elite 8 Active
防塵・防水性能が高く、運動しながらテレビを観たい人にもおすすめ。
aptX対応で、動画視聴時の遅延が少ない安定モデル。音の広がりも豊かで、音楽番組にもぴったりです。
7. SENNHEISER TV Clear Set
テレビ専用の設計が特徴のモデル。専用トランスミッターが同梱され、遅延を最小限に抑えた設計です。
音量バランスを個別調整できる「Speech Clarity機能」で、セリフが聞き取りやすいのがポイント。
リビングでの夜間視聴や家族への配慮にも最適です。
接続方法と設定のコツ
テレビに直接Bluetoothが搭載されていない場合、トランスミッターを使用します。
テレビのイヤホン端子や光デジタル端子に接続し、電源はUSBポートから供給するだけ。
ペアリングも一度設定すれば、次回から自動で接続されます。
また、テレビ側の「音声出力設定」で「Bluetoothスピーカー」または「ヘッドホン出力」を選択するのを忘れずに。
一部のテレビには「音声遅延補正」機能もあるので、ズレが気になる場合は調整してみましょう。
テレビ用ワイヤレスイヤホンのメリットと注意点
ワイヤレスイヤホンをテレビで使うメリットは大きく3つ。
1つ目は、夜でも周囲を気にせず音を楽しめること。
2つ目は、セリフが明瞭に聞こえ、臨場感が増すこと。
3つ目は、ケーブルレスでストレスがないことです。
一方で注意点もあります。
すべてのテレビが低遅延Bluetoothに対応しているわけではないため、対応コーデックの確認は必須。
また、aptX LLに対応していても、トランスミッターとイヤホンの両方が同じ規格をサポートしていなければ効果は発揮されません。
そのため、セットで購入するか、仕様をしっかりチェックしましょう。
快適に使うための小さな工夫
・テレビの近くにトランスミッターを設置する(壁や家具で電波が遮られないように)
・電子レンジやWi-Fiルーターの近くでは干渉しやすいため避ける
・イヤホンの充電ケースを常に満タンに保ち、長時間の映画にも対応できるようにする
こうしたちょっとした工夫で、音切れや遅延がさらに減り、快適な視聴環境が整います。
まとめ|テレビ用ワイヤレスイヤホンのおすすめ7選!遅延が少なく高音質なモデルをご紹介
テレビでの音ズレや音量の悩みを解消したいなら、低遅延かつ高音質なワイヤレスイヤホンは強い味方です。
aptX LLやaptX Adaptive対応のモデルを選び、必要に応じてBluetoothトランスミッターを併用すれば、映像と音がしっかり同期。
映画もドラマもスポーツも、ストレスなく楽しめます。
日常のテレビ時間を、少しだけ贅沢な“パーソナルシアター”に変えてみてはいかがでしょうか。
