ある日、「そろそろスマホを替えたいな」と思って最新機種の価格を見て、思わず息を飲んだことはありませんか? 10万円を軽く超える値段は、なかなかの出費ですよね。でも実は、数万円という手頃な価格で、iPhoneのエッセンスをしっかり味わえるスマートフォンが存在するのをご存じでしょうか。
その名もiPhone 7 Plus。2016年に登場した、少し懐かしいあのモデルです。「え、まだ使えるの?」「古くない?」そんな疑問が頭をよぎるのも無理はありません。
この記事では、iPhone 7 Plusを2024年現在の目線で徹底的に検証します。最新機種には到底及ばない部分も正直にお伝えしつつ、それでも「これだけの価値はある」と感じられるポイントを、実際の使用感を交えてご紹介していきます。格安スマホ選びの、ひとつの確かな選択肢として、その真価を探ってみましょう。
意外と侮れない? iPhone 7 Plusの“現役級”実力と特徴
まずは、このiPhone 7 Plusがどんな機種だったのか、基本からおさらいしましょう。当時は「大きい!」と話題になった5.5インチの画面。手に持つと、確かに現代の大型スマホに引けを取らない存在感があります。
最大の特徴のひとつは、背面に並んだデュアルカメラです。iPhoneでこの形が初めて採用されたのが、実はこのモデルでした。広角と望遠の2つのレンズを駆使して、写真の表現の幅が一気に広がりました。特に「ポートレートモード」による背景の美しいぼかしは、当時はとても新鮮な機能でした。
もうひとつ見逃せないのは、その耐久性です。公式には「IP67」という防塵・防水性能を持っていました。これは水深1メートルで最大30分間耐えられるという規格。もちろん、これは発売時の新品の話ですから、中古で手に入れる今、水没テストをしてみるのは絶対にやめてくださいね。ただ、日常のちょっとした水滴や雨粒から守ってくれる安心感は、今でも価値があります。
そして、日本で使う上で重要なのがFeliCaへの対応。つまり、スマホでSuicaなど交通系ICカードを使った決済や改札通過が可能なんです。これは今でも大きな利点で、財布からカードを取り出す手間が省けるのは、日常的に電車を使う人にとっては地味に嬉しいポイントです。
購入前に知っておきたい、iPhone 7 Plusの3つの弱点
魅力を語るだけではフェアではありません。このスマホを選ぶということは、いくつかの“妥協点”を了解するということでもあります。購入を決断する前に、しっかりと確認しておきましょう。
第一の弱点は、何と言っても「ソフトウェアサポートの終了」です。
これは最も重要な点です。最新のiOSにはアップデートできないため、新しいOSがリリースされるたびに追加される便利な機能を使うことはできません。また、セキュリティアップデートも限定的になります。ネットバンキングや重要な個人情報を扱うツールとして第一線で使うには、少しリスクを伴うかもしれない、という認識は持っておくべきでしょう。
第二は「バッテリーの状態」です。
発売から8年近くが経過しています。市場に出回っているほとんどの中古品は、バッテリーが大幅に劣化していると考えた方が良いでしょう。「充電がすぐに切れる」というのは、ユーザーレビューでも非常に多い声です。純正バッテリーに交換するサービスを利用するか、自分で交換キットを購入する前提で、追加費用を見込んでおくことが現実的です。
第三に「ストレージ容量と充電規格」が挙げられます。
最も多かった32GBモデルでは、現代のアプリの大きさを考えると、すぐに容量不足に陥る可能性が高いです。できれば128GBモデルを探したいところ。また、充電はLightning端子で、付属していたのは旧式の5Wのスロー充電アダプタでした。当時から比べれば、急速充電が当たり前になった今、その速度には物足りなさを感じるかもしれません。
失敗しない! 中古iPhone 7 Plusを選ぶ4つのチェックポイント
ここまで読んで、「それでも魅力を感じる」「自分には使えそう」と思った方が次にすべきは、適切な中古品を見極めることです。わずか数万円でも、失敗したくはありませんよね。購入前、あるいは受け取り時に必ず確認したい項目をまとめました。
- 絶対に外せない「バッテリー最大容量」
設定メニューから簡単に確認できます。ここが80%を切っている場合は、実用上、ほぼ間違いなく交換が必要です。販売店の説明に記載がない場合は、必ず事前に問い合わせましょう。これが購入後の満足度を大きく左右します。 - 動作確認はココをチェック
- Touch ID(ホームボタン):指を置いてロックが解除できるか。物理ボタンではない感圧式なので、押した感触(Taptic Engineの振動)も正常か。
- 通話機能:スピーカー、マイク、イヤホン(Bluetooth接続で)が問題なく使えるか。
- カメラ:前面・後面両方のカメラで撮影し、ズームやポートレートモードの切り替えができるか。
- 画面:タッチの反応に遅れはないか。色むらや焼き付きはないか。
- 「查找」機能が無効化されているか
これは最重要事項です。以前の所有者のApple IDがまだ紐付いたまま(“查找”機能がON)の場合、あなたは初期化後もその端末を使うことができません。単なる“文鎮”になってしまいます。初期設定(アクティベーション)の画面まで進めるかどうかが確実な確認方法です。 - モデルと外観の確認
日本国内で問題なく使える周波数帯に対応したモデルか(日本正規品が無難)。また、小さな傷は仕方ないとしても、画面の大きなヒビや、水没を示す内部の赤いインジケータ(ライフの変色)がないかも要チェックです。
こんな人にこそおすすめ! iPhone 7 Plusが輝くユーザー像
では、具体的にどんな人にとって、このiPhone 7 Plusが「最高のコスパスマホ」になり得るのでしょうか。あなたに当てはまる項目がないか、考えてみてください。
- とにかく最小限のコストで「iPhoneを試してみたい」人
Appleの生態系(エコシステム)がどんなものか、まずは触れてみたい。そんな好奇心旺盛な方には最適な入門機です。iMessageやFaceTime、他のMacやiPadとの連携の心地よさを、低予算で体験できます。 - シンプルな用途が中心の人
主な使い方が、電話、メッセージ(LINEなど)、Web閲覧、音楽・動画の視聴、そしてSNSや簡単な写真撮影という方。最新の3Dゲームや重い動画編集をしないのであれば、まだまだ余裕で日常を支えてくれます。 - “サブ機”や“キッズ機”として探している人
仕事用とは別にプライベート用のスマホが欲しい、あるいはお子さんやご家族の初めてのスマホとして、高価な最新機種は渡したくない。そんなニーズにピッタリです。FeliCa対応でお小遣い代わりのお買い物にも使えますし、壊れてしまってもダメージが少ないのは大きなメリットです。
逆に、以下のような方には、少し物足りなさを感じてしまうかもしれません。
- 最新のカメラ性能(特に夜景や動画)にこだわりたいクリエイター。
- 常に最新OSの機能を追いかけたいテック好き。
- 1日中画面を点けっぱなしで仕事をするような、バッテリー持ちに一切の妥協ができない方。
総括:iPhone 7 Plusは、賢く選べば最高の相棒になり得る
いかがでしたでしょうか。最新のiPhone 15と比べれば、その差は歴然です。しかし、その価格差は数倍にもなります。私たちが求めているのは、本当に「最新」そのものなのでしょうか。それとも、自分の生活をスマートに、楽しくサポートしてくれる「相棒」なのでしょうか。
iPhone 7 Plusは、後者を、非常に手頃な価格で提供してくれる選択肢です。特に、中古市場で状態の良い128GBモデルを、バッテリー交換の可能性を見据えた予算で入手できたなら、そのコストパフォーマンスは非常に高いと言えるでしょう。
「スマホは通信ツールであって、ステータスではない」そう割り切れる方にとっては、今でも十二分に光り輝く一台です。全ての情報を踏まえた上で、あなた自身の優先順位と天秤にかけてみてください。もしかしたら、この少しレトロな名機が、あなたのデジタルライフを、予想以上に豊かにしてくれるかもしれません。
