最近、「ミニPC」という言葉をよく耳にするようになりました。
デスクトップよりもずっと小さいのに、パワフルで静か。
しかもゲーミングや動画編集、リモートワークまでこなせる――そんな“最強のミニPC”が次々と登場しています。
今回は、最新の高性能ミニPCを10台ピックアップ。
「小さいけど本格的に使える」そんな1台を探している人に向けて、選び方のポイントや注目モデルをまとめて紹介します。
小型なのに超パワフル！ミニPCがいま注目される理由
数年前まで、ミニPCといえば「省スペース重視のライトユーザー向け」という印象でした。
しかし最近では、AMD RyzenやIntel Core Ultraなどの高性能CPUを搭載したモデルが続々登場。
デスクトップに匹敵する処理能力を持ちながら、手のひらサイズの筐体に収まっているのです。
小型化が進んだ理由は、半導体技術と冷却技術の進化。
最新のAPU（CPU＋GPU一体型）や高効率な放熱構造により、コンパクトでも高負荷作業がこなせるようになりました。
さらに、静音性や省電力性も進化し、オフィスでもリビングでも快適に使えるのが魅力です。
“最強のミニPC”を選ぶ5つのポイント
では、数ある中からどう選べばいいのか。
ここでは、ミニPCを選ぶ際に注目しておきたい5つの要素を整理します。
1. CPUとGPUの性能をチェック
ゲーミングや動画編集など重い処理をするなら、CPUは最新世代を選びたいところ。
AMD Ryzen 9シリーズやIntel Core Ultraシリーズは、パフォーマンスと電力効率のバランスが優秀です。
グラフィック性能を重視するなら、専用GPU（ディスクリートGPU）を搭載したモデルが理想。
ただし、最新のRyzen 7 7840HSなどは内蔵GPU（Radeon 780M）でも軽めのゲームなら十分対応可能です。
2. メモリとストレージ容量
メモリは最低でも16GB、できれば32GB以上。
ストレージはNVMe SSD搭載のモデルを選びましょう。
M.2スロットを2基備える製品なら、あとから容量を増やすのも簡単です。
3. 冷却性能と静音性
コンパクトなPCほど熱がこもりやすく、性能低下の原因になります。
内部構造に余裕があり、ヒートパイプや大型ファンでしっかり冷却できる設計かどうかは重要なチェックポイント。
レビューで「静か」「温度が安定している」と評価されているモデルは信頼できます。
4. 拡張性とポートの数
ミニPCはポートの数に差が出やすい部分。
USB-C（特にUSB4／Thunderbolt対応）、HDMIやDisplayPort、2.5G LANなどが揃っていると便利です。
最近では、外部GPUを接続できるOCuLinkポート搭載モデルも登場しています。
5. コストパフォーマンス
高性能モデルは20万円を超えるものもありますが、10万円前後でも十分な性能を持つ製品が増えています。
自分の用途に対して“過不足のない”スペックを選ぶのが、結果的に満足度の高い買い方です。
ゲーミングにも使えるおすすめミニPC
ここからは、実際に注目を集めている高性能ミニPCを紹介していきます。
ゲーミング性能と作業性能を両立したモデルを中心にピックアップしました。
ASUS ROG NUC 14
ASUSが送り出すハイエンドミニPC。
Intel Core UltraとNVIDIA GPUを組み合わせたゲーミング特化構成で、4K出力や高リフレッシュレート環境にも対応します。
筐体は2.5リットルと小型ながら、冷却設計が優秀で長時間のゲームプレイでも安定。
価格は高めですが、「デスクトップを超えるミニPC」と呼べる一台です。
Minisforum UM790 Pro
Ryzen 9 7940HSを搭載したパワーモデル。
統合GPUのRadeon 780Mが非常に優秀で、軽～中量級ゲームなら設定次第で快適に動作します。
コンパクトながらメモリとストレージの換装が可能で、マルチモニターにも対応。
“仕事もゲームも一台で”という欲張りな人にぴったりです。
MINISFORUM AI X1 PRO 370
Ryzen AI 9 HX370を搭載する最上位クラス。
AI処理や3Dレンダリング、動画制作にも耐える圧倒的性能で、96GBメモリや2TB SSDなど拡張性も抜群。
ただし価格は20万円超えと高額。プロクリエイターや開発者向けの“本物志向”モデルです。
GEEKOM A5 2025 Edition
手頃な価格で高評価を得ているバランス型モデル。
Ryzen 7 5800Hと32GBメモリを搭載し、普段使いから仕事、軽めのゲームまで幅広く対応。
USB-Cや2.5G LANなど入出力も充実しており、コスパ重視派には最強クラスです。
GMKtec M5 Plus
Ryzen 7 5825Uを搭載した低価格モデル。
3万円台ながらデザイン性も高く、静音性に優れています。
軽作業からブラウジング、インディーゲームまでなら十分。
ミニPCデビューにもおすすめです。
仕事用として優秀なモデルも続々登場
ゲーミング用途だけでなく、ビジネスやクリエイティブワークに最適なミニPCも増えています。
HP Elite Mini 805 G8
HPが展開するビジネス向けの定番モデル。
Ryzen 5 5600GEを採用し、オフィス作業やオンライン会議、動画配信などがスムーズ。
セキュリティ機能も強化されており、法人利用にも向いています。
Beelink SER9 Pro
Ryzen 9 7940HSを搭載した高性能モデル。
AI処理やデータ解析、動画編集にも対応できる性能を持ちながら、筐体はわずか数リットル。
NVMeスロット2基搭載で、拡張もしやすい万能型です。
AtomMan G7 PT
AMD Zen4とRadeon RX7600M XTを組み合わせた本格派。
ミニPCながら専用GPUを搭載しており、AAAクラスのゲームもこなせます。
冷却設計も優秀で、安定動作が魅力の“ゲーミング最前線”モデルです。
ミニPCを使うメリットと注意点
ミニPCの魅力はやはり「省スペース」と「静音性」。
モニターの裏にマウントしたり、テレビ下に設置したりと自由度が高いのが特徴です。
一方で、注意しておきたい点もあります。
- 放熱が不十分だと性能が落ちる
- ポート数が限られる場合がある
- 一部モデルではGPU交換や増設ができない
こうした弱点を理解したうえで、自分の使い方に合った製品を選ぶことが大切です。
長時間のゲームや動画編集を行うなら、冷却性に優れたモデルを。
逆にリビングやオフィスで静かに使うなら、低消費電力・ファンレス設計のタイプを選びましょう。
これからの“最強ミニPC”はどう進化していくのか
今後は、AI処理を意識した設計や、外部GPU拡張（eGPU）対応のミニPCが主流になっていくと予想されます。
特にUSB4やOCuLinkポートを備えた機種は、外部GPUを接続することで本格ゲーミングPCにも変身。
また、Wi-Fi 7やDDR5メモリなど最新規格を標準搭載する製品も増えています。
さらに、メーカー各社が放熱と静音の両立を追求しており、デザイン性も大きく進化中。
ミニPCは「小さいけど頼れる主力マシン」という立ち位置を確立しつつあります。
最強のミニPCはこれだ！ゲーミングにも仕事にも使える高性能モデルを選ぼう
小さくてもパワフル。
それが、今のミニPCの魅力です。
ゲーミングを楽しみたい人も、仕事効率を上げたい人も、
自分の用途に合った“最強のミニPC”を選べば、日常がぐっと快適になります。
スペースを取らず、静かで、速い。
そんな理想の一台が、きっとあなたのデスクの上にも収まるはずです。
