ミニPCを使っていて「最近動作が重くなった」「不要なアプリを全部消してスッキリさせたい」と思ったことはありませんか?
そんなときに有効なのが「クリーンインストール」。これは、Windows 10を完全に入れ直して、まっさらな状態から再スタートする方法です。
初めて聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、実際の手順は意外とシンプル。この記事では、初心者でも迷わず進められるように、ミニPCのクリーンインストール手順をわかりやすく解説します。
ミニPCをクリーンインストールするメリットとは?
ミニPCはコンパクトで省電力、リビングやデスクに置いても邪魔にならないのが魅力です。ただし、出荷時の状態では余計なアプリが多く入っていたり、アップデートを重ねて動作が不安定になっていることがあります。
そんなときにクリーンインストールを行うと、以下のようなメリットが得られます。
- 不要なプリインストールアプリを一掃できる
- OSを最新の状態で入れ直せる
- システムの不具合や動作不良をリセットできる
- 軽快で安定した動作環境を再構築できる
つまり、「買ったときの快適さ」を取り戻せるのがクリーンインストールの魅力です。
クリーンインストール前にやっておくべき準備
クリーンインストールはすべてのデータを削除するため、準備がとても重要です。焦らず、以下の順でチェックしていきましょう。
1. 大切なデータをバックアップする
クリーンインストールを行うと、保存されているファイル・アプリ・設定はすべて消えます。
外付けHDDやUSBメモリ、またはクラウド(GoogleドライブやOneDriveなど)を利用して、重要なデータを退避させておきましょう。
特に忘れがちなのが「アプリの設定ファイル」や「ブラウザのお気に入り」。あとで困らないように、エクスポートできるものは事前に保存しておくのがおすすめです。
2. Windows 11のライセンスを確認しておく
Windows 10やWindows 11では、同じ機器であれば「デジタルライセンス」により自動認証されることがほとんどです。
ただし、マザーボードを交換した場合や、異なる構成にしている場合は、再度プロダクトキーの入力が必要になることがあります。
念のため、プロダクトキーを控えておきましょう。
3. 必要なドライバーを用意する
ミニPCでは、Wi-FiやBluetoothが標準で使えない場合があります。ネットに接続できないとドライバーのダウンロードもできないので、メーカーのサポートサイトから事前に必要なドライバーをUSBメモリに保存しておくと安心です。
インストールメディアを作成しよう
クリーンインストールに欠かせないのが「インストールメディア」。これはWindows 11をインストールするためのUSBメモリのことです。
手順は以下のとおりです。
- 別のPCでMicrosoft公式サイトにアクセス
- 「メディア作成ツール」をダウンロード
- ツールを起動し、「別のPCのインストールメディアを作成」を選択
- USBメモリ(8GB以上)を選んで作成開始
完了したUSBメモリがあれば、ミニPCに差し込んでWindows 11を入れ直すことができます。
BIOSで起動順を変更する
次に、ミニPCをUSBから起動するよう設定します。これはBIOS(またはUEFI)という、PCの起動を管理する画面で行います。
- ミニPCの電源を入れた直後に「F2」「Delete」「Esc」などのキーを押してBIOSを開く
- 「Boot」または「起動順」の項目を探す
- 「USBドライブ」を最優先に設定する
- 設定を保存して終了
機種によってキーが異なるため、マニュアルやメーカーサイトを確認しましょう。
ミニPCでのクリーンインストール手順
いよいよ、クリーンインストールの実施です。手順を順番に追っていけば、難しいことはありません。
ステップ1:USBメディアから起動
BIOS設定を終えたら、インストールメディアを差し込んだ状態で再起動します。
「Press any key to boot from USB…」と表示されたら、キーボードのキーを押してUSBから起動します。
ステップ2:インストールを開始する
画面の指示に従い、言語・キーボードレイアウトを選び、「今すぐインストール」をクリックします。
ステップ3:ライセンス入力とインストール方式の選択
プロダクトキーの入力を求められた場合は、必要に応じて入力します。デジタルライセンス認証がある場合はスキップしても構いません。
次に、「インストールの種類」を聞かれたら「カスタム:Windowsのみをインストール(詳細設定)」を選択します。これがいわゆるクリーンインストールです。
ステップ4:ドライブの選択と削除
ここで「どこにWindowsをインストールしますか?」と表示されます。
すでにあるパーティションをすべて削除し、「未割り当て領域」を選択して「次へ」。
これで古いデータが完全に消去され、クリーンな状態でWindows 11がインストールされます。
ステップ5:インストール完了と初期設定
インストールが完了すると自動で再起動します。初回起動時に地域・キーボード・ネットワーク・アカウントなどを設定します。
Microsoftアカウントを使うか、ローカルアカウントで進めるかを選びましょう。
インストール後にやるべき初期設定
新しいWindows 11が起動したら、まずは環境を整えます。
- Windows Update を実行して最新の状態にする
- 事前に用意したドライバーをインストール(特にWi-Fiとチップセット)
- 不要なスタートアップアプリを無効化
- ディスプレイ・サウンド・省電力設定などを好みに調整
- 必要なソフト(ブラウザ、Microsoft Officeなど)を入れる
これで、軽くて安定したミニPC環境が完成します。
クリーンインストール後のおすすめメンテナンス
クリーンインストールはゴールではなく、スタートライン。これから快適に使い続けるために、定期的なメンテナンスも重要です。
- 定期的にWindows Updateを確認する
- 使わないアプリはこまめに削除する
- 不要なスタートアップを減らす
- ディスククリーンアップやキャッシュ削除を行う
- バックアップ環境を整える
また、ミニPCは筐体が小さく熱がこもりやすいので、冷却にも気を配りましょう。設置場所の通気を確保し、ホコリが溜まらないようにするだけでも寿命が延びます。
ミニPCでクリーンインストールを成功させるコツ
最後に、実際に作業する際のポイントをまとめておきます。
- USBメディアは確実に動作するものを使用する
- BIOSで「USBブート」を有効にしておく
- インストール中は電源を切らない(停電対策も)
- インストール後はドライバー更新を忘れずに
- メーカー独自のユーティリティが必要なら公式サイトで入手する
特にミニPCは機種ごとに仕様が微妙に違うため、「型番+クリーンインストール」で検索すると、同じ機種を使っている人の体験談が見つかることもあります。
ミニPCのクリーンインストール手順を徹底解説!初心者でも簡単にできる方法(まとめ)
ミニPCのクリーンインストールは、慣れてしまえば難しい作業ではありません。
むしろ、時間をかけてでも一度実施することで、動作が軽くなり、安定性も向上します。
手順をまとめると以下の通りです。
- バックアップとライセンス確認
- インストールメディアを作成
- BIOSでUSB起動を設定
- クリーンインストール実行
- ドライバーとアップデートを適用
これで、あなたのミニPCは新品同様の軽快さを取り戻すはずです。
ぜひ時間のある週末にチャレンジして、スッキリした環境で作業の快適さを実感してみてください。
