「そろそろ買い替え時かな…」
「このまま使い続けても大丈夫?」
あなたのiPhone Xは、まだ元気に動いていますか?2017年に発売され、あの話題のフルスクリーンデザインで私たちを魅了したiPhone X。発売から8年以上が経過したいま、「そろそろ寿命?」という不安を感じている方も多いはず。
結論からお伝えすると、2026年現在、iPhone Xは「現役としての実用寿命の最終章」に差し掛かっていると言わざるを得ません。まだ動くけれど、安心して使い続けるためにはいくつかの重要なポイントを理解する必要があります。
この記事では、iPhone Xをまだ愛用している方、あるいは中古で購入を考えている方に向けて、最新のサポート状況や実際の使用感、賢い買い替えタイミングまでを詳しく解説していきます。
iPhone Xの「使える」を3つの視点で検証
「使える」という言葉の意味は人によって異なります。単に「電源が入る」だけなのか、「安心して日常使いできる」のかでは大きな違いがあります。iPhone Xの現状を理解するために、3つの重要な観点から見ていきましょう。
iOSアップデートサポート:すでに終了している事実
まず最も重要なポイントから。iPhone Xへの最新iOSの提供は、2023年9月のiOS 17リリースを最後に終了しています。最終バージョンはiOS 16.7.4で固定されており、これ以上のメジャーアップデートは受けられません。
これは何を意味するのでしょうか?
最新の機能が使えないだけでなく、アプリの互換性にも影響が出始めています。たとえば、人気メッセージングアプリの最新版では、すでに「iOS 17以上が必要」という条件が設けられているケースがあります。今後、このようなアプリは確実に増えていくでしょう。
セキュリティアップデート:限定的に継続中
「最新OSはもうもらえないけど、セキュリティ面は大丈夫?」
そう心配される方も多いはずです。
Appleは過去のiOSバージョンに対しても、重大な脆弱性が見つかった場合にはセキュリティアップデートを提供し続けています。一般的に、このサポートは販売終了から約7年間続けられる傾向があります。
iPhone Xの販売は2018年9月に終了しましたから、その7年後は2025年。つまり、2026年現在、このセキュリティサポートは最終段階にあると言えます。完全に終了すれば、既知の脆弱性が修正されなくなり、オンラインバンキングや個人情報の扱いには注意が必要になるでしょう。
Apple正規修理サポート:ほぼ期待できない現実
スマホを長く使う上で避けて通れないのが「修理」の問題です。iPhone Xは2024年7月に「ビンテージ製品」に指定され、Appleの正規修理サポートは事実上終了しています。
特にiPhone Xは両面ガラスデザインのため、「最も壊れやすいiPhone」とも言われてきました。もし今画面を割ってしまったら、正規ルートでの修理はほぼ不可能。仮に民間の修理店に頼むにしても、パーツ調達が年々困難になっています。
ネットワーク環境の変化:3G停波の影響は?
2026年3月末、NTTドコモによる3G(FOMA)サービス終了が予定されています。これによるiPhone Xへの影響はあるのでしょうか?
結論から言えば、基本的な音声通話やデータ通信が利用できなくなることはありません。iPhone XはVoLTEに対応しているため、4G/LTE網を通じた高音質通話が可能です。
ただし、完全に影響がないわけではありません。ネットワークが混雑している時や、何らかの障害が発生した場合に、従来の3G網にフォールバック(切り替え)できなくなる可能性があります。また、緊急通報(110番や119番など)時にも、わずかながら制限が生じるケースが報告されています。
実機性能とバッテリー:2026年現在の実力
スペックシート上の数字と、実際の使用感は別物です。発売から8年以上経った今、iPhone Xはどの程度のパフォーマンスを発揮できるのでしょうか?
処理能力:軽い日常使用ならまだいける
A11 Bionicチップを搭載したiPhone Xは、2026年現在でも驚くほどしっかり動きます。
・SNSのチェックやメールの送受信
・動画の視聴(高解像度でも問題なし)
・Webブラウジング
・LINEやメッセージアプリの使用
こうした日常的な「軽いタスク」であれば、まだまだ実用に耐える性能を保っています。特別な機能を求めないのであれば、まだ「使える」スマホと言えるでしょう。
ただし、以下のような使い方では不満を感じる場面が増えてきます。
・最新の大型ゲームアプリ
・高負荷な写真編集アプリ
・複数アプリを同時に切り替えながらの作業
・4K動画の編集
「スマホで本格的な作業をしたい」という方には、もはや物足りなさを感じる性能レベルになっています。
バッテリー事情:ほとんどの機種で交換が必要
おそらく、iPhone Xユーザーが最も実感している問題が「バッテリーの持ち」ではないでしょうか。
リリースから8年以上経過しているため、ほとんどのiPhone Xでバッテリーは大幅に劣化しています。最大容量が80%を切っている機種がほとんどで、中には70%以下まで低下しているケースも珍しくありません。
具体的な症状としては:
・朝フル充電しても夕方まで持たない
・充電しながら使わないと不安
・急にシャットダウンする
・バッテリー残量の表示が正確でない
こうした状態では、外出時の「バッテリー不安」が常についてまわります。バッテリー交換をすれば改善されますが、前述の通りApple正規での交換はほぼ不可能。信頼できる修理店を探す必要があります。
ストレージ容量:64GBモデルの限界
iPhone Xには64GBと256GBの2モデルがありました。もしあなたが64GBモデルを使用しているなら、容量不足に常に悩まされているかもしれません。
現代のアプリはどんどん肥大化し、写真や動画の画質も向上しています。iOS自体もアップデートごに容量を食うようになりました。64GBでは:
・高画質な写真や動画を撮りっぱなしにできない
・アプリを気軽にインストールできない
・「ストレージがいっぱいです」の警告が頻繁に出る
このような制限を感じながら使うのは、ストレスがたまるものです。
それでもiPhone Xを使い続ける「アリ」なケース
ここまでiPhone Xの限界について述べてきましたが、すべてのユーザーに即座の買い替えが必要というわけではありません。以下のような使い方であれば、まだまだ活用の余地があります。
サブ機・予備機としての第二の人生
メインのスマホが故障した時の「つなぎ端末」としてiPhone Xを保管しておくのは賢い使い方です。最新機種の修理期間中や、買い替えのタイミングまで、一時的に使うには十分な性能を備えています。
また、以下のような用途にも最適です:
・子供に持たせる最初のスマホ(機能制限をかけやすい)
・自宅専用の音楽・動画プレイヤー
・旅行用のサブカメラ(本体が壊れるリスクを分散)
・ビジネス用とプライベート用の端末分け
ライトユーザーの最低限ツール
「スマホでやりたいことは、電話とメッセージとカメラだけ」
「最新のゲームやSNSには興味がない」
「とにかく操作がシンプルな方がいい」
こうした方にとっては、iPhone Xはまだまだ現役で活躍できます。最新機能を追い求めないのであれば、基本的な通信機能は問題なく働いてくれます。
ただし、この場合でもセキュリティリスクは認識しておく必要があります。重要なオンライン取引や個人情報の入力は控える、不審なリンクをクリックしないなどの基本的なセキュリティ対策は必須です。
超短期間のつなぎ利用
「今すぐスマホが必要で、予算は限られている」
「でも、半年から1年以内には確実に買い替える予定」
このような状況であれば、中古のiPhone Xを一時的に使う選択肢も考えられます。ただし、これはあくまで「短期間限定」の解決策であることを忘れてはいけません。
iPhone Xからの賢い買い替え先
もし現在iPhone Xを使っていて、不満や不安を感じ始めているなら、買い替えを真剣に検討する時期に来ています。では、どの機種に移行するのが賢い選択なのでしょうか?
おすすめ買い替えモデル:iPhone 11以降
バランスの取れた買い替え先としておすすめなのは、iPhone 11以降のモデルです。その理由は:
・少なくともあと数年は最新iOSのサポートが受けられる
・パフォーマンスが飛躍的に向上(A13 Bionicチップ以降)
・カメラ性能が大幅に改善(特に夜景モードの追加)
・バッテリー持ちが全体的に改善されている
特にiPhone 11は、中古市場でも手頃な価格で入手できるようになり、コストパフォーマンスに優れた選択肢となっています。
バッテリー交換で延命:その選択肢はアリか?
「買い替え予算がないから、もう少しだけ使いたい」
そんな方もいるでしょう。iPhone Xのバッテリー交換で延命を図ることは可能です。
ただし、注意点があります:
・Apple正規サービスは期待できない(ビンテージ製品指定のため)
・信頼できる第三者の修理店を探す必要がある
・総務省登録修理業者などの認定を受けている店舗が安心
・交換費用と買い替え費用を比較検討するべき
バッテリー交換費用が15,000円以上かかるのであれば、そのお金を買い替えの頭金に回した方が長期的には得なケースもあります。
中古iPhone Xを新たに購入するのはおすすめできない
「新品は高いから、中古のiPhone Xを買おう」
この考え方は、2026年現在ではおすすめできません。
その理由は:
・最初からバッテリーが劣化している可能性が高い
・修理サポートが受けられず、故障時のリスクが大きい
・セキュリティサポートが残り少ない
・わずかな差額でより新しいモデルが買えるケースが多い
中古市場では、iPhone XとiPhone 11の価格差が縮まっている場合もあります。少しでも予算に余裕があれば、新しい世代のモデルを選ぶ方が賢明です。
総合判断:iPhone Xはいつまで使えるのか?
ここまで様々な角度からiPhone Xの現状を分析してきました。最終的な結論を整理しましょう。
メイン端末として:すでに限界に近い
セキュリティサポートが最終段階にあること、修理が困難であること、最新アプリの互換性に問題が出始めていること——これらの要素を総合的に考えると、iPhone Xを毎日持ち歩くメイン端末として安心して使い続けるのは、もはや難しい状況です。
特に以下のような使い方をしている方は、買い替えを強くおすすめします:
・オンラインバンキングや決済をよく利用する
・仕事でスマホを使っている
・最新のアプリやサービスを積極的に使いたい
・外出先でのバッテリー切れが不安
限定的な用途では:まだ活用の余地あり
一方で、以下のような条件を満たす場合は、まだ使い続ける価値があります:
・あくまでサブ機や予備機としての使用
・自宅のWi-Fi環境内でのみ使用
・最新OSやアプリにこだわらない基本的な用途のみ
・セキュリティリスクを理解・承知した上での使用
買い替えのベストタイミング:今がその時
もしあなたが「そろそろ…」という漠然とした不安を感じているなら、その感覚は正しいと言えます。スマホの買い替えには計画が必要です。突然故障してから慌てるのではなく、余裕を持って情報収集し、予算を確保し、移行の準備を始めるのが理想的です。
特に、年末年始や新モデル発売後の時期は、キャリアのキャンペーンや中古市場の価格変動により、お得に買い替えられるチャンスです。
最後に:愛用のiPhone Xとの別れの時
iPhone Xは、iPhoneの歴史に革命をもたらした記念すべきモデルでした。初めてのフルスクリーン、初めてのFace ID、初めてのOLEDディスプレイ——多くの「初めて」を私たちに届けてくれました。
8年以上という長きにわたり、あなたの生活を支えてきた相棒との別れは、少し寂しいものかもしれません。しかし、テクノロジーの世界では、適切なタイミングでの更新が、結局は最も安全で快適な選択なのです。
「いつまで使えるか」ではなく「いつまで安心して使えるか」という視点で、あなたのiPhone Xとの関係を見つめ直してみてください。それが、この忠実な相棒への最後の愛情表現になるのではないでしょうか。
次のスマホ選びが、あなたにとってベストな選択になりますように。
