最近、デスク周りをすっきりさせたい人や、省スペースでも高性能なパソコンを求める人に人気なのが「ミニPC」。その中でも注目を集めているのが、AOOSTAR（アオスター）の「G5ミニPC」だ。
この記事では、実際のスペックや使い勝手、他モデルとの違いを踏まえて、G5の魅力と注意点を詳しく掘り下げていく。
コンパクトながら驚くほどパワフルな仕様
AOOSTAR G5は、手のひらサイズのボディに高性能なRyzen 7 5825U（8コア／16スレッド）を搭載している。
このCPUはノートPCでも採用される省電力モデルながら、マルチタスク処理や動画編集、軽いゲームプレイにも十分対応できる実力を持つ。
さらに、メモリはデュアルチャネルDDR4対応で、最大64GBまで拡張可能。ストレージはM.2 SSDスロットを2基備えており、OS用とデータ用で分ける構成もできる。
この拡張性の高さは、同クラスのミニPCでは珍しいポイントだ。
拡張性が高く、使い方の幅が広い
G5の大きな特徴は、なんといっても拡張性の高さ。
OCuLinkポートを搭載しており、外部GPUボックスを接続すれば、さらにグラフィック性能を強化することも可能だ。
また、USBポートは前後合わせて複数配置され、USB-Cにも対応。映像出力は最大3画面同時出力をサポートしており、4Kモニターを複数繋げることもできる。
ネットワーク面も充実しており、2.5G有線LANとWi-Fi6を標準搭載。高速通信環境をフルに活かせるため、テレワークやファイル共有などネットワーク負荷の高い作業でも安定して動作する。
実際の使用感とパフォーマンス
実機レビューを見てみると、G5の評価は概ね高い。
「動作音がほとんど気にならない」「発熱が少なく安定している」「動画編集もサクサク」といった声が多い。
Ryzen 7 5825Uの高い処理性能に加え、静音性を重視した冷却設計がしっかりしていることが伺える。
また、Windows 11 Proが標準で搭載されているモデルもあり、ビジネスユースにもそのまま導入できる。起動も速く、日常的なブラウジングやオフィスソフトの操作はもちろん、画像編集や軽めのエンコード作業でもストレスを感じにくい。
ここがすごい！AOOSTAR G5の魅力ポイント
- コンパクトで高性能
8コア16スレッドのRyzen 7 5825Uを搭載し、一般的なノートPCを上回るパフォーマンス。省スペースながら処理速度に妥協しない。 - 豊富なポートと拡張性
OCuLink、USB-C、HDMIなど多様な入出力を備え、外部機器との接続自由度が高い。 - 静音で熱に強い設計
独自の大型ファン構造により、負荷が高い作業中でも静か。小型PCにありがちな“うるさいファン音”がほとんどない。 - 通信性能の高さ
Wi-Fi6と2.5G LAN対応で、ストリーミングやクラウド作業も安定。リモートワークにもぴったり。 - コスパが良い
同スペックの大手メーカー製PCに比べて価格が抑えめ。性能・機能のバランスを考えると非常にお得感がある。
注意しておきたい点
G5を検討する際に、いくつか気をつけたいポイントもある。
まず、輸入品や海外仕様の個体では、初期OSが中国語版になっている場合がある。日本語で使うにはクリーンインストールが必要になることもあるため、購入時に販売店へ確認しておこう。
また、公式サイトのドライバーページが分かりにくく、設定作業に多少の知識が必要なケースもある。初期設定を自力で行うのが不安な場合は、国内代理店経由の購入をおすすめする。
発熱や冷却面に関してはおおむね好評だが、長時間の高負荷作業を続けると筐体がやや熱を持つという声もある。負荷のかかる使い方を想定しているなら、設置場所の通気性を意識したい。
どんな人におすすめか？
AOOSTAR G5は、以下のような人にぴったりのミニPCだ。
- 在宅ワークや省スペース環境で高性能PCを使いたい人
コンパクトで机上スペースを圧迫しない。静音性も高く、会議中のファン音も気にならない。 - 動画編集やマルチディスプレイ環境を構築したい人
3画面出力対応、4K出力可能。編集ソフトや同時作業でも快適に動作する。 - 小型サーバーやメディアセンター用途で使いたい人
2.5G LANやWi-Fi6対応により、NASやストリーミングサーバー構築にも向く。 - 拡張性を重視するPC好きなユーザー
M.2スロット2基、OCuLink搭載など、カスタマイズ性が高く遊べる。
他モデルとの比較と立ち位置
ミニPC市場には、Beelink、MINISFORUM、GMKtecなどの競合ブランドが多数ある。
それらと比較すると、AOOSTAR G5は「静音・拡張性・価格バランス」で優れている。
特にOCuLink搭載は他社ではまだ珍しく、外部GPUでのパワーアップを狙うユーザーには魅力的だ。
また、Ryzen 7 5825U搭載モデルとしては価格が抑えめで、コストパフォーマンス面でも高評価。単なる“小型PC”ではなく、しっかり作業に耐える“メインマシン候補”として見ても十分通用する。
実際に使ってみると感じること
ミニPCというと「性能が物足りない」「拡張できない」というイメージを持つ人も多いだろう。
しかし、G5はその印象を覆す。
動作が軽快で、OS起動も早く、複数アプリを立ち上げてももたつきが少ない。動画編集やブラウジング、オフィス作業を同時に行っても安定しており、発熱や騒音も抑えられている。
特に在宅ワーク用PCとしての使い勝手は抜群。スリムな筐体ながらも安定性があり、電源を入れっぱなしでも静かに動き続けてくれる安心感がある。
AOOSTAR G5ミニPCの実力を改めてまとめる
AOOSTAR G5は、小型であることを感じさせないほどの処理性能と拡張性を兼ね備えた、完成度の高いミニPCだ。
Ryzen 7 5825Uによる高い演算性能、デュアルM.2構成やOCuLinkなどの拡張性、静音で冷却性にも優れた設計。これらのバランスが、価格以上の満足感を生み出している。
もちろん、初期設定やサポート面では多少の注意が必要だが、それを上回る性能と自由度がある。
コンパクトでもしっかり使えるPCを探しているなら、AOOSTAR G5は間違いなく候補に入る一台だ。
高性能コンパクトPCの新たな選択肢――それが、AOOSTAR G5ミニPCの真価だ。
