近年、街中でも電車の中でも、ケーブルのないワイヤレスイヤホンを耳につけている人を多く見かけますよね。その中でも人気が高いのが、ノイズキャンセリング（ANC）機能を搭載したワイヤレスイヤホン。
周囲の騒音を抑えて静かに音楽を楽しめる快適さは、一度体験すると手放せなくなるほど。
でも、「どの機種を選べばいいの？」「高いモデルじゃないとダメ？」と迷ってしまう人も多いはずです。
この記事では、最新モデルの特徴を踏まえつつ、選び方のポイントとおすすめのイヤホン10機種を紹介します。あなたのライフスタイルにぴったりの一台を見つける参考にしてください。
ノイズキャンセリング付きワイヤレスイヤホンとは？
まずは基本から。
ノイズキャンセリング（ANC）とは、外部の音をマイクで拾い、逆位相の音波を発生させてノイズを打ち消す技術のこと。これにより、電車の走行音やカフェのざわめきなどがぐっと小さく感じられるようになります。
ワイヤレスイヤホンに搭載されているANCは、主に「アクティブノイズキャンセリング（ANC）」と「パッシブノイズアイソレーション（遮音性）」の2つが組み合わさっています。
前者は電子制御による打ち消し、後者はイヤーチップの密閉性による物理的な遮音です。この2つがうまく働くことで、静寂なリスニング空間が実現します。
最近のモデルでは、外音をあえて取り込む「外音取り込みモード（アンビエントモード）」や、環境に応じてANCの強さを自動で調整する“アダプティブANC”なども一般的になってきました。
ノイズキャンセリング搭載イヤホンの選び方
選ぶときに注目すべきポイントは、大きく分けて7つあります。
1. ノイズキャンセリング性能
同じ「ANC搭載」でも、その効き具合には大きな差があります。
飛行機や電車などの低音ノイズに強いモデルもあれば、人の声や街の雑音にまで効果を発揮するものも。
理想は、ANCの強度をアプリで調整できるタイプ。静かな場所では控えめに、騒がしい場所ではしっかり効かせる、という柔軟な使い方ができます。
2. 音質とコーデック対応
ANC性能ばかりに目を向けると、音質がおろそかになりがち。
高音質を求めるなら、コーデック（音声圧縮形式）にも注目です。
iPhoneユーザーはAAC、AndroidユーザーはLDACやaptX Adaptive対応モデルが狙い目です。
また、ドライバーサイズやチューニングもチェックポイント。高音・低音のバランスが取れたものは、長時間聴いても疲れません。
3. バッテリー持続時間
ノイズキャンセリング機能をオンにすると、バッテリーの減りは早くなります。
目安として、ANCオンで6〜8時間以上持つモデルなら安心。
ケースを含めて24時間以上再生できるタイプも増えており、通勤や出張にも十分対応します。
4. フィット感と装着性
ANCの効果を最大限に引き出すには、イヤホンが耳にしっかりフィットしていることが大前提。
イヤーチップのサイズが複数付属しているか、軽くて長時間装着しても痛くならないかを確認しましょう。
運動用途なら防水性能（IPX4以上）も必須です。
5. 操作性と通話性能
通話中のノイズ低減や、風切り音対策があるかも重要です。
また、タッチ操作のレスポンスや、音量・曲送りを片耳で完結できるかなど、日常の使いやすさにも差が出ます。
6. マルチポイント接続の有無
最近は、**2台同時接続（マルチポイント）**対応モデルが増えています。
スマホとPCを同時に繋いでおき、仕事中に電話が来たら自動で切り替える――そんな使い方ができるのは非常に便利です。
7. 価格とブランド信頼性
高価なモデルが必ずしも“正解”とは限りません。
1万円台でもANCがしっかり効くモデルが登場しており、コスパ重視の選び方も十分アリ。
ただし、保証やサポート体制が整ったブランドを選ぶと安心です。
最新トレンド：ANCイヤホンはここまで進化している
ここ数年でワイヤレスイヤホン市場は急成長しました。
特にノイズキャンセリング機能の進化が著しく、次のようなトレンドが見られます。
- AIによるノイズ制御：環境音を学習し、自動でANC強度を最適化。
- ハイレゾ対応：LDACなどの高音質コーデックで、有線に迫る音質を実現。
- 空間オーディオ：立体的な音場を再現し、動画視聴やゲームでも臨場感が向上。
- コンパクト化と軽量化：装着感が改善され、長時間でも疲れにくい設計へ。
- コスパモデルの台頭：中価格帯でも十分なANC性能を備える製品が続々登場。
もはや「ノイズキャンセリング＝高級機能」という時代ではありません。
自分に合う“ちょうどいい静けさ”を手軽に得られる時代になったのです。
おすすめ機種10選
ここからは、実際に評価の高いおすすめモデルを紹介します。
それぞれ特徴が異なるので、自分の使い方に合わせて選んでみてください。
1. Sony WF-1000XM5
ノイズキャンセリング性能と音質のバランスが抜群。
LDAC対応でハイレゾ再生にも対応。アプリで細かい調整も可能です。
装着感が軽く、長時間でも疲れにくい設計が魅力。
2. Bose QuietComfort Earbuds II
世界トップクラスのANC性能を誇るモデル。
特に低音ノイズへの耐性が強く、静寂の中で音楽を楽しみたい人におすすめ。
外音取り込みモードの自然さも高評価です。
3. Apple AirPods Pro
Apple製品との親和性が抜群。
空間オーディオ対応で、映画やゲームにも向いています。
iPhoneユーザーには間違いのない選択肢。
4. Sennheiser Momentum True Wireless 4
音質重視派におすすめのハイエンドモデル。
透明感ある高音と厚みのある低音が特徴で、音楽鑑賞に最適。
デザインや質感も上品です。
5. Anker Soundcore Liberty 4 Pro
価格以上の性能で人気の高コスパモデル。
独自のHearID機能で自分の聴覚特性に合わせた音づくりが可能。
バッテリーも長持ちで、日常使いに最適。
6. Google Pixel Buds Pro
Androidユーザーにおすすめ。
AI通話ノイズ低減が秀逸で、テレワークや通話中心の人にピッタリ。
Googleアシスタントとの連携もスムーズです。
7. Bowers & Wilkins Pi8
音質・デザインともにハイエンド志向。
深みのある音と高級感のある素材で、音楽にこだわる人におすすめ。
価格は高めですが満足度も高いモデルです。
8. Jabra Elite 10
装着感が非常に良く、ビジネスユーザーにも人気。
通話品質が高く、ZoomやTeamsなどの会議にも対応。
ANCの効きも自然で耳が疲れません。
9. Technics EAH-AZ80
日本ブランドらしい繊細なチューニングが光るモデル。
高音のクリアさと低音の締まりが特徴。
3台マルチポイント対応で仕事にもプライベートにも◎。
10. SoundPEATS Capsule3 Pro
1万円以下でANC搭載という驚きのコスパ。
ノイズ低減効果も高く、初めてのANCイヤホンとして最適。
軽量で持ち運びやすく、通勤用にもおすすめ。
失敗しないためのチェックリスト
購入前に、次のポイントを確認しておくと失敗を防げます。
- ANCをオンにしても音質が劣化しないか
- イヤーチップが自分の耳に合うか
- 長時間装着して痛くならないか
- 通話の音質や風切り音が気にならないか
- スマホやPCとの接続が安定しているか
- 防水・防塵が必要な使用シーンかどうか
店舗で試着できるなら、ぜひ実際に装着してチェックしましょう。
イヤホンは“耳との相性”が最も重要です。
ノイズキャンセリング搭載ワイヤレスイヤホンで日常を快適に
ノイズキャンセリング搭載ワイヤレスイヤホンは、もはや贅沢品ではなく、日常の快適さを高めるツールになりました。
静かな環境で音楽を聴くだけでなく、集中力を高めたり、オンライン会議のストレスを減らしたりと、あらゆるシーンで活躍します。
大切なのは、「自分の使い方に合う1台を選ぶこと」。
ANC性能だけでなく、音質・装着感・操作性・価格を総合的に比較すれば、きっと満足のいくイヤホンに出会えるはずです。
最新のノイズキャンセリング技術を体験して、日常に“静寂”と“音楽の喜び”をプラスしてみてください。
