動画編集や3DCG制作を快適にこなせる「ミニPC」が、ここ数年で一気に進化しました。
「デスク周りをすっきりさせたい」「場所を取らずに高性能な編集環境を作りたい」――そんなクリエイターの願いを叶える存在です。
ここでは、実際にクリエイターが注目している高性能ミニPCを5つ厳選して紹介します。
なぜいま“ミニPC”がクリエイターに人気なのか
かつて「ミニPC」といえば、オフィス用途の省スペースPCという印象でした。
しかし最近はCPUやGPUの性能が飛躍的に向上し、ハイエンドノートPC並み、場合によってはデスクトップ並みの処理能力を備えるモデルも登場しています。
特に動画編集や3DCG制作の現場では、
- スペースを取らずモニター裏に設置できる
- 撮影現場などへ簡単に持ち運べる
- 消費電力が少なく静音性が高い
といった理由から人気が高まっています。
また、ThunderboltやUSB4を備えたモデルなら、外部GPUや高速ストレージを追加して性能を拡張できるのも魅力です。
動画編集・3DCG用途で見るべきスペックのポイント
CPU性能は「コア数」と「世代」を重視
動画編集や3DCGでは、マルチコア性能が効いてきます。
目安として、**Ryzen 7／9（7000番台）やIntel Core i7／i9（第13～14世代）**など、8コア以上のCPUを選びたいところ。
レンダリングや書き出し時間に大きな差が出ます。
GPUはRadeon 780MやIntel Arc世代に注目
近年のミニPCは、内蔵GPUの性能が飛躍的に上がっています。
たとえばAMDのRadeon 780Mは、軽い3DCG制作や4K編集なら余裕でこなせるレベル。
一方で、外部GPUドックに対応したモデルなら、NVIDIA RTXシリーズを接続して本格的な3Dレンダリングにも挑戦できます。
メモリとストレージは“作業快適度”を左右
動画編集なら32GB以上、3DCGレンダリングをするなら64GBも視野に入れましょう。
ストレージはNVMe SSD（PCIe Gen4）を搭載しているかが重要。
容量は最低1TB、素材を多く扱うなら2TB以上あると安心です。
冷却・静音設計もチェック
小型筐体では熱がこもりやすく、性能を維持できる冷却設計かどうかは見逃せません。
大型ヒートパイプや静音ファンを採用したモデルなら、長時間レンダリングも安定します。
クリエイター向けミニPCおすすめ5選
ここからは、実際にクリエイターの間で高評価を得ているミニPCを紹介します。
価格・性能のバランス、拡張性などを考慮してピックアップしました。
1. MINISFORUM AI X1
ハイエンドな3DCG・動画編集向け
Ryzen 7プロセッサとRadeon 780Mグラフィックスを搭載した、最上位クラスのミニPC。
32GB DDR5メモリと1TB SSDを標準搭載し、4K映像編集やAfter Effectsの複雑な合成も快適に動作します。
USB4×2を含む豊富なポートにより、外部GPUや高速ストレージも拡張可能。
コンパクトながら「本気の制作」に対応できる1台です。
2. MINISFORUM UM870 Slim
スリムボディにハイパワーを詰め込んだ万能機
Ryzen 7 8745HとRadeon 780Mを搭載し、クリエイティブワーク全般に強いモデル。
薄型設計ながら冷却性能も高く、静音性にも優れています。
4画面出力やThunderbolt対応など、マルチディスプレイ環境を構築したい編集者にも最適です。
高負荷作業を効率よくこなす“現場型ミニPC”と言えるでしょう。
3. GEEKOM Nuc A6
コスパと性能のバランスが抜群
Ryzen 7 6800Hを搭載し、価格を抑えつつも高い編集パフォーマンスを発揮。
4K動画のカット編集やカラーグレーディング、After Effectsの軽いコンポジションなら余裕。
USB4ポートやWiFi6Eを備え、外部機器との連携性も高い。
「コスパで選ぶならこれ」と言える万能モデルです。
4. ACEMAGIC Ryzen 5 7430U ミニPC
初めての動画編集にもおすすめのエントリーモデル
5万円台ながら、Ryzen 5＋16GBメモリ＋512GB SSDを搭載。
4K映像の簡単な編集や静止画・モーショングラフィックスの作成も十分こなせます。
3画面出力対応で作業効率も高く、サブマシンや外出先の編集環境としても重宝します。
コスパを重視したい人にぴったり。
5. HP Pro Mini 400 G9
信頼性重視のプロフェッショナル向け
ビジネス用途でも定評のあるHPの法人モデル。
第14世代Coreプロセッサを採用し、Adobe Premiere ProやDaVinci Resolveなどのプロ用ソフトにも安定対応。
堅牢な筐体と静音設計で、オフィス・スタジオ問わず長時間の編集作業をサポートします。
メーカー保証やサポート体制を重視する人にもおすすめです。
ミニPCを選ぶときのチェックポイント
- CPUとGPUのバランスを取る
CPUだけでなく、GPU性能が編集体験を左右します。 - メモリとストレージ容量を見積もる
プロジェクトの規模を考え、余裕のある構成を選ぶのがポイント。 - 冷却性能と静音性
長時間レンダリング時の安定性は冷却性能に直結します。 - 拡張性と接続端子
USB4やThunderbolt対応なら、将来的なアップグレードも安心。 - 設置性・携帯性
モニター裏に取り付けたり、現場へ持ち運んだりできるかも確認しましょう。
ミニPCで広がるクリエイティブワークの可能性
ミニPCの魅力は、省スペースや静音性だけではありません。
「必要なときに必要なパワーを使える柔軟さ」が、今のクリエイターの働き方にぴったり合っています。
たとえば、メインは自宅のデスクトップ、出先ではミニPC＋外付けGPUという組み合わせも可能です。
また、最近ではAI処理やレンダリング支援など、GPUを活用したワークフローが増えています。
ミニPCでもこうした最新ソフトに対応できるスペックが整いつつあり、制作環境の自由度はどんどん広がっています。
まとめ：クリエイター向けミニPCおすすめ5選！動画編集・3DCGに最適な高性能モデル
コンパクトながらパワフルなミニPCは、動画編集・3DCG制作を行うクリエイターにとって心強い味方です。
今回紹介した5つのモデルは、それぞれ用途や予算に応じて最適なバランスを持っています。
- 本格的な制作なら「MINISFORUM AI X1」
- コスパ重視なら「GEEKOM Nuc A6」
- 初心者やセカンドマシンには「ACEMAGIC Ryzen 5」
- 信頼性重視なら「HP Pro Mini 400 G9」
作業内容に合った一台を選べば、ミニPCでも十分にプロクオリティの制作が可能です。
あなたのクリエイティブを支える新しい相棒として、ぜひ導入を検討してみてください。
