古いけれど、まだまだ使えるiPhone 5s。そろそろ機種変や下取りに出そうと思っているあなた、あるいは動きが重くなってきて「一度キレイにリセットしたい」と考えているあなたに贈る、完全無欠の初期化ガイドです。
「iPhone 5sの初期化って、新しい機種と同じでいいの?」
「昔の端末だから、何か特別な手順があるんじゃないか…」
「個人情報が漏れないか、すごく心配…」
その不安、よくわかります。最新機種とはボタンの位置も、OSの画面も少し違いますよね。この記事では、そんなiPhone 5sに特化した、安全で確実な初期化のすべてを、初心者の方にもひとつひとつわかりやすく解説していきます。下取りで高く売るためのコツから、パスコードを忘れてしまった時の最終手段まで、まるごとお教えしますので、どうぞ最後までお付き合いください。
iPhone 5sを初期化する前に、絶対にやるべき3つの準備
初期化は「端末内の全てを消去する」作業です。一度始めてしまうと、途中で「あ!」と思い出しても取り返しがつきません。始める前に、このチェックリストを必ず一つずつ済ませてください。
1. データのバックアップを取る
これが最も重要です。思い出の写真や連絡先、アプリのデータを守るため、以下のいずれかの方法でバックアップを取得しましょう。
- iCloudバックアップ:Wi-Fi環境で、
設定→[あなたの名前]→iCloud→iCloudバックアップ→今すぐバックアップを作成をタップ。無料容量は5GBなので、写真が多い場合はPCバックアップが確実です。 - PC(iTunes/Finder)バックアップ:USBケーブルでiPhone 5sをPCに接続。Mac(macOS Catalina以降)なら「Finder」、Windows PCや古いMacなら「iTunes」を開きます。デバイスを選択し、「バックアップを暗号化」にチェックを入れてからバックアップを作成するのがオススメ。パスワードまで含めた全てのデータが保存されます。
2. 「iPhoneを探す」をオフにする(売却・下取りの場合)
次の持ち主が使えない「アクティベーションロック」がかかったままにならないよう、これが必須です。設定 → [あなたの名前] → iPhoneを探す に入り、スイッチをオフにします。Apple IDのパスワードの入力が求められます。自分で継続使用する場合は、このステップはスキップできます。
3. 特殊なデータの退避
バックアップで取り切れない、重要なデータがあります。
- 交通系ICカード(Suicaなど):
ウォレットアプリを開き、該当カードを選択して「…」から「チャージと履歴の削除」を行います。残高は削除前に別カードへ移すか、使い切りましょう。 - Apple Watchをお持ちの場合:先にiPhoneでWatchアプリを開き、
すべてのApple Watchからペアリングを解除してください。
準備が整ったら、いよいよ本番です。あなたの状況に合わせて、次の章から最適な方法を選びましょう。
状況別! iPhone 5sの初期化方法【通常編|売却・不具合解消用】
電源が入り、パスコードもApple IDパスワードも分かる状態であれば、これが最も標準的な方法です。ただし、この方法を使うには必ずインターネット(Wi-Fiまたは有効なSIM)に接続されている必要があります。iPhone 5sはOSが古いため、この条件を満たさないと進めないので注意してください。
ステップバイステップ手順
設定アプリを開きます。一般→リセットの順にタップ。すべてのコンテンツと設定を消去を選択。- 画面に警告が表示されます。ここで、もし「iPhoneを探すをオフにする」というオプションが表示されていたら、Apple IDパスワードを入力してオフにします。表示されない場合は、既にオフになっている状態です。
- 最後に、端末のパスコード(ロック解除用の数字)を入力すれば、消去プロセスが開始されます。
画面が真っ黒になり、アップルロゴが表示されて再起動します。これが終わると「こんにちは」という初期設定の画面が出てきます。ここまでくれば、通常の初期化は完了です。この状態で電源を切れば、そのまま売却や下取りに出すことができます。
状況別! iPhone 5sの初期化方法【強制編|パスコード忘れ・動作不良用】
「パスコードを忘れてしまってロックアウト…」
「フリーズして設定アプリすら開けない!」
そんな緊急事態に使う最終手段が、PCを使った「リカバリーモード」による初期化です。この方法では端末内のデータは確実に全て消去されます(バックアップが命です)。また、初期化と同時に、iPhone 5sが対応する最新のiOSバージョン(iOS 12.5.7)に復元(アップデート) されます。
必要なもの
- 元気なMacまたはWindows PC
- USBケーブル(純正がベスト)
- 安定したインターネット環境(iOSソフトウェアのダウンロードに必要)
iPhone 5s特有のボタン操作に要注意!
新型iPhoneとは異なり、iPhone 5sのリカバリーモードへの入れ方は「サイドボタン(電源)+ホームボタン」の長押しです。間違えないようにしてください。
詳細手順
- PCの準備:Mac(macOS Catalina以降)なら「Finder」を、Windowsや古いMacなら「iTunes」を起動します。
- リカバリーモードへ:iPhone 5sの電源を切った状態で、USBケーブルを接続します。接続先はPCです。
- すぐに、サイドボタン(電源)とホームボタンを同時に長押しします。
- アップルロゴが表示されても、絶対にボタンを放さず、そのまま押し続けます。
- 「iTunes(またはFinder)に接続」という画像(ケーブルとアイコンの画面)が表示されたら、ボタンを離します。これでリカバリーモードに入れました。
- PC側のFinderまたはiTunesに「「iPhoneに問題が発生しました」という回復モードのポップアップが表示されます。
- ここで表示される選択肢のうち、「復元」をクリックしてください。「更新」ではなく「復元」です。これで、初期化と最新OSへの復元が開始されます。
後はプロセスが自動で進み、PCがソフトウェアをダウンロードしてインストールします。途中でiPhone 5sが何度か再起動しますが、触らずに見守りましょう。完了すると、先ほどと同じ「こんにちは」画面が現れます。
これで安心! 下取り・売却前の最終チェックリスト
初期化が無事終わっても、もう一息です。個人情報を守り、スムーズに引き取ってもらうために、次の4点を最終確認しましょう。
- アクティベーションロックの確認:別のデバイス(PCやスマホ)でiCloud.comにログインし、「iPhoneを探す」を開きます。地図上にあなたのiPhone 5sが表示されていないことを確認してください。表示されていなければ、ロックは解除されています。
- SIMカードとメモリカードの取り外し:本体の横にある小さな穴(SIMトレイ)にピンなどを差し込み、nano-SIMカードを取り出しましょう。iPhone 5sにメモリカードスロットはありません。
- 物理的な清掃:画面やボタン周りのホコリ、汚れをマイクロファイバークロスなどで優しく拭き取り、きれいな状態に。印象が大きく変わります。
- 付属品の準備:純正のUSBケーブルや充電アダプターがあれば、一緒に渡せると査定価格が上がる可能性があります。
初期化後の再設定、そのまま処分? 次の選択肢
「こんにちは」画面を迎えたあなたのiPhone 5sは、まっさらな状態です。ここから先は、大きく3つの道があります。
- 再設定して自分で使い続ける:「こんにちは」画面で言語や地域を選び、Wi-Fiに接続して進めます。バックアップを取っていれば、「Appとデータ」の画面で「iCloudまたはPCからのコピー」を選べば、データを取り戻せます。
- そのまま売却・下取りに出す:電源を切り、付属品と一緒に梱包します。下取りサービスの場合は、初期化済みであること、「iPhoneを探す」がオフであることを伝えれば、スムーズに進みます。
- 家族や友人に譲る:新しいApple IDで設定してもらいます。初期化が完全であれば、あなたの個人情報が残る心配はありません。
トラブルシューティング:こんな時どうする?
最後に、初期化中によくある困りごとと、その対処法をまとめます。
- 「iPhoneを探すをオフにできません」と表示される:既にiCloudからサインアウトしている状態かもしれません。一度
設定のトップにあなたの名前が表示されているか確認し、表示されていなければそのまま初期化を進めてみてください。完了後に「こんにちは」画面になれば成功です。 - 「インターネット接続が必要です」と出て進まない:これがiPhone 5sの初期化で一番多い壁です。有効なWi-Fiネットワークか、通信可能なSIMカードが必須です。どちらもない場合は、この記事で紹介したPCを使ったリカバリーモードによる初期化が唯一の方法です。
- 初期化後もアクティベーションロックがかかっている:以前のApple IDとパスワードでiCloud.comにログインし、遠隔でデバイスを削除してみてください。どうしても解除できない場合は、端末の購入証明書(レシートなど) を持ってAppleサポートに問い合わせる必要があります。
まとめ:古き良きiPhone 5sを、安全に未来へつなごう
いかがでしたか? iPhone 5sの初期化は、最新機種と比べて少しだけ考慮すべき点が多いものの、本質的に守るべきポイントは変わりません。
- バックアップで思い出を守る。
- 「iPhoneを探す」オフで次の人へ渡す。
- 状況に応じて、設定アプリかPCを使ったリカバリーモードを選ぶ。
この3つの柱さえ押さえれば、古い機種だからといって不安になる必要はありません。この記事が、あなたの愛用したiPhone 5sに、安全で晴れやかな卒業を、あるいは新品同様の再出発を迎えさせる一助となれば幸いです。
