「インターネット、なんか遅くない?」
「この広告、邪魔だな…」
「公共Wi-Fi、ちょっと不安…」
こんな風に感じたことはありませんか? 実はその原因、あなたのiphoneが使っている「DNSサーバー」にあるかもしれません。プロバイダが自動で設定するデフォルトのDNSは、時として速度が遅かったり、安全面で物足りなかったりするのです。
でもご安心ください。この設定を変えるだけで、ネットの体感速度が上がったり、不要な広告がブロックされたり、プライバシーが守られたりする可能性があります。
この記事では、iphoneユーザーのために、目的別に最適なDNSサーバーを徹底解説します。難しい設定は一切なし。数タップでできる変更から、より強力な保護のための方法まで、わかりやすくご紹介していきますね。
DNSサーバーを変えると何がいいの?iphoneのネット体験が変わる3つのメリット
まずは、「DNSって何?」「変えるとどうなるの?」という基本から。DNSは「ドメインネームシステム」の略で、いわばインターネットの電話帳です。私たちが「google.com」とアドレスバーに入力すると、DNSサーバーがそれをコンピューターが理解できる数字の住所(IPアドレス)に変換してくれています。
この「電話帳の引き方」が速くて正確なサーバーに変えることで、次のような嬉しい変化が期待できます。
- ウェブサイトの表示が速くなる(体感速度UP)
ページを開いた時の最初の「つながるまで」の待ち時間が短縮されます。プロバイダのDNSが混雑していると、この名前解決に時間がかかり、結果的に「ネットが遅い」と感じてしまうのです。 - セキュリティとプライバシーが強化される
悪意のあるフィッシングサイトやマルウェア配布サイトへの接続を、DNSレベルでブロックしてくれるサービスがあります。また、訪問履歴のログを取らないことを約束しているサーバーを選べば、プライバシー保護にもつながります。 - 邪魔な広告やアダルトコンテンツをブロックできる
広告やトラッカー、場合によってはアダルトサイトなどをあらかじめブロックするDNSサービスもあります。アプリを追加インストールせずに、Safariなどのブラウザ内の広告を軽減できるのが魅力です。
「結局どれを選べばいいの?」という疑問に答えるために、次からは主要な無料DNSサービスをその特徴別にご紹介します。
iPhone DNSサーバーおすすめ5選:目的別・シーン別の選び方
ここからが本題です。代表的な5つのサービスを、その強みと「こんな人におすすめ」という観点で整理しました。
1. Cloudflare DNS (1.1.1.1):速度とプライバシーの両立を追求
- 主なアドレス:
1.1.1.1/1.0.0.1 - 最大の特徴: とにかく応答が速く、ユーザーのプライバシー保護を強くうたっています。アクセスログを24時間以内に削除する方針を公開している点が評価されています。
- こんな人に:
- SNSや動画閲覧など、日常的なブラウジングをもっと快適にしたい。
- カフェや空港の公共Wi-Fiを使う際に、少しでもプライバシーを守りたい。
- ワンポイント: さらに、マルウェアブロック用(
1.1.1.2)や、アダルトコンテンツもブロックするファミリー向け(1.1.1.3)など、用途に応じたアドレスも用意されています。
2. Google Public DNS (8.8.8.8):圧倒的な安定性と信頼性
- 主なアドレス:
8.8.8.8/8.8.4.4 - 最大の特徴: Googleの巨大なネットワークを活かした、世界で最も利用されているパブリックDNSの一つ。ダウンがほぼなく、安定性が抜群です。
- こんな人に:
- 「とにかくつながってほしい」という安定性を最重視する。
- 世界中のあらゆるサービスへのアクセス性を高めたい。
- 注意点: Googleのプライバシーポリシーに基づいてデータが扱われる点は理解しておきましょう。
3. AdGuard DNS:広告ブロックに特化した使いやすい選択肢
- 主なアドレス:
94.140.14.14/94.140.15.15 - 最大の特徴: 名前の通り、広告ブロックとトラッカー防止が主目的。Safariやアプリ内の広告を非表示にし、すっきりとした閲覧環境を作ります。
- こんな人に:
- ウェブサイトや無料アプリ内の広告がどうしても気になる。
- 広告ブロックアプリを入れずに、DNSレベルで対応したい。
- ワンポイント: 「ファミリー保護」モード(
94.140.14.15など)ではアダルトコンテンツもブロック可能。家族でiphoneを使う場合にも便利です。
4. Quad9 (9.9.9.9):セキュリティ最優先のガードマン
- 主なアドレス:
9.9.9.9/149.112.112.112 - 最大の特徴: IBMなどが支援するセキュリティ特化型。フィッシングサイトやマルウェア配布拠点など、既知の脅威へのアクセスを積極的にブロックします。
- こんな人に:
- オンラインバンキングやショッピングなど、個人情報を扱う作業が多い。
- 不審なリンクをうっかり踏んでしまうリスクを、事前に減らしたい。
- ワンポイント: 安全性を最優先する代わりに、速度面では他のサービスに劣る場合があります。セキュリティを取るか、速度を取るかの選択です。
5. OpenDNS FamilyShield:家族の安心を第一に考える
- 主なアドレス:
208.67.222.123/208.67.220.123 - 最大の特徴: Ciscoが提供する信頼性の高いサービスで、ファミリー向けのプリセット版。アダルトコンテンツを自動的にブロックします。
- こんな人に:
- お子さんが使うiphoneの閲覧をある程度管理したい。
- 無料で手軽にフィルタリングを導入したい。
- ワンポイント: 有料プランでは、より細かいカテゴリ(SNS、ゲームなど)ごとのフィルタリングが可能です。
今すぐ試せる!iphoneでDNSを変更する2つの基本方法
それでは、実際の設定方法を見ていきましょう。ここでは「自宅のWi-Fiだけ変更する方法」と「どこにいても適用する方法」の2つをご紹介します。
方法1:Wi-Fiごとに設定する(最も簡単)
これが一番手軽な方法です。ただし、設定した特定のWi-Fiネットワークに接続している時だけ有効です。職場のWi-Fiやモバイルデータでは、この設定は適用されません。
- iphoneの「設定」アプリを開く。
- 「Wi-Fi」をタップ。
- 現在接続しているWi-Fiネットワーク名の右端にある「i」(情報)マークをタップ。
- 「DNSを構成」という項目を探し、「自動」から「手動」に変更。
- 「DNSサーバー」の下の「サーバーを追加…」をタップし、おすすめリストから選んだアドレス(例:
1.1.1.1)を入力。 - (オプション)セカンダリサーバーも追加する場合は、もう一度「サーバーを追加…」をタップ(例:
1.0.0.1)。 - 右上の「保存」をタップして完了。
これで、このWi-Fiに接続する限り、新しいDNSサーバーが使われます。試してみて「合わないな」と思ったら、同じ画面で「手動」を「自動」に戻せば元通りです。
方法2:構成プロファイルで常に適用する(より強力)
自宅以外でも、モバイルデータ通信(4G/5G)を使っている時でも、常に同じDNSサーバーを使いたい! そんな方には「構成プロファイル」がおすすめです。
これは、企業が社内デバイスを管理するのと同じ技術で、iphoneのシステム設定に直接組み込む方法です。CloudflareやAdGuard DNSなどの公式サイトでは、この設定ファイル(.mobileconfigファイル)を配布しているので、それをダウンロードしてインストールするだけです。
最大のメリットは2つ:
- ネットワークを問わず、常に設定が有効。
- DNS over HTTPS (DoH) という暗号化技術を使える場合が多く、通信事業者などからもDNSの問い合わせ内容を覗き見られにくくなり、公共Wi-Fiでのプライバシー保護がさらに強固に。
設定方法は各サービスの公式サイトの案内に従いますが、大体の流れは「サイトでプロファイルをダウンロード→iphoneで開く→設定にプロファイルをインストール」です。一度設定すれば、あとは自動で働いてくれます。
よくある質問と注意点:DNS変更で知っておきたいこと
最後に、DNSを変更するにあたって、多くの人が持つ疑問や、注意すべき点をまとめます。
Q. DNSを変えれば、動画の再生速度(ダウンロード速度)そのものが速くなりますか?
A. 残念ながら、直接的な効果はあまり期待できません。DNSは「ウェブサイトの住所を見つける速度」を改善します。動画のデータそのものを運ぶ回線速度は、契約しているプロバイダの回線品質に依存します。ただし、動画サイトのトップページが表示されるまでの時間や、次の動画を探す時の反応は速くなる可能性があります。
Q. 設定を間違えたら、ネットに全く繋がらなくなりませんか?
A. 接続中のWi-Fi設定で変更した場合、そのWi-Fiにのみ影響します。もし間違ったアドレスを入力して接続できなくなったら、そのWi-Fi設定画面で「手動」を「自動」に戻せば、即座に元の状態(プロバイダのDNS)に戻ります。安全な作業ですので、気軽に試してみてください。
Q. どのサーバーが一番速いですか?
A. これが一番難しい質問です。速さは、あなたのいる場所、回線事業者、時間帯などによって変わるからです。例えば、東京在住ならCloudflareやGoogleが高速でも、地方在住では地域に最適化されたサーバーを持つ別のサービスの方が速い、ということもあります。絶対的な正解はありません。この記事で紹介した「目的」を参考に、2〜3個試してみて、体感で一番快適なものを選ぶのがベストです。
Q. 専用アプリを使う方法もあるの?
A. はい、あります。Cloudflareの「1.1.1.1 Faster Internet」や「AdGuard」などの専用アプリを使うと、ワンタップで設定を切り替えられたり、VPNのような形で通信全体を暗号化したりするオプションが使えます。アプリ経由の方が管理が楽だと感じる方は、その方法も検討してみてください。
あなたのiphoneに最適なDNSサーバーを見つけよう
いかがでしたか? DNSサーバーの変更は、iphoneのネットワーク体験を、ほぼ無料で、しかも数分でカスタマイズできる強力な方法です。
大切なのは、「絶対的な一番」を探すのではなく、「今の自分に一番合ったもの」を選ぶことです。
- 単純に速さを求めるなら、CloudflareやGoogle。
- 広告が目障りなら、AdGuard DNS。
- セキュリティを最重視するなら、Quad9。
- 家族の安心を考えれば、OpenDNS FamilyShield。
まずは、自宅のWi-Fi設定から、気になるサーバーを1つ試してみてください。その変化を体感することが、一番の理解への近道です。快適なモバイルライフを、今日から一歩アップグレードしてみませんか?
