「そういえばこのモバイルバッテリー、いつ買ったっけ?」ふと気になって手に取ってみると、もう3年くらい使っている。でもまだ充電できるし、まあ大丈夫でしょ。
そう思って使い続けている人、ちょっと待ってください。実はそれ、かなり危険かもしれません。
この記事では、モバイルバッテリーの寿命は何年なのかという疑問にズバリ答えるとともに、買い替えが必要なサインや、安全に使い続けるためのコツまで、リアルな情報をギュッとまとめました。
モバイルバッテリーの寿命は何年?正解は「約1〜2年」
結論から言いましょう。モバイルバッテリーの寿命は、ズバリ約1〜2年です。
「え、そんなに短いの?」と思った人もいるかもしれませんね。大手電子機器メーカーのエレコムも公式に「2年を目安に買い替えを」とアナウンスしています。これは決して「もっと買わせたいから」ではなく、ちゃんとした理由があるんです。
モバイルバッテリーの中には「リチウムイオン電池」という充電池が入っています。この電池には寿命があり、一般的に充放電を300〜500回繰り返すと寿命を迎えると言われています。
たとえば毎日のようにスマホを充電しているヘビーユーザーなら、およそ1年半ほどで寿命に達してしまう計算です。たまにしか使わない人でも、時間の経過とともに内部の化学反応で少しずつ劣化していくので、やはり2年くらいがひとつの区切りになります。
寿命が近づいているバッテリーには「3つのサイン」がある
「うちのバッテリーはまだいけるかな?」そんなときは、以下の3つのサインをチェックしてみてください。ひとつでも当てはまったら、買い替えを真剣に考えたほうがいいタイミングです。
サイン① バッテリーの減りが異常に早い
買った当初はスマホを2回フル充電できていたのに、最近は1回分も充電できない。これはバッテリー内部の劣化が進み、蓄えられる電気の量が減ってしまった証拠です。「前よりすぐなくなるな」と感じたら、寿命が近いと考えて間違いありません。
サイン② 本体の充電にめちゃくちゃ時間がかかる
モバイルバッテリー本体をコンセントに挿して充電するとき、以前は3時間くらいで満タンになったのに、今は一晩中挿しても100%にならない。これも立派な劣化サインです。内部抵抗が増えて、電気を受け入れにくくなっているんですね。
サイン③ 本体がやけに熱くなる、または膨らんでいる
これはもう超危険信号です。
充電中や使用中に、持っていられないほど熱くなる。あるいは本体の側面や表面がぷっくりと膨らんでいる。これは内部でガスが発生し、いつ発火や破裂を起こしてもおかしくない状態です。
特に「膨張」は絶対に見逃してはいけません。電車内や飛行機の中でモバイルバッテリーが発火する事故は実際に起きていて、その多くが劣化したバッテリーの使用や膨張したバッテリーの持ち運びが原因です。
膨張を見つけたら、即座に使用を中止し、火気のない安全な場所に置いてください。
寿命を迎えたバッテリーの「正しい処分方法」
「じゃあ捨てよう」と思って、そのままゴミ箱にポイッ。これが一番やってはいけないことです。
劣化したリチウムイオン電池は、ゴミ収集車の中で押しつぶされたり、処理施設で破砕されたりした衝撃で発火します。実際に全国の清掃工場で、モバイルバッテリーが原因とみられる火災が相次いで発生しているんです。
では、どうすればいいのか。
基本的には、家電量販店に設置されている「リサイクル回収ボックス」を利用しましょう。ただし、ここで一つ重要な注意点があります。
膨張しているバッテリーは、回収ボックスに入れてはいけません。発火の危険があるため、多くの店舗で「膨張したバッテリーは店頭回収不可」とされています。
この場合は、購入したメーカーのサポートに問い合わせるか、お住まいの自治体の「有害ごみ」「発火危険物」の回収ルールを確認してください。手間はかかりますが、安全のためには必要なプロセスです。
モバイルバッテリーを少しでも長持ちさせる4つのコツ
「でも2年で買い替えって、ちょっと早すぎない?」そう感じる人のために、寿命をほんの少しでも延ばすコツをお伝えします。日頃のちょっとした心がけで、劣化のスピードは確実に変わります。
1. 100%のまま放置しない、0%まで使い切らない
リチウムイオン電池が最も嫌がるのが「過充電」と「過放電」です。バッテリー残量は30%〜80%の間をキープするのが理想的。特に、寝る前に充電を始めて朝まで挿しっぱなし、というのはバッテリーにとって大きなストレスになります。
2. 暑い場所に放置しない
夏場の車内や、窓際の直射日光が当たる場所。これがバッテリー劣化の最大の敵です。高温環境は内部の化学反応を異常に促進させ、一気に寿命を縮めます。持ち運びの際も、ポケットの中よりカバンの外ポケットのほうが安全です。
3. 長期間使わないときは「半分くらい」で保管する
「しばらく出番がないから」とフル充電した状態で引き出しにしまうのもNG。かといって空っぽのまま放置するのもダメ。長期保管のベストな残量は約50%です。これなら内部への負担が最も少なく、次に使うときまで比較的元気な状態を保てます。
4. ケーブルは抜き差しせず、本体側のスイッチでオンオフする
細かい話ですが、USBケーブルを頻繁に抜き差しするとコネクタ部分が傷み、接触不良の原因になります。スマホを充電し終わったら、ケーブルは挿しっぱなしで、モバイルバッテリー本体の電源ボタンをオフにする習慣をつけましょう。
もし買い替えるなら、この3つを基準に選ぼう
寿命が来たなら、新しい相棒を探すチャンスでもあります。ここ数年でモバイルバッテリーは驚くほど進化しました。選ぶときにチェックすべきポイントを3つに絞ってご紹介します。
① PSEマークは絶対条件
本体に「PSE」と書かれた丸いマークが付いているか、必ず確認しましょう。これは国が定めた安全基準をクリアした証です。これを取得していない格安品は、発火リスクが格段に高まります。命を預けるものだと思って、ここはケチらないでください。
② 容量は「使い方」で決める
- 5000mAh:日常のスマホ充電がメイン。とにかく軽くてコンパクトなものが欲しい人向け。Anker Power Bank Fusion 5000
- 10000mAh:1泊2日の旅行や、スマホを2回以上充電したい人向け。容量と持ち運びやすさのバランスがベスト。Anker Zolo Power Bank 10000
- 20000mAh以上:タブレットやノートPCも充電したいヘビーユーザー向け。その分ずっしり重いので、持ち運びの頻度と相談を。
③ 出力(W)が充電速度を決める
スマホの急速充電に対応したいなら30W以上、ノートPCも充電したいなら60W以上が目安です。この数字が小さいと、バッテリー容量が大きくても充電にえらく時間がかかってストレスになります。
最近は、Anker MagGo Power BankのようにiPhoneにピタッとくっつくマグネット式や、CIO SMARTCOBY Ex03のように薄型でスーツの内ポケットにもスッと入るスタイリッシュなモデルも人気です。自分のライフスタイルに合った一台を探してみてください。
まとめ:モバイルバッテリーの寿命は何年か知って、賢く安全に付き合おう
モバイルバッテリーの寿命は何年か。繰り返しになりますが、答えは「約2年」です。
「まだ使えるから」と劣化したバッテリーを使い続けるのは、スマホを守るどころか、自分の身の回りに火種を持ち歩いているようなもの。膨張や異常な発熱を感じたら、迷わず使用を中止し、適切に処分してください。
そして新しいバッテリーを選ぶときは、PSEマーク付きの信頼できるメーカー品を。あなたのスマホも、あなた自身も、安全で快適なモバイルライフを送るために、この2年ルールをぜひ覚えておいてくださいね。
