Steamのゲームを気軽に遊びたい。でも、大きなデスクトップPCは置く場所がない…。
そんな人に今、じわじわ人気が高まっているのが「ミニPC」です。
最近は手のひらサイズながら、最新のCPUや高性能なグラフィック機能を搭載したモデルも多く、Steamのゲームも快適に楽しめるようになってきました。
この記事では、ミニPCでSteamをプレイするために知っておきたいスペックの目安や、おすすめモデル、そして快適に遊ぶコツをわかりやすく紹介します。
ミニPCとは?コンパクトでも実力派の小型パソコン
ミニPCとは、一般的なデスクトップよりも大幅に小型化されたパソコンのこと。
サイズはお弁当箱ほどで、手のひらに乗るようなモデルもあります。
小さいからといって性能が低いわけではなく、最近ではAMD RyzenシリーズやIntel Coreシリーズの最新CPUを搭載したものも増えています。
静音性や省電力性にも優れていて、リビングやワンルームなどでも邪魔にならないのが魅力です。
一方で、サイズの制約があるため「冷却性能」や「拡張性」には限界があります。
購入前に、どんな用途に使うのかをしっかり考えることが大切です。
Steamを快適に遊ぶために必要なスペック
ミニPCでSteamのゲームを遊ぶなら、やはり性能はしっかりチェックしたいところ。
ここでは、特に注目しておくべきポイントを5つに絞って紹介します。
CPU:最低でも6コア以上が安心
Steamで遊ぶゲームの多くはCPUに一定の負荷がかかります。
特に最近の3Dゲームは処理が重く、エントリー向けCPUでは動作がもたつくこともあります。
おすすめは、AMD Ryzen 5以上、またはIntel Core i5以上のCPU。
もし予算に余裕があるなら、Ryzen 7やCore i7クラスを選ぶと長く安心して使えます。
GPU:グラフィック性能がゲーム快適度を決める
グラフィック性能(GPU)は、Steamで遊ぶうえで最も重要なポイントです。
ミニPCには大きく分けて「内蔵GPUタイプ」と「外部GPUタイプ」があります。
軽めのインディーゲームや2Dタイトル中心なら、Ryzen 7000番台などの高性能APU搭載モデルでも十分。
しかし、『エルデンリング』や『バイオハザード RE:4』などの重い3Dゲームを快適に遊びたいなら、RadeonやGeForceなど専用GPU付きのモデルを選びましょう。
メモリ(RAM):16GB以上でストレスなし
最近のゲームはメモリ使用量が多く、8GBではすぐに限界がきます。
最低でも16GB、できれば32GBあると安心です。
また、メモリは「デュアルチャネル」で動作するように2枚組で搭載するのがおすすめ。
特に内蔵GPUを使う場合、帯域が広がって描画性能が大きく向上します。
ストレージ:NVMe SSDでロード時間を短縮
Steamゲームは容量が大きく、1タイトルで100GBを超えるものも珍しくありません。
そのため、SSDは512GB以上、理想は1TBのNVMe SSDがおすすめです。
HDDよりも読み書きが速く、ゲームの起動やロードもスムーズ。
ストレージの増設ができるモデルなら、後から追加することも視野に入れましょう。
冷却性能と電源:小型PCの盲点
ミニPCはコンパクトな分、熱がこもりやすいのが弱点です。
長時間プレイをする人は、冷却性能の高いモデルを選ぶことが重要。
レビューで「ファンの音が静か」「温度管理が安定している」といった評価があるモデルは要チェックです。
電源容量にも余裕があると、パフォーマンスを維持しやすくなります。
予算別おすすめスペックの目安
どの程度の性能を目指すかは、遊びたいゲームの種類や解像度によって変わります。
ここでは3つのレベルに分けて目安を紹介します。
1. ライトユーザー向け(~5万円前後)
- CPU:Intel N100、Ryzen 5 5625Uなど
- メモリ:16GB
- ストレージ:512GB SSD
- GPU:内蔵グラフィック(軽めのゲームに最適)
→ 2Dゲームやインディータイトル、ブラウザゲームが中心の人におすすめ。
Steamの人気作『Stardew Valley』や『Hollow Knight』などは快適に動作します。
2. ミドルレンジ(6〜8万円台)
- CPU:Ryzen 7 5825U/7640HS、Intel Core i5〜i7
- メモリ:16~32GB
- ストレージ:1TB NVMe SSD
- GPU:高性能APU(RDNA2以上)
→ 『モンスターハンターライズ』や『Apex Legends』など、フルHDの中設定で安定プレイが可能。
配信や動画編集を軽く行いたい人にも向いています。
3. ハイエンド(10万円以上)
- CPU:Ryzen 9 5900HX、Core i9クラス
- メモリ:32GB以上
- ストレージ:1TB以上+拡張スロット
- GPU:ディスクリートGPU搭載(例:Radeon 7600M XT、RTX 4060)
→ 最新のAAAタイトルを高画質で楽しみたい人向け。
Steam VRや高リフレッシュレートのモニター使用も十分対応可能です。
Steamゲームを快適に遊ぶための実践ポイント
性能が整っても、設定次第で快適さは大きく変わります。
ちょっとした工夫で、ミニPCのポテンシャルを最大限引き出せます。
- デュアルチャネルメモリにする:メモリを2枚差しにすると内蔵GPUの性能が上がります。
- 通気性を確保する:設置場所の周囲に空間を確保し、熱がこもらないように。
- グラフィック設定を最適化:高画質にこだわりすぎず、解像度を1080pや中設定に下げるだけで快適になります。
- ドライバを最新に保つ:GPUドライバの更新はフレームレート改善につながることもあります。
- 電源設定を「高パフォーマンス」にする:省電力モードではCPUやGPUの性能が制限される場合があるため注意。
人気のミニPCモデル紹介
ここでは、実際にSteamユーザーから注目を集めている人気モデルを紹介します。
どれも高コスパで信頼性が高く、日本でも入手しやすいモデルです。
MINISFORUM UM760
Ryzen 7 7735HS搭載、32GBメモリ、1TB SSDのハイスペック仕様。
ゲームから動画編集まで幅広くこなせる万能タイプです。
GEEKOM Mini A5
Ryzen 7 5825U搭載で、価格と性能のバランスが良いモデル。
フルHDゲーミングなら十分対応できます。
GMKtec M6 Ultra
Ryzen 5 7640HSを搭載したコスパ重視モデル。
省電力ながら高性能で、カジュアルゲーマーに人気。
MINISFORUM HX90
Ryzen 9 5900HXを搭載したハイエンド機。
Steamの重量級タイトルも安定して動かせる本格派です。
ミニPCでSteamを遊ぶメリット・デメリット
メリット
- 設置スペースを取らない
- 静音・省電力でリビングにも置きやすい
- ケーブルが少なく、見た目もスッキリ
- 消費電力が小さいため、電気代も抑えられる
デメリット
- GPU交換や拡張が難しい
- 冷却性能に限界がある
- 同価格帯のデスクトップより性能が劣る場合がある
とはいえ、最新のミニPCは性能が大きく向上しており、「フルHDでSteamゲームを快適に遊ぶ」程度なら十分こなせます。
特にAMDのRyzenシリーズを搭載したモデルは、内蔵GPU性能が高くおすすめです。
まとめ:ミニPCでSteamを快適に遊ぶなら“バランス”がカギ
ミニPCは、省スペースで静か、そして今では十分に高性能。
Steamのゲームも、スペックをしっかり選べばデスクトップ並みに快適にプレイできます。
大事なのは「どのレベルのゲームを」「どんな環境で」遊びたいかを明確にすること。
その上で、CPU・GPU・冷却性能・メモリのバランスを考えて選ぶのがポイントです。
あなたのライフスタイルに合った1台を見つけて、
ミニPCでSteamゲームの世界を思う存分楽しんでください。
