最近、小型で高性能な「ミニPC」が注目されています。その中でも、省エネ性と静音性を両立したTRIGKEYの「Green」シリーズは、家庭用やオフィス用のサブPCとして人気を集めています。この記事では、「Green G2」「Green G4」を中心に、実際の使用感や性能、コスパの観点から徹底的に比較・検証していきます。
「Green」シリーズとは?省エネと静音を両立した新時代のミニPC
TRIGKEYの「Green」シリーズは、「環境にやさしく、日常をスマートに」というコンセプトで開発された省エネ型ミニPCです。ブランド名の“Green”には、「低消費電力で持続可能なデジタルライフを」という意味が込められています。
筐体サイズは手のひらほどで、机の上に置いても邪魔にならないコンパクト設計。見た目の小ささに反して、基本性能はしっかりしており、動画視聴やOffice作業などの日常用途には十分なスペックを備えています。
シリーズは大きく分けて「Green G2」と「Green G4」の2モデル。どちらも省電力CPUを搭載し、静音ファンによる冷却設計が特徴です。
TRIGKEY Green G2 ― コスパ重視のエントリーモデル
「Green G2」は、インテルCeleron N5095を搭載したモデル。4コア4スレッド、最大2.9GHzとエントリーながらも、Web閲覧や資料作成などの軽作業には十分な性能を持ちます。
特徴的なのは「静音性の高さ」。レビューでは「ファンレスと思えるほど静か」と評されており、夜中の作業や寝室での使用でも気にならないレベルです。発熱も少なく、ボディ表面がほんのり温かくなる程度。
また、拡張性も魅力。2.5インチベイを備え、SSDやHDDの増設が可能です。M.2スロットも搭載しており、コンパクトながらもカスタマイズ性を残しています。
消費電力は非常に低く、ピーク時でも30W前後。一般的なデスクトップPCの約1/3以下で、長時間稼働しても電気代を気にせず使えます。電源を入れっぱなしでサーバー運用するユーザーもいるほどです。
TRIGKEY Green G4 ― 省エネと快適さを進化させた次世代モデル
一方、「Green G4」は最新のIntel N95またはN100を採用したモデル。いずれも12世代Alder Lake-Nアーキテクチャで、処理能力が大幅に向上しています。レビューでは「日常作業ではCore i5第5世代クラス」「動画編集の軽作業も可能」といった評価も見られます。
N100版ではTDP(消費電力)がわずか6W〜15Wと低く、アイドル時はほとんど電力を使いません。実測ではピーク時でも33W程度。リビングのテレビ裏に設置しても発熱や騒音の心配はなく、24時間稼働しても安心です。
静音性に関しては、「動作しているのを忘れるレベル」との声も。ファン音がほとんど聞こえず、作業中の集中を妨げません。小型サーバーや録画用PCとしての利用にも向いています。
さらに、16GBメモリ+512GB SSD搭載モデルでも実売2万円台前半という価格設定。省エネ性・静音性・性能・価格のバランスが非常に優れた“万人向けミニPC”といえます。
実際の使用感とレビューまとめ
複数のレビューを参照すると、共通して次のような特徴が挙げられています。
- 起動が速く、ブラウザやOfficeソフトも快適に動作
- 動画再生時もファン音がほとんど気にならない
- 4Kデュアルディスプレイ出力に対応し、マルチモニタ環境も快適
- 発熱が少なく、長時間の稼働でも安定している
- 消費電力は常時20〜30W台と非常に低い
一方で、いくつかの弱点も指摘されています。
- グラフィック性能が高くないため、3Dゲームや動画編集には不向き
- 一部モデルではメモリがシングルチャネル構成のため、iGPU性能が制限される
- USB Type-C端子やDisplayPortが非搭載のモデルもある
これらの点を踏まえると、「Green」シリーズは高負荷な作業ではなく、軽快な日常使いを想定した製品だとわかります。
消費電力から見る省エネ効果
「省エネ重視のミニPC」というキーワードの通り、このシリーズの魅力は電力効率の高さです。
例えば、一般的なデスクトップPCが平均100W前後の電力を消費するのに対し、「Green G4」は高負荷時でも33W程度。1日8時間稼働を想定すると、年間電気代は約2,000円前後(電力単価31円/kWhで計算)に抑えられます。
これにより、家庭のサブPCやリビングPCとしてはもちろん、常時稼働が必要な小規模サーバー・NAS用途でも電力コストを大幅に削減できます。
環境面でもメリットは大きく、CO₂排出量を抑える“グリーンPC”としても評価されています。
静音性の実力を検証
静音性は、ミニPC選びで見逃せないポイントです。Greenシリーズは、静音ファンと熱効率の良い設計で、この分野でも高評価を得ています。
特に「Green G4」は、負荷をかけてもファン回転が抑えられており、耳を近づけないと気づかないレベル。室内でテレビや音楽を流していれば、完全に動作音が消えます。
小型筐体ながら放熱設計が優れており、CPU温度は高負荷時でも60℃前後。ファンレスではないものの、「ファンレスに近い静けさ」を実現していると言えます。
静音性を重視するユーザーや、夜間に録画・サーバー運用を行う人には理想的なモデルです。
コスパの高さが際立つ理由
Greenシリーズのもう一つの強みは、圧倒的なコストパフォーマンス。
16GBメモリ+512GB SSDの構成で2万円台前半という価格は、同クラスのミニPCと比べても抜群です。
同価格帯のBeelinkやGEEKOM製品と比較しても、性能面では遜色なく、静音性・省エネ性で上回るという評価もあります。
また、Windows 11 Proプリインストール済みで、セットアップ後すぐに使える点も初心者にはありがたい仕様です。
つまり、「余計な機能はいらない」「静かで速くて安いPCがほしい」というニーズにドンピシャで応える製品といえるでしょう。
どんな人におすすめか?
TRIGKEY「Green」シリーズは、次のようなユーザーに特におすすめです。
- 家庭でのリビングPCや書斎用PCを探している人
- 在宅ワークでサブ機を設置したい人
- 常時稼働の録画サーバー・監視システムを構築したい人
- 静音性と省エネ性能を重視したい人
- コスパ重視でコンパクトなPCを探している人
逆に、3Dゲームや高解像度動画編集など、GPU性能を必要とする作業には向きません。その場合は、より上位のCore iシリーズ搭載ミニPCを検討するのが良いでしょう。
まとめ:省エネ重視のミニPC「Green」シリーズが選ばれる理由
TRIGKEY「Green」シリーズは、「静か・省エネ・コスパ良し」という三拍子が揃ったミニPCです。
Green G2はコスパ重視の入門機、Green G4は最新省電力CPUを搭載した万能機という位置づけ。どちらも静音設計で、日常の作業を快適にこなしてくれます。
小型で置き場所を選ばず、電気代も安く、しかも動作が静か。
それでいて2万円台という価格なら、試してみる価値は十分にあります。
もし「省エネ重視のミニPC」を探しているなら、TRIGKEYの「Green」シリーズは間違いなく有力候補です。
