最近話題の小型デスクトップ「BlackviewミニPC MP60」。手のひらサイズながらWindows 11 Proを搭載し、オフィス作業から動画視聴まで幅広くこなせると注目を集めています。この記事では、実際の使用感や静音性、そしてコスパ面まで、ユーザー目線で徹底的に解説していきます。
BlackviewミニPC MP60とは？基本スペックをチェック
まずはMP60の基本情報から。Blackviewといえばスマートフォンの印象が強いメーカーですが、このミニPCはそのノウハウを活かしたコンパクト設計が特徴です。
本体サイズはおよそ128×128×52mmで、重量は約400gほど。片手で持てるほど小さく、デスク上でも邪魔になりません。VESAマウントが付属しており、モニターの裏に取り付けることもできます。外観はマットなブラックを基調に、控えめなLEDラインがアクセント。シンプルながら所有感のあるデザインです。
搭載CPUはIntel N5095（または新モデルではN150/N95）といった省電力チップ。メモリは8GBまたは16GB、ストレージは256GB～512GBのSSDを採用しています。Windows 11 Proがプリインストールされているので、購入後すぐに使えるのも魅力の一つです。
実際のパフォーマンス：ライト用途にちょうどいい快適さ
性能面ではどうでしょうか。結論から言えば、MP60は日常使いには十分なスペックを持っています。ウェブブラウジング、WordやExcelの作業、YouTubeなどの動画視聴といった軽い作業ならサクサク動作します。
PCMark10などのベンチマークでは、スコアはおおむね2000～3000台。これは一般的なオフィスPCとほぼ同等レベルです。動画編集や3Dゲームのような重い処理は厳しいですが、テレワークやサブ機としては十分。
特に16GBメモリモデルを選べば、ブラウザの複数タブを開いたり、スプレッドシートを並行して操作するような場面でもストレスを感じにくい印象です。SSDも高速で、起動時間はおおよそ20秒前後。OSのレスポンスも良好です。
静音性と放熱性能：小型でも驚くほど静か
「ミニPCはファンの音がうるさい」というイメージを持つ人もいるかもしれません。しかしMP60は、その点でかなり優秀です。
内部に小型のファンが搭載されていますが、アイドル時はほとんど無音。耳を近づけてもかすかに風切り音が聞こえる程度です。通常の作業中は気になることはまずありません。YouTube再生や文書作成など、軽負荷時の動作は非常に静かです。
ただし、高負荷のタスク（動画の変換や複数アプリの同時起動）を行うと、一定のファンノイズが聞こえ始めます。それでもノートPCより静かで、長時間作業しても熱暴走のような症状は見られません。排気口の位置も考慮されており、放熱設計は価格帯を考えるとよくできています。
静音性を求めてミニPCを選ぶ人にとって、MP60は間違いなく候補に入る1台です。
ポート構成と拡張性：必要十分なインターフェース
コンパクトな筐体ながら、MP60は拡張性も確保されています。背面にはHDMIポートが2基あり、デュアルディスプレイ出力に対応。4Kモニターを2枚同時に使うことも可能です。
USBポートはUSB 3.0×2、USB 2.0×2と合計4基を装備。キーボードやマウス、外付けSSDなどを同時接続できます。さらに有線LANポートも搭載しており、安定した通信を確保できるのも嬉しいポイント。Wi-Fi（2.4GHz／5GHz）とBluetoothも対応しているため、ワイヤレス周辺機器の利用もスムーズです。
内部には2.5インチベイを備えており、最大2TBのHDDやSSDを追加することが可能。メモリは直付けのため増設できませんが、ストレージを拡張できるのは大きな利点です。
実際の使用感：テレワークやホームPCに最適
筆者が特に便利だと感じたのは、電源ボタンを押してからの起動の速さと安定性。起動後の動作も軽快で、動画会議ツールやブラウザ操作がスムーズに行えます。複数のウィンドウを開いても、もたつきが少ないのは好印象です。
また、消費電力が非常に低いため、長時間つけっぱなしでも電気代を気にせず使えます。テレビの裏に設置してリビング用PCにしたり、Plexなどのソフトを入れてメディアサーバーとして活用するのもおすすめです。省スペースかつ静音で、家庭内のサブ用途にぴったり。
一方で、動画編集や高解像度ゲームなど、GPU性能を要求する用途には向きません。軽作業や学習用PCとしての利用が現実的です。
コスパ評価：価格以上の満足感がある
MP60の最大の魅力はやはり価格です。モデルによって異なりますが、8GB＋256GB構成で3万円を切ることもあり、16GB＋512GBモデルでも3万円台半ば程度。Windows 11 Proが付属してこの価格はかなりお得です。
同価格帯のミニPCと比べても、MP60は安定性と静音性のバランスが取れています。特に「在宅ワークや学習用に1台欲しい」「ノートPCより静かで安いパソコンがいい」といった層には最適。コストを抑えつつ、しっかり使える環境を求める人におすすめです。
ただし、上位モデルに比べると拡張性が限られており、将来的に性能アップを狙うには不向きです。購入時にメモリやストレージ容量を慎重に選ぶのがポイントになります。
購入前に知っておきたい注意点
いくつか留意しておきたい点もあります。
- メモリが基板直付けのため、後からの増設は不可。初期構成選びが重要です。
- 高負荷時はやや温度が上がるため、通気性の良い場所に設置するのが望ましい。
- USB-Cポートが搭載されていないため、最新デバイスとの接続性を重視する人は注意。
- SSDはSATA接続タイプで、NVMeより速度が劣る場合があります。
これらを理解した上で用途を明確にすれば、満足度の高い買い物になるでしょう。
まとめ：BlackviewミニPC MP60は静かでコスパ抜群の小型PC
BlackviewミニPC MP60は、限られたスペースでも快適に使えるミニデスクトップとして非常に優秀です。静音性に優れ、オフィス作業や動画視聴といった日常的な用途なら問題なし。価格も手頃で、初めてのデスクトップPCやテレワーク用、家庭のサブマシンとしておすすめできます。
もちろん、ハイスペックを求めるユーザーには物足りない部分もありますが、3万円台でこの完成度は十分に魅力的。軽量で静か、そして扱いやすい。この3拍子がそろったMP60は、まさに「日常を支える小さな相棒」と言えるでしょう。
もしあなたが「静かでコスパの良いパソコンが欲しい」と考えているなら、BlackviewミニPC MP60は間違いなくチェックしておく価値のある1台です。
