「通勤中の電車の音がうるさい」「カフェで集中したいのに周りの話し声が気になる」——そんなときに頼りになるのが、ノイズキャンセリング搭載のワイヤレスイヤホンです。
今では多くのメーカーからさまざまなモデルが登場しており、価格も性能も本当に幅広い。だからこそ、どれを選べばいいのか迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。
この記事では、ノイズキャンセリングイヤホンの選び方から、いま注目されているおすすめモデルまでをまとめて紹介します。
ノイズキャンセリングとは?仕組みを知れば選びやすい
まず知っておきたいのが、ノイズキャンセリング(ANC:アクティブノイズキャンセリング)の基本です。
イヤホンのマイクが外部の騒音を拾い、その音を打ち消すような「逆位相の音」を発生させてノイズを軽減する仕組み。
外の騒音を「物理的に遮断する」だけでなく、音の波を“打ち消す”というテクノロジーによって、驚くほど静かな空間を作り出します。
仕組みとしては主に3種類があります。
- フィードフォワード方式:外側マイクで騒音を検知して打ち消す
- フィードバック方式:耳の中のマイクで残響を検知して補正する
- ハイブリッド方式:上記2つを組み合わせた最も高性能なタイプ
ハイエンドモデルになるほどこのハイブリッド型が多く採用されています。
特に、飛行機や地下鉄などの「低周波ノイズ」をしっかり消したい人には、このタイプが向いています。
ノイズキャンセリングイヤホンを選ぶ5つのポイント
1. ノイズキャンセリング性能の強さと自然さ
強ければいいというものではありません。
ノイズを抑えすぎると圧迫感を感じる人もいるので、レビューや実際の試聴で「耳が疲れない自然な静けさ」を確認することが大切です。
外音取り込みモード(アンビエントモード)を備えていれば、必要なときだけ周囲の音を聞くこともできます。
2. 音質とコーデック対応
音楽を楽しむなら音質も重要です。
SBCやAACは標準的なコーデックですが、LDACやaptX Adaptiveに対応していると、より高音質での再生が可能。
スマホがどのコーデックに対応しているかも確認しておきましょう。
SonyやBoseなどの老舗ブランドは音質チューニングが上手く、解像度の高いサウンドが魅力です。
3. 装着感とフィット感
ノイズキャンセリングの効果を最大化するには、密閉性が欠かせません。
イヤーチップのサイズや形状が耳に合っていないと、せっかくの機能も半減します。
カナル型は遮音性が高く、電車や飛行機などの移動時に最適。
長時間装着する人は、軽量タイプや圧迫感の少ない形状を選ぶと快適に使えます。
4. バッテリー持ちと充電ケース
「1回の充電で何時間使えるか」「ケース込みでの総再生時間」もチェックポイント。
通勤・通学や出張など、1日中使う人ならバッテリー持ちの良さは欠かせません。
最近は10時間以上の再生が可能なモデルや、急速充電で数分の充電で数時間使えるタイプも登場しています。
5. 接続安定性と便利機能
Bluetoothのバージョンは5.2以降が主流で、最新の5.3なら接続がより安定します。
また、スマホとPCを同時接続できる「マルチポイント」や、濡れても安心な「防水機能(IPX4以上)」も便利です。
アプリでノイキャン強度や音質を調整できるモデルなら、さらに快適に使いこなせます。
2025年版・注目のノイズキャンセリング搭載ワイヤレスイヤホン10選
ここからは、現在人気の高いおすすめモデルを紹介します。
価格帯や特徴もそれぞれ違うので、自分のスタイルに合った一台を見つけてみてください。
1. Sony WF-1000XM5
ソニーのフラグシップモデル。最新プロセッサー「V2」と「QN2e」を搭載し、ノイズキャンセリング性能は業界トップクラス。
音質も自然で奥行きがあり、ボーカルのクリアさは群を抜いています。
装着感も軽く、長時間でも疲れにくい仕上がり。
2. Bose QuietComfort Earbuds II
Boseといえばノイズキャンセリングの代名詞。
独自の「CustomTune」技術で耳の形に合わせてサウンドを最適化。
低音の迫力がありつつ、全体のバランスも秀逸です。外音取り込みも自然で、日常使いにぴったり。
3. Apple AirPods 4
Appleユーザーに最適な選択。
デバイス間の切り替えがスムーズで、空間オーディオやノイズキャンセリングの精度も向上。
インナーイヤー型の軽い装着感と、使い勝手の良さが魅力です。
4. Anker Soundcore Liberty 4 NC
コスパ重視派に人気。
1万円台前半ながら高精度のノイズキャンセリングとLDAC対応を実現。
マルチポイント接続や長時間バッテリーなど、上位機種に匹敵する機能を備えています。
5. Sony LinkBuds S
軽量で小型、外出時の使いやすさが抜群。
ノイズキャンセリングは自然な効き方で、外音取り込みとの切り替えもスムーズ。
“つけっぱなしでも気にならないイヤホン”を目指した設計です。
6. Anker Soundcore P40i
7,000円台ながらノイキャン・マルチポイント対応という高コスパモデル。
初めてノイズキャンセリングを試したい人におすすめ。
低価格でも十分実用的な性能を備えています。
7. Sony WF-C700N
エントリーモデルながら、ソニーらしい安定した音質とノイキャン性能。
カジュアルに使いたい人や、初めての完全ワイヤレスに最適です。
8. Bose QuietComfort Earbuds(カラーモデル)
Boseの人気シリーズ。デザイン性を高めた限定カラーで、性能はIIと同等。
見た目にこだわりたい人にもおすすめ。
9. Sony WF-1000XM4
WF-1000XM5の前世代モデル。価格が下がり、コスパが非常に高い。
音質・ノイキャン性能は今でも十分トップレベルで、予算を抑えたい人にぴったり。
10. Sony WF-C710N
中価格帯ながら上位機能を搭載。
ANC性能、アプリ連携、快適な装着感のバランスが良く、万能型のモデルです。
ノイズキャンセリングを使いこなすコツ
せっかく良いイヤホンを選んでも、設定が合っていないと効果を感じにくいこともあります。
以下のポイントを意識して使ってみましょう。
- イヤーチップを耳にしっかりフィットさせる
- ノイズキャンセリングの強度をシーンごとに調整する
- 外音取り込みモードを活用して安全性を確保
- 定期的にイヤホンやケースを掃除して清潔を保つ
また、アプリが用意されているモデルでは、ノイズキャンセリングのカスタマイズやイコライザー調整を行うことで、自分好みの環境に最適化できます。
シーン別おすすめの選び方
使う場面によって、最適なモデルは変わります。
- 通勤・通学:ノイキャン強め+外音取り込み搭載モデル
- カフェ・オフィス作業:遮音性と音質のバランスが良いモデル
- 運動・ジム:防水・軽量モデル
- 出張・旅行:長時間再生・充電ケース容量が大きいモデル
自分のライフスタイルを思い浮かべながら選ぶと、失敗がありません。
購入前にチェックしておきたい注意点
- 「ノイズキャンセリング搭載」とあっても性能はモデルごとに違う
- 耳の形や装着方法によって効果が変わる
- ノイズキャンセリングをオンにするとバッテリー消費が早くなる
- 強力なノイキャンは外音が聞こえにくくなるため、交通環境では注意が必要
スペック表だけで判断せず、実際のレビューや試聴で確認するのがおすすめです。
ノイズキャンセリング搭載ワイヤレスイヤホンで、静寂と音楽を自由に
ノイズキャンセリング搭載ワイヤレスイヤホンは、単なる便利グッズではなく「日常の音環境を整えるツール」です。
雑音の中でも静かに集中できる時間、音楽に浸れるひととき、移動中のリラックス時間——そのすべてを快適にしてくれます。
大切なのは、自分の使い方や好みに合ったモデルを選ぶこと。
性能、音質、装着感、価格のバランスを見極めれば、きっと満足できる一台に出会えるはずです。
日常を少し静かに、少し豊かにしてくれる「ノイズキャンセリング搭載ワイヤレスイヤホン」。
あなたにとってのベストモデルを、この記事から見つけてみてください。
