最近は、デスクの上をすっきりさせたい、リビングで気軽にPCを使いたい──そんな理由から「ミニPC」が注目を集めています。中でも、Wi-Fi対応ミニPCは配線を最小限にできるのが魅力。LANケーブルを引かなくても、ワイヤレスで快適にネット接続が可能です。この記事では、そんなWi-Fi対応ミニPCの選び方と、実際に人気のモデルを8つ紹介します。
ミニPCってどんなパソコン？
ミニPCとは、その名の通り小型化されたデスクトップPCのこと。手のひらサイズほどのものもあり、場所を選ばずに設置できるのが特徴です。
モニターの裏にVESAマウントで固定したり、テレビ横にちょこんと置いたり。配線がごちゃつかず、部屋の雰囲気を壊さないのも大きなメリットです。
しかも最近のモデルは性能面も進化していて、動画編集や軽い3Dゲームができるものまで登場。Wi-FiやBluetoothを標準搭載している機種も多く、**「ケーブルレスで使えるパソコン」**として人気が高まっています。
Wi-Fi対応ミニPCを選ぶときのチェックポイント
ミニPCを選ぶときは、「Wi-Fi対応」と書かれていても中身をよく見ることが大切。ここでは特に注目したいポイントを紹介します。
1. Wi-Fi規格を確認する
Wi-Fiには世代（規格）があり、速度や安定性に大きな差があります。
2025年時点でおすすめなのは、Wi-Fi 6／Wi-Fi 6E／Wi-Fi 7対応モデル。これらの規格は通信速度が速く、複数端末を同時につないでも安定しやすいのが特徴です。
古いWi-Fi 5（ac）対応モデルも使えますが、リモート会議や動画視聴などが中心なら、できるだけ新しい規格を選ぶのが安心です。
2. アンテナ性能と受信感度
Wi-Fi性能は「規格」だけでなく、アンテナの設計にも左右されます。
外付けアンテナがあるモデルは、内蔵アンテナより電波を拾いやすく、ルーターから離れた場所でも安定しやすい傾向があります。
また、木造住宅や鉄筋マンションなど、電波の通りが異なる環境では、アンテナ性能の差が体感できることもあります。
3. Bluetoothも要チェック
Wi-Fiと並んで、Bluetoothのバージョンも見ておきましょう。
マウス・キーボード・イヤホンを無線で使うなら、Bluetooth 5.2以上のモデルが望ましいです。通信距離が長く、遅延も少ないため、ストレスのない操作ができます。
4. CPUとメモリのバランス
ミニPCは省スペースが魅力ですが、CPU性能が低いと動作がもたつくことも。
インターネット閲覧や文書作成が中心なら、Intel Core i5／Ryzen 5クラスで十分。
動画編集や複数アプリを同時に使うなら、Core i7／Ryzen 7以上＋16 GBメモリを目安にしましょう。
5. 静音性と冷却性能
筐体が小さいぶん、熱のこもりやすさはミニPCの弱点。
ファンレスモデルは静かですが、処理能力が高いPCなら冷却ファン付きの方が安定します。レビューやユーザーの声で「静か」「熱くならない」と評価されているモデルを選ぶのがポイントです。
Wi-Fi対応ミニPCおすすめ8選
ここからは、実際に人気を集めているWi-Fi対応ミニPCを紹介します。性能・価格・使い勝手のバランスが取れたモデルばかりです。
1. Beelink SER8
AMD Ryzen 7 8845HS搭載のハイパフォーマンスモデル。Wi-Fi 6EとBluetooth 5.2をサポートし、動画編集やゲームにも対応できるスペックです。静音性も高く、デザインもスタイリッシュ。
2. MINISFORUM UN1250
Intel Core i5-1250Pを採用し、Wi-Fi 6E／BT 5.2対応。省電力性と処理速度のバランスが良く、オフィス作業やリモートワークに最適。HDMI×2でデュアルディスプレイにも対応します。
3. GMKtec M7
Wi-Fi 6＋Bluetooth 5.2＋2.5GbE有線LANを搭載した万能タイプ。価格を抑えながらも無線通信が安定しており、家庭用からビジネス用途まで幅広く使えます。
4. ASUS Mini PC PN42
手頃な価格で人気のASUS製ミニPC。Wi-Fi 6対応で、軽作業やウェブ会議中心のユーザーにおすすめ。省エネ性能にも優れています。
5. Intel NUC 14 Essential
Intelの定番NUCシリーズ。信頼性の高さとコンパクト設計が魅力。Wi-Fi 6／BT 5.3対応で、安定した無線接続を実現します。サブPCとしても優秀。
6. GMKtec M5 Plus
Ryzen 5 5625U搭載で、Wi-Fi 6Eに対応。発熱が少なく、静音設計でリビングPCとしても最適です。動画視聴や家庭用NASクライアントとしても人気。
7. ポータブルミニPC（Wi-Fi 6E搭載）
手のひらサイズの小型機ながら、Wi-Fi 6E＋BT 5.2を搭載。出張や外出先で使いたい人にも向いており、モバイルバッテリー給電対応モデルもあります。
8. BMAX B1 Pro
1万円台で購入できるコスパモデル。Wi-Fi 5対応と控えめながら、ネット閲覧や動画再生には十分。サブ機や子ども用PCにぴったりです。
ワイヤレス環境でミニPCを使うメリット
Wi-Fi対応ミニPCの魅力は、やはり「自由さ」にあります。
LANケーブルが不要になるだけで、設置の自由度が一気に上がります。
モニター裏に貼り付けたり、棚の隅に置いたりしても、ネット接続が途切れない。Bluetoothでマウスやキーボードも無線化すれば、デスク上がすっきりします。
また、省電力で静音性の高いモデルなら、リビングや寝室でも安心。動画配信サービスを楽しんだり、家庭用サーバーとして常時稼働させたりと、使い道が広がります。
無線で使うときの注意点
Wi-Fiは便利ですが、環境によっては電波干渉や速度低下が起きることもあります。
特に鉄筋コンクリートの建物や、電子レンジ・Bluetooth機器の多い環境では通信が不安定になることも。
そんなときは、
- ルーターとの距離を短くする
- 中継器を導入する
- 5GHz／6GHz帯を活用する
といった対策を取ると安定しやすくなります。
また、ほとんどのミニPCには有線LANポートも搭載されています。無線が不安定なときの保険として、LANケーブル接続できるモデルを選んでおくと安心です。
用途別のおすすめスタイル
- リビングPC／ホームシアター用途
静音性とWi-Fi 6E対応を重視。Beelink SER8やGMKtec M5 Plusが◎。 - リモートワーク・事務用途
安定性とコスパを両立するMINISFORUM UN1250やASUS Mini PC PN42。 - 持ち運び・モバイル用途
軽量で省電力なポータブルミニPCやBMAX B1 Proが使いやすい。 - クリエイティブ・高負荷作業
Ryzen 7クラスの高性能モデルを選び、冷却性能も確認。
Wi-Fi対応ミニPCで、快適なワイヤレス生活を
ミニPCは「小さい＝性能が低い」という時代ではありません。
最新モデルなら、Wi-Fi 6EやWi-Fi 7対応で通信も高速。省電力・静音・高性能をすべて兼ね備えた頼れる一台が見つかります。
LANケーブルのないすっきりしたデスク、どこにでも設置できる自由さ――。
Wi-Fi対応ミニPCを取り入れて、あなたのワイヤレス環境をもっと快適に整えてみませんか。
