最近、デスクの上をスッキリさせたい、静かで邪魔にならないパソコンがほしい──そんな声が増えています。そこで注目を集めているのが、手のひらサイズの「ミニPC」。その中でも「BMAXミニPC B1Pro」は、価格の安さとコンパクトさで人気を伸ばしているモデルです。
今回は、このBMAXミニPC B1Proの実力を徹底的に検証。スペックから使用感、向いている使い方まで、購入を迷っている方に向けてリアルな情報をお届けします。
BMAXミニPC B1Proとは?
B1Proは、中国メーカーのBMAX(ビー・マックス)が販売する小型デスクトップPC。掌に収まるほどのコンパクトサイズながら、Windows 11を搭載し、一般的なデスクトップと同様に使えるのが特徴です。
CPUはIntel Celeron N4000を採用。2コア2スレッドで最大2.6GHzまで動作します。メモリは8GB、ストレージは128GB eMMCを標準装備。さらにM.2スロットを備えており、SSDを増設して容量や速度を強化することも可能です。
インターフェースも意外と充実していて、USB 3.0×2・USB 2.0×2・HDMI・VGA・LANポートを装備。無線通信も2.4GHz/5GHzのデュアルバンドWiFiとBluetooth 4.2をサポートしています。つまり「最低限の入出力がそろった、超小型のパソコン」と言えるでしょう。
手のひらサイズの静音PC、その魅力
まず驚くのは、そのサイズ感。わずか12cm四方ほどの筐体に、すべての機能が詰まっています。重さも約220g前後で、片手で軽々持てるほど。ファンレス設計のため、稼働中でもほとんど無音です。
一般的なデスクトップPCのように「ブーン」という動作音がなく、夜中に作業しても気にならない。静かなリビングや寝室で動画を再生しても、環境音を壊さないのは嬉しいポイントです。
また、付属のVESAマウントでモニター裏に取り付けることも可能。目に見えない場所に設置できるので、机の上をスッキリさせたい人には最適です。インテリアを邪魔しないシンプルなデザインも人気の理由のひとつです。
性能をチェック:軽作業なら十分こなせる
性能面で見ると、Intel Celeron N4000というCPUは高性能ではありませんが、日常的な作業には問題ありません。実際にレビューでは、以下のような用途で「十分使える」という声が多く見られます。
- インターネット閲覧やネットショッピング
- Microsoft Word・Microsoft Excelなどのオフィス作業
- YouTubeやNetflixなどの動画再生
- Zoom・Teamsなどのオンライン会議
- 教育用PC・サイネージ端末
軽めの処理ならストレスなく動作します。YouTubeの4K再生も可能で、家庭用メディアPCとしての実用性も高め。テレビに繋いでストリーミング再生を楽しむ「リビングPC」として使っている人も多いです。
ただし、同時に複数アプリを立ち上げたり、動画編集・3Dゲームのような負荷の高い処理は苦手。CPUの性能がボトルネックとなり、動作が重く感じる場面もあるでしょう。
実際の使用感:速さよりも静かさと手軽さ
起動速度はSSD搭載モデルほどではないものの、Windows 11の起動はおおむね30秒前後。スリープからの復帰も速く、普段使いなら十分快適です。
ファンレス設計によって、動作音が皆無という点は非常に魅力的。カフェのBGMやエアコンの音に完全にかき消されるレベルです。熱に関しても、通常使用では筐体が少し温かくなる程度。高負荷時に多少熱を持ちますが、安定動作を維持しています。
また、LANポートを備えているので有線接続も可能。WiFiが不安定な環境でも、安定した通信ができます。この点は、オンライン会議や遠隔授業を行うユーザーから高く評価されています。
拡張性とメンテナンス性
コンパクトながら、M.2スロットによるSSD増設が可能なのもB1Proの強み。初期構成のeMMCストレージはやや遅めですが、SSDを追加すればデータ保存容量も速度も大きく改善されます。
増設自体も難しくなく、底面のネジを外すだけで内部にアクセス可能。PC初心者でもチャレンジできるレベルです。自分の使い方に合わせてカスタマイズできる柔軟さは、安価なミニPCとしては優秀な部類に入ります。
実際の口コミと評価
Amazonや海外レビューサイトでは、「この価格でここまでできるのはすごい」という評価が目立ちます。一方で「思ったより遅い」「用途を選ぶ」という声もあり、賛否は分かれています。
肯定的な声:
- 「静かで、オフィス作業や動画視聴には十分」
- 「テレビの裏に設置してメディアプレイヤーとして使っている」
- 「SSDを増設したらサクサク動くようになった」
否定的な声:
- 「複数のアプリを開くと動作が重い」
- 「Celeron N4000はやはり非力」
- 「USB-Cがないのが惜しい」
つまり、「性能を過信せず、軽い用途に割り切って使う」ことが満足度のポイントといえるでしょう。
他モデルとの比較で見える位置づけ
同価格帯には、同じCeleronシリーズや最近人気のIntel N100搭載ミニPCなども登場しています。N100モデルの方が処理性能や消費電力効率では上ですが、価格も若干高め。
B1Proは、必要最低限の性能でコストを抑えたい人に向いています。動画視聴や資料作成、オンライン授業といった日常利用が中心なら、過剰な性能を持て余すこともありません。
つまり、「静か・安い・小さい」という3拍子が揃った“割り切り型のPC”。高性能を求めるよりも、「どこでもすぐに使える環境を手軽に作りたい」という人にこそぴったりです。
BMAXミニPC B1Proをおすすめしたい人
こんな人には特におすすめできます。
- 自宅やオフィスで静かに作業したい
- Web閲覧や書類作成が中心
- テレビに繋いで動画を楽しみたい
- 出張やサブ機として持ち運びたい
- 予算をできるだけ抑えたい
逆に、以下のような人は他モデルを検討した方が良いかもしれません。
- ゲームや動画編集をしたい
- 高速処理や多タスクを求める
- 最新の接続規格(USB-CやWiFi6)を重視している
使い方をしっかり見極めれば、BMAXミニPC B1Proは非常にコスパの高いミニPCです。
BMAXミニPC B1Proの実力を総括
BMAXミニPC B1Proは、コンパクトで静音性が高く、価格も手頃。まさに“必要なものだけを詰め込んだ”合理的なミニPCです。
性能面では最新モデルに及ばない部分もありますが、軽い用途であれば十分な実力を発揮します。SSDを増設すれば、より快適な環境にもアップグレード可能です。
何より、このサイズでWindows 11がしっかり動作するという点が魅力。デスクトップPCを持つほどではないけれど、スマホでは物足りない──そんな人にとって、ちょうどいい選択肢になるでしょう。
「静かでコンパクトなパソコンがほしい」と思ったとき、BMAXミニPC B1Proは間違いなく候補に入る一台です。
