iPhone 5sの発売日といえば、2013年9月20日です。日本ではソフトバンク、au、そしてなんとドコモでも初めて取り扱いが開始され、三大キャリアでiPhoneが揃った記念すべきモデルでしたね。当時はゴールドカラーの登場や、まったく新しい機能に、多くの人が心を躍らせたものです。
しかし、10年以上前の機種について知りたいあなたは、こんな疑問を持っていませんか?
「発売日はわかったけど、今もまだ使えるの?」
「昔使っていたあのiphone 5s、実家から出てきたけど何かに使えないかな」
その気持ち、よくわかります。懐かしさと、まだ使えるかもしれないという期待。今回は、単なる発売日の確認に留まらず、iPhone 5sがなぜ「伝説的」と言われるのか、そして2026年となった今、私たちとどう関われるのかを、一緒に見ていきましょう。
歴史を変えたiPhone 5s、その画期的な新機能とは
iPhone 5sが「世界で最も先進的なスマートフォン」と称された理由は、スペックの向上だけではありません。後のスマートフォンの常識を根本から変える、二つの大革命を成し遂げたからです。
まず一つ目が、「Touch ID」の搭載です。ホームボタンに組み込まれた指紋認証センサーは、面倒なパスコード入力から私たちを解放しました。スマートフォンの「個人認証」という概念を、身体の一部で行う当たり前の行為に変えた功績は計り知れません。このアイデアは、今や顔認証「Face ID」へと進化し、私たちの生活に深く根付いています。
そして二つ目が、スマートフォン初の「64ビットプロセッサ「Apple A7」」の採用です。当時は「モバイル端末にそこまでの性能が必要か?」という声もありましたが、Appleの先見の明は確かでした。この決断が、複雑なアプリや高度なセキュリティ、快適なマルチタスクを可能にする土台を作り、今日のスマートフォン体験の基礎を築いたのです。
さらに、カメラの性能も大きく進化しました。特に、後に多くのスマホで真似られることになる「スローモーション動画」の撮影を初めて可能にしました。子どもの運動会の一コマや、水しぶきの一瞬をドラマチックに切り取れる機能は、多くのユーザーに驚きと楽しみをもたらしました。
2026年現在、iPhone 5sはまだ使える?知っておくべき3つの現実
では、気になる現在の状況です。家の引き出しに眠るiphone 5sを起動したら、まだ何かできるのでしょうか?結論から言うと、「携帯電話」として日常使いするのはほぼ不可能です。その理由を3つ、正直にお伝えします。
1. 通信サービスが事実上終了している
これが最も決定的な理由です。iPhone 5sの音声通話は3G回線に依存していました。しかし、日本の主要キャリアはこの3Gサービスを順次終了しています。ソフトバンクは2024年7月に、auは2022年3月に終了。そしてドコモも、2026年3月31日をもって3Gサービスを終了します。つまり、この日を以て、日本国内でiPhone 5sを「電話」として使う道は完全に閉ざされるのです。
2. サポートされるOSが古すぎる
iPhone 5sが公式にサポートする最後の大きなOSアップデートは「iOS 12」です。これは2018年にリリースされたもので、それ以降の新機能やデザインの刷新とは完全に無縁です。OSのサポートが終わると、多くのアプリも最新版をインストールできなくなります。たとえWi-Fiに接続できても、今のウェブやサービスを快適に楽しむのは、ハードルが非常に高いと言わざるを得ません。
3. ハードウェア性能の壁
最新のiphoneと比べると、その性能差は数十倍にもなります。動画の視聴や地図の表示といった基本的な操作でさえ、もたつきを感じる場面が多発するでしょう。また、現代では当たり前のモバイル決済(おサイフケータイ)や防水機能、ワイヤレス充電などは一切対応していません。
それでも諦めないで!iPhone 5sの「今できる」活用法アイデア
ここまで読んで、「やっぱり完全に時代遅れなんだ…」とがっかりしたでしょうか?でも、ちょっと待ってください。「携帯電話」として使えないだけで、可能性がゼロになったわけではありません。Wi-Fi環境さえあれば、まだまだあなたの生活をサポートしてくれる、ちょっと賢い相棒に生まれ変わらせる道があるんです。
例えば、こんな使い道はいかがでしょう。
- 専用の音楽プレイヤーやポッドキャスト受信機として:小型で軽いボディはポケットにもすっぽり。イヤホンをつなげば、スマホのバッテリーを気にせず音楽に没頭できる、最高のサブ機になります。
- 子どものための初めてのカメラ/ビデオカメラとして:落としても比較的心痛くない(もちろんケースは必須です!)。操作がシンプルで、スローモーション撮影もできるiphone 5sは、子どもの創造性を育む恰好のツールになるかもしれません。
- シンプルな目覚まし時計やキッチンタイマーとして:寝室やキッチンに置きっぱなしにすれば、時計代わりにもなります。大切な本線のiphoneは、別の部屋でゆっくり充電させておけますね。
- シンプルな監視カメラ(ベビーモニター)として:専用アプリをインストールすれば、離れた部屋の様子を確認する簡易カメラとして活用できます。ペットの様子を見守るのにも使えそうです。
これらの使い方は、あくまで「Wi-Fi環境内での限定的活用」です。しかし、「完全にゴミ箱へ」と決めつける前に、こうした第二、第三の人生を与えてみるのも、ひとつの愛情ではないでしょうか。
もし買い替えを考えるなら?iPhone 5sからのステップアップ機
「そうは言っても、そろそろ現代の機能を楽しみたい」というあなた。iPhone 5sから買い替えを考えるなら、どの機種がフィットするでしょうか。あなたの手になじんだあの大きさと感触を、最も色濃く引き継いでいるのは、iPhone SEシリーズです。
特に最新のiPhone SE(第3世代) は、その立ち位置がとても面白いです。一見すると懐かしいデザインですが、中身は最新鋭。5G通信に対応し、A15バイオニックチップを搭載することで、iPhone 5sとは比べ物にならない速度とパワーを手にできます。Touch ID(指紋認証)をホームボタンで残している点も、使い慣れたあなたにはありがたいはず。
「でも、中古のiPhone 5sを安く買って、サブ機にしたい」という考えもあるかもしれません。その場合、絶対に確認すべき点が二つあります。
- 「アクティベーションロック」が解除されているか:以前の所有者のApple IDでロックされていないか、必ず確認しましょう。解除されていない端末は単なる「文鎮」同然です。
- バッテリーの健康状態:10年前のバッテリーは、ほぼ間違いなく寿命です。交換せずに使用すると、すぐにシャットダウンしたり、膨張する危険さえあります。中古購入時は、バッテリー交換費用も念頭に置きましょう。
懐かしのiPhone 5s、その発売日が私たちに教えてくれること
いかがでしたか?iPhone 5sの発売日である2013年9月20日は、単なる過去の日付ではありません。指紋認証と64ビットCPUという二つの革命を世界に示し、スマートフォンの歴史を確実に前進させた記念日です。
そして2026年となった今、私たちはこの機種と二通りの関わり方を持てます。一つは、その革新的な功績を技術史の一幕として静かに称える道。もう一つは、最新の通信網からは離れても、限られた環境で最後まで働き続ける小さな相棒として、新たな役割を与える道です。
引き出しの奥から懐かしいあのゴールドやスペースグレーのボディを見つけたら、まずは充電コードをつないでみてください。かつて未来を切り開いたその画面が、再びほのかに光るかもしれません。それが、たとえWi-Fiの範囲内だけの小さな世界であったとしても。
