ワイヤレスイヤホンといえば、今や通勤通学のお供やリモート会議の必需品。でも今回紹介する「buddycom(バディコム)」のイヤホンは、ちょっと毛色が違います。
音楽を聴くためではなく、“現場で使うためのイヤホン”。つまり、デスクレスワーカーや接客スタッフ、イベント運営などで「声でつながる」ことを目的に作られたアイテムなんです。
実際にどんな特徴があるのか、音質や使いやすさはどうなのか。実際のユーザーの声やスペックをもとに、じっくりレビューしていきます。
buddycomとは?「通話特化型イヤホンマイク」のブランド
buddycomは、スマホやタブレットを使ってチーム通話ができるアプリと、それに最適化されたイヤホン・マイク製品を展開しているブランドです。
無線機やトランシーバーのように、ボタンを押して話す「PTT(プッシュ・トゥ・トーク)」スタイルを採用しており、建設現場や店舗などで多く使われています。
イヤホン単体で見ると、いわゆる“完全ワイヤレスイヤホン”ではなく「Bluetoothイヤホンマイク」に近い構造です。
音楽再生もできますが、本質は「クリアな通話」と「使いやすい装着性」にあります。
ラインナップをざっくり紹介
buddycomのイヤホンには複数のモデルがあります。それぞれ特徴が違うので、まずは代表的なものを簡単に整理しておきましょう。
- MKI-P3 + E1 セット:ファンクションボタン搭載Bluetoothマイク+耳掛けイヤホン。防滴IPX3対応、最大15時間使用可能。
- MKI-E2 セット:遮音性重視のイヤホンで、外音を遮りやすいタイプ。
- Buddycom Fit:AIノイズキャンセリング搭載の耳掛けイヤホンマイク。日本人の耳に合わせた設計で、軽くて痛くなりにくい。防水IPX4。
- Buddycom Open:軟骨伝導タイプの「耳を塞がないイヤホン」。長時間装着しても蒸れず、周囲の音も聞き取れるのが特徴。
音楽用というより、「会話をクリアに伝える」「作業中に邪魔にならない」という発想で作られています。
使いやすさと装着感|“長くつけても疲れにくい”設計
Buddycom FitやOpenシリーズの特徴は、とにかく“現場で長時間つけられる”こと。
Fitは片耳18gと軽量で、耳にかけてもズレにくく、装着していることを忘れるほど自然。耳の形にフィットしやすいデザインなので、痛くなりにくいのも嬉しいポイントです。
軟骨伝導タイプのOpenモデルはさらに快適。耳をふさがないので、外の音を聞きながら作業ができます。蒸れや圧迫感が少なく、屋外イベントや警備など“長時間装着が前提”の現場にはぴったり。
遮音性を重視したMKI-E2のように、外音を遮って集中できるモデルもありますが、これは静かな屋内での利用に向いています。
操作性と接続の安定感
現場での操作を想定しているため、buddycomのイヤホンは操作ボタンが大きく、わかりやすい配置になっています。
たとえばMKI-P3には3つのファンクションボタンが搭載されており、通話・音量・PTT発話などをワンタッチで操作できます。
接続面ではBluetooth5.0〜5.2対応で、通信距離はおよそ10m。遮蔽物の少ない環境では安定して接続が続きます。
マグネット式の専用充電口を採用しているモデルもあり、現場で充電ケーブルを差し込む手間を減らしています。細かな部分に“業務での使いやすさ”が詰まっています。
音質レビュー|会話を聞き取りやすく、通話がクリア
音質に関しては「通話特化型」としてのチューニングが感じられます。
低音を強調した“音楽向け”というより、中音域が明瞭で声が聞き取りやすい。周囲の雑音に紛れず、相手の発話がクリアに届きます。
特にBuddycom FitにはAIノイズキャンセリングが搭載されており、工事現場や屋外でも周囲のノイズをある程度抑えてくれます。
ただし、レビューを見ると「風の強い日は風切り音を拾いやすい」との声もあるため、完全にノイズを消すというより“実用的なレベルで軽減する”と捉えるのが現実的です。
音楽用途としては、可もなく不可もなくといった印象。
ボーカルや人の声は聞き取りやすいですが、低音の厚みや高音の伸びを求める人にはやや物足りないかもしれません。
バッテリー持ちは?一日使っても安心レベル
Buddycomのイヤホンは、バッテリー性能にも余裕があります。
MKI-P3モデルは最大約15時間の連続使用が可能で、Buddycom Fitも10時間以上持続。
業務シフトが8時間前後であることを考えると、1日フルで使っても十分なスタミナです。
マグネット式の充電ケーブルを採用しているので、充電端子の破損リスクも少なく、充電忘れも防ぎやすい設計になっています。
防水・耐久性|現場仕様の堅牢設計
Fitは防水・防塵IPX4、MKI-P3はIPX3と、どちらも日常的な水しぶきや汗には十分対応。
突然の雨や屋外作業中の水滴程度なら問題なく使えます。
全体的にパーツの仕上げも頑丈で、落下や軽い衝撃に耐えられる安心感があります。
コードの取り回しや耳掛けの安定性など、細部に“現場で壊れにくいように”という設計思想が感じられます。
現場での導入事例と口コミ
buddycomは多くの企業現場に導入されています。
空港・鉄道・イベント・医療・小売など、チームでの同時通話が必要な場面で活用されています。
利用者の声を拾うと、こんな評価が見えてきます。
- 「アナログ無線より音がクリアで混線がない」
- 「コードが絡まらず、作業がスムーズになった」
- 「装着感が軽く、長時間でも耳が痛くならない」
一方で、「価格がやや高い」「風の音を拾いやすい」「通信環境によっては途切れる」といった意見も。
とはいえ、通話品質と操作性の安定感を重視する現場では高く評価されています。
どんな人に向いているか?
buddycomのワイヤレスイヤホンが特におすすめなのは次のような人です。
- 現場・接客・介護・イベントなどで、手を使いながら通話したい人
- 長時間装着しても快適なイヤホンを探している人
- グループ通話やチーム連携をスムーズにしたい人
- 通話音質のクリアさを重視する人
逆に、純粋に“音楽を高音質で楽しみたい”という人には、別のTWSイヤホンのほうが満足度は高いでしょう。
価格とコスパの印象
Buddycom Fitは17,000〜22,000円前後。MKIシリーズは2〜3万円台。
一般的なワイヤレスイヤホンよりはやや高価ですが、耐久性・通話品質・操作性を考えると“仕事道具”としてのコスパは十分にあります。
とくに業務で毎日使う人にとっては、「壊れにくく、つながりやすく、耳が疲れにくい」という点が価格以上の価値になるでしょう。
まとめ|buddycomのワイヤレスイヤホンを徹底レビューして見えてきたこと
改めてまとめると、buddycomのワイヤレスイヤホンは「音楽を楽しむ」ためではなく、「人とつながる」ためのツール。
音質は声の明瞭さに特化し、操作は直感的。長時間使ってもストレスが少ない。
まさに“現場で働く人の相棒”といえるイヤホンです。
価格は少し高めですが、通信の安定感・ノイズキャンセリングの実用性・防水設計・軽さなど、全体の完成度は高く、日々の業務を支える信頼できるガジェットといえます。
音楽用イヤホンに飽きた人や、現場コミュニケーションを改善したい人には、ぜひ一度試してほしいモデルです。
buddycomのワイヤレスイヤホン、通話の質と快適さを両立した“プロ仕様”の一台でした。
