「スマホにくっつけるだけで充電できるなんて最高じゃん!」
そう思ってマグネット式モバイルバッテリーを買ったものの、いざ使い始めてみたら「なんか思ってたのと違う…」ってなった経験、実は結構あるあるなんですよね。
もちろん便利な面もたくさんあるんですけど、今回はあえてデメリットにしっかりフォーカスして、買う前に知っておくべき現実をお伝えしていきます。これを読んで「それでも欲しい」と思えるなら、きっと後悔しない買い物ができるはずです。
マグネット式モバイルバッテリーのデメリット、まずは発熱問題から
一番最初に知っておいてほしいのが、発熱の話です。
マグネット式って、バッテリー本体がスマホ背面にぴったり密着する構造ですよね。これが実はクセモノで、ワイヤレス充電時に発生する熱とバッテリー自体の発熱が合わさって、想像以上に熱くなることがあるんです。
で、熱くなると何が起きるかというと。
安全装置が働いて充電速度がガクンと落ちます。「カタログには15W出力って書いてあったのに、なんか遅いな…」って感じたことのある人は、これが原因である可能性が高いです。
しかもリチウムイオンバッテリーって熱に弱いので、日常的に高温状態で使い続けると、スマホ本体のバッテリー劣化を早めるリスクも否定できません。せっかく高いお金を出して買ったiPhoneの寿命を縮めることになったら、本末転倒ですよね。
特に夏場の外出先や、動画を見ながらの充電は要注意。熱々になって充電がストップしてた…なんてケースもよく聞きます。
思ったより重い、そして充電効率も悪い
マグネットでパチッとくっつく手軽さって、めちゃくちゃ魅力的ですよね。でも、その「くっつけたまま使う」という行為自体が、意外なストレスを生むんです。
たとえば5000mAhクラスの薄型モデルでも、重さはだいたい110グラムから140グラムくらいあります。数値だけ見ると大したことなさそうですが、これをスマホの背面に貼り付けて片手で操作してみてください。
「あ、重い…」
特に寝転がってスマホを見る習慣がある人は、手首への負担が地味にキツいです。気づいたら小指が変形してた、なんて話も冗談じゃないくらいですからね。
さらに見落としがちなのが「充電効率の悪さ」です。
パッケージに「5000mAh」って書いてあるから、スマホにフル充電1回分はできるだろうと思うじゃないですか。ところがワイヤレス充電の場合、変換ロスが発生するので実際にスマホに供給される電力は60パーセントから80パーセント程度に落ち込みます。
つまり5000mAhと書いてあっても、実質的には3000mAhから4000mAhくらいの感覚で考えておいたほうが無難です。このギャップを知らずに買うと「容量少なすぎない?」ってガッカリする原因になります。
ケースとの相性問題と磁力の落とし穴
「マグネットでしっかりくっつく」って言われても、それってあくまで裸の状態での話です。
実際に使うときはみなさんスマホケースを付けていますよね。で、そのケースが厚手だったり、手帳型だったり、背面にスタンドやカード入れが付いていたりすると、途端に磁力が弱まります。
パチッとくっついたように見えても、ちょっとした振動でズレて充電が切れてた…なんて経験をした人も多いはず。朝起きたら充電ゼロだった時の絶望感、味わいたくないですよね。
特にiPhone用のMagSafeケースを謳っていない一般的なケースだと、磁力が半減すると考えておいたほうがいいです。結局、このバッテリーを使うためにケースを買い替えるハメになるケースも少なくありません。
あと、地味に困るのがバッテリー本体への充電問題。
マグネット式モバイルバッテリーの多くは、スマホへの給電はワイヤレスでも、本体を充電するときはUSB-Cケーブルが必要です。つまり「ケーブルレスの生活!」って意気込んで出かけても、結局バッテリー本体用のケーブルを忘れて使えなかった…というオチが待っているわけです。
もちろん本体もワイヤレス充電に対応している上位モデルもありますが、そうなると今度は価格が跳ね上がります。
そもそも充電速度は有線に敵わないという現実
これはもう物理的な限界の話なので仕方ない部分ではあるんですが、マグネット式ワイヤレス充電の速度は、同価格帯の有線充電に比べるとどうしても見劣りします。
たとえば今どきの有線モバイルバッテリーなら20Wや30Wの急速充電が当たり前になってきていますが、マグネット式は頑張っても15Wが限界。しかも先ほど触れた発熱問題があるので、15Wをキープし続けられること自体がレアケースだったりします。
「ちょっとした外出前にサッと充電したい」というシチュエーションでは、正直なところ有線のほうが圧倒的に早くて確実です。マグネット式は「くっつけておけばいつの間にか充電されてる」という使い方がメインになるので、短時間勝負には向いていません。
それでもマグネット式が欲しいなら「Qi2認証」を選べ
ここまでデメリットばかり並べてきましたが、「それでもやっぱり便利そうだから欲しい」と思ったあなたへ、ひとつだけ重要なアドバイスがあります。
選ぶなら「Qi2認証」モデルにしてください。
Qi2というのは、AppleのMagSafeをベースにした次世代ワイヤレス充電規格です。従来のマグネット式に比べて位置合わせ精度が高く、発熱を抑えながら安定した15W出力を維持できるのが特徴です。
つまり、ここまでお伝えしてきた「発熱」「充電速度の不安定さ」「磁力不足」といったデメリットを、技術的にかなり軽減してくれるんです。
たとえばAnkerのNano Power Bank MagGo Slimや、BelkinのBoostCharge Pro Magnetic Power Bank 10Kあたりが代表的なQi2対応モデルです。ちょっとお値段は張りますが、デメリットに悩まされたくないなら投資する価値は十分にあります。
結局、自分に合った選択をしよう
ここまで読んで「やっぱりマグネット式やめとこっかな」と思った人は、潔く別の選択肢を検討してみてください。
たとえばスマホ下部に直接挿す「直挿しタイプ」のモバイルバッテリーなら、発熱も少なく充電ロスも最小限です。ケーブル内蔵モデルやコンセント一体型なら、持ち物を増やさずに済むというメリットもあります。
逆に「デメリットはわかった上で、あの磁力でくっつく快感を味わいたい」という人は、先ほど紹介したQi2認証モデルを中心に選べば大きな失敗はしないはずです。
大事なのは「なんとなく便利そう」で飛びつかないこと。ちゃんと自分の使い方をイメージして、メリットとデメリットを天秤にかけた上で決めてくださいね。
最後にもう一度だけ言わせてください。マグネット式モバイルバッテリーのデメリットは、発熱、重量、充電効率の悪さ、ケースとの相性、そして速度の限界です。
これらを許容できるかどうかが、満足度を左右する分かれ道になりますよ。
