家の片隅に眠っていませんか? 2013年頃に発売された大型ノートPC、Lenovo B590。今では中古価格が驚くほど安くなっていますが、実は「ある使い方」をすれば、まだまだ現役で活躍できる隠れた名機なんです。今回は、このLenovo B590の真価を、2026年現在の視点からひも解いていきます。
Lenovo B590とは? まずは基本スペックをおさらい
まずは、このノートPCがどういう機器だったのか、基本から確認しましょう。
Lenovo B590は、2012年から2014年頃にかけて販売された、15.6型ディスプレイを搭載したスタンダードサイズのノートパソコンです。当時は「コストパフォーマンスに優れた業務用・家庭用モデル」として位置づけられていました。
主なスペックはこんな感じです。
- CPU: 第2世代または第3世代のIntel Core i3プロセッサ(例:Core i3-2328M)
- メモリ: 4GB(多くのモデルで空きスロットがあり、最大8GBまで増設可能)
- ストレージ: 500GBや1TBのHDD(回転数は5400rpmが主流)
- グラフィックス: Intel HD Graphics 3000(内蔵GPU)
- ディスプレイ: 15.6型、解像度1366×768(HD)
- OS: Windows 7 または Windows 8 を搭載(モデルによる)
- その他: DVDスーパーマルチドライブ内蔵、USB 3.0ポート、HDMI出力、VGA出力あり
こうして見ると、まさに「10年前の標準的なノートPC」という印象ですね。最新のゲームや動画編集には向きませんが、当時の事務作業やネット閲覧には十分な性能を持っていました。
2026年現在、Lenovo B590はどんなことに使える?(実用性評価)
では本題です。発売から10年以上経った今、このマシンに何ができるのでしょうか? 結論から言うと、「そのままの状態」と「少し手を加えた後」では、できることに雲泥の差があります。
現状(何も手を加えない場合)でできること
バッテリーはほぼ寿命で、ACアダプター必須。起動や動作ももっさりしているはずです。それでも、以下のような限定的な用途なら可能です。
- 完全にオフライン環境での文書入力(ワードプロセッサなど)
- ネットに接続しない子供のタイピング練習用
- デジタルフォトフレーム代わり(スライドショー再生)
しかし、現在のウェブは非常に重いため、4GBメモリとHDDのまま最新のブラウザでネットを快適に閲覧するのはほぼ不可能に近いです。また、サポートが終了した古いOS(Windows 7など)でネット接続するのは、セキュリティ上非常に危険なのでやめましょう。
キーワードは「アップグレード」と「OS選択」
この古いマシンの実用性を一気に高めるには、2つの魔法の処方箋があります。
- ストレージをHDDからSSDに換装する
- OSを軽量なLinuxディストリビューションに変更する
この2つを実行するだけで、Lenovo B590は「閲覧や動画視聴が快適にできるサブマシン」として生まれ変わります。Linuxといっても難しく考える必要はありません。今はWindowsのようにマウスで操作できる、とても使いやすいOSが無料で利用できます。
Lenovo B590を再生する! 具体的なアップグレード手順
ここからは、実際にLenovo B590を蘇らせるための具体的な方法を解説します。必要なのは、少しの時間と、以下のパーツです。
必須アップグレード1:ストレージをSSDに換える(最重要)
体感速度を最も劇的に向上させる改造です。5400回転のHDDはデータ読み書きが遅く、これが「重い」原因の大半を占めています。
必要なもの:
- 2.5インチSATA接続のSSD(容量は240GB~500GB程度で十分。有名メーカーのものを選びましょう)
- 小型のプラスドライバー
- USB接続の外付けケース(クローン作成用。オプションだがあると便利)
大まかな手順:
- バックアップを取った後、現在のHDDのデータを新しいSSDに「クローン(複製)」します。外付けケースを使ってクローンソフトで行うか、Linuxを新規インストールする場合はこの工程は不要です。
- ノートPCの裏蓋を開け、HDDを固定しているネジを外して取り出します。
- 枠(マウンタ)をHDDからSSDに移し替え、同じ場所に取り付けます。
- 蓋を閉めて起動。これだけで、起動時間やアプリの反応が驚くほど速くなります。
推奨アップグレード2:メモリを8GBに増設する
多くのB590モデルはメモリスロットが2つあり、1スロットが空いているか、4GBモジュールが2GB×2本で挿さっている場合があります。
- 空きスロットがあれば、4GBのDDR3 SO-DIMMメモリ(PC3-12800/1600MHz)を追加購入して挿すだけ。
- 2GB×2本の場合は、4GBモジュール2本(合計8GB)に交換するのが理想的です。
メモリを増やすと、ブラウザでたくさんのタブを開いたり、軽い作業を並行して行ったりするのが格段に快適になります。
最終ステップ:OSを軽量Linuxにインストール
ハードウェアの改造が終わったら、OSを入れ替えましょう。Linuxは古いPCを再生する最強の味方です。中でも特におすすめなのは「Xubuntu」や「Linux Mint Xfce Edition」です。見た目はWindowsに近く、ソフトウェアセンターからワードプロセッサやブラウザをワンクリックでインストールできる、非常に使いやすいOSです。
インストール用のUSBメモリを作成し、SSDにインストールするだけ。インストール画面は全て日本語で、ガイドに従って進めるだけで完了します。インストール後は、ブラウザ(FirefoxやChromium)を開いてネットサーフィン、動画サイトの視聴(720p~1080pは問題なし)、文書作成、メールなど、日常的なタスクがすべて快適にこなせるようになります。
中古でLenovo B590を購入・使用する際の注意点
中古市場で格安で入手する場合や、家に眠る機種を使い始める際に気をつけるべきポイントをまとめます。
- バッテリーはあてにしない: 純正バッテリーはほぼ確実に劣化しています。中古の互換バッテリーも品質にばらつきが大きく、長時間の駆動は期待できません。ACアダプターがあればこその「据え置きノートPC」 という位置づけで考えましょう。
- ドライバーは公式から: 公式サポートページから、この機種専用のドライバー(特に無線LANやチップセット)をダウンロードしてインストールすれば、より安定した動作が期待できます。
- 内部の清掃を: 長年使っていると内部にほこりがたまり、熱がこもって性能が低下することがあります。可能であれば裏蓋を開け、埃を優しく払うだけでも効果があります。
まとめ:Lenovo B590の真価は「超低コスト再生マシン」にある
いかがでしたか? Lenovo B590は、最新鋭の性能を求める人には全く向いていません。しかし、「数千円という超低予算で、ネットや動画が見られる第2のマシンが欲しい」「子供に壊されてもいい学習用PCが欲しい」「Linuxを試してみたい」という方にとっては、これ以上ないほどコスパの高い選択肢です。
SSDとメモリのアップグレード、そして軽量Linuxの導入。この3ステップで、10年前の名機は令和の時代に見事に復活を果たします。押入れや物置で眠っているあの黒いノートPC、捨てる前に、もう一度電源を入れてみる価値はあるかもしれません。あなたのLenovo B590が、もう一働きする日が来るのです。
