最近、小型で高性能な「ミニPC」が注目を集めています。その中でも特にコスパの高さで話題になっているのが「TRIGKEY ミニPC N95」です。価格は2万円前後と手頃ながら、Webブラウジングや動画視聴、Office作業といった日常的な用途には十分な性能を備えています。
この記事では、実際のスペックや使用感、向いている使い方・注意点まで、リアルな視点で徹底レビューしていきます。
TRIGKEY ミニPC N95とは?その特徴をざっくり紹介
TRIGKEYは、中国のミニPCメーカーで、省スペースかつ低価格ながら品質の安定した製品を数多く展開しています。N95モデルは、その中でも特にエントリーユーザー向けに設計された一台。
サイズは手のひらほどで、重さも約270g前後と超軽量。デスクに置いても圧迫感がなく、リビングや寝室、子ども部屋にも違和感なく設置できます。しかも、消費電力はわずか15Wほど。電気代も抑えられ、環境にもお財布にも優しいのが魅力です。
特に、リモートワークや軽作業用のサブマシンとして使いたい人、古いデスクトップの置き換えを検討している人にはピッタリな選択肢です。
CPU性能:Intel N95の実力をチェック
TRIGKEY ミニPC N95には、IntelのAlder Lake-N世代にあたる「Intel N95」プロセッサが搭載されています。
4コア4スレッドで最大3.4GHzまで動作し、軽量アプリやWebブラウジング、Office系ソフトの処理には十分対応できます。
ベンチマークでは、PassMarkスコアが約5,700点前後と、同世代の「Intel N100」(約6,200点)よりやや控えめながら、体感差はほとんど感じないという評価が多いです。
実際の使用では、ブラウザを複数開いて調べ物をしたり、YouTubeの4K動画を再生したりしてもスムーズ。WordやExcelの操作も快適で、「普段使いには困らない」という感想が目立ちます。
ただし、動画編集や3Dゲームなど、GPU性能を要求する用途には向いていません。あくまで日常利用がメインという位置づけです。
メモリ・ストレージ構成と拡張性
標準モデルは「8GB DDR4メモリ」と「256GB SSD」を搭載。
このままでも十分動作しますが、メモリはシングルチャネル構成のため、速度を求める人は16GBに増設するのもおすすめです。
ストレージ面では、M.2 SSDスロットが2基用意されており、最大4TBまで拡張可能。さらに、2.5インチSSDやHDDを追加できる機種もあります。
データ保存やバックアップ用のストレージを増設したい人にはうれしいポイントですね。
SSDの読み込み速度も約800MB/s前後と快適で、OSの起動も十数秒程度。全体としてレスポンスは軽快です。
インターフェースと通信機能
TRIGKEY ミニPC N95は、サイズの小ささに反してポート類が非常に充実しています。
- HDMI ×2(4K@60Hz対応、デュアルモニター出力可能)
- USB3.2 ×2、USB2.0 ×2
- ギガビットLANポート
- 3.5mmオーディオジャック
- WiFi 5(802.11ac)+Bluetooth 5.0
特にHDMIの2系統出力により、2画面同時表示が可能。
仕事ではメイン画面と資料用画面を並べたり、家庭ではテレビに接続して動画を流したりと、活用シーンが広がります。
なお、USB-Cポートが搭載されているモデルもありますが、給電(PD)対応ではないケースがあるため、購入前に確認しましょう。
静音性と消費電力
このミニPCの魅力のひとつが静音性です。
小型ながらも冷却ファンを搭載しており、通常時はほとんど音が聞こえません。動画再生やブラウジング中でも、耳を近づけなければ気づかないレベル。
ファンの回転制御がしっかりしており、熱暴走するような不安も少ないです。
また、消費電力が最大でも20W前後に抑えられており、常時稼働させても電気代は1日数円程度。省エネ性は抜群です。
長時間つけっぱなしにしても安心なため、簡易サーバーやホームメディアプレーヤーとしても活躍します。
実際の使用感とパフォーマンス
筆者が試した印象として、Windowsの起動はおよそ15秒。ブラウザやOfficeソフトの立ち上がりも体感でサクサク。
Wordで資料を編集しながら、YouTubeで音楽を流すような使い方でも特にストレスはありません。
動画再生では、4K映像もスムーズに再生可能。NetflixやAmazon Prime Videoなども快適に動作します。
一方、ゲームはタイトルによっては厳しく、2D系やレトロゲームエミュレーターなら問題なく遊べるものの、3Dゲームは設定を下げてもカクつく場面が見られました。
全体として「軽作業とエンタメ用途に最適、重作業には不向き」という評価がしっくりきます。
注意点とデメリット
万能なように見えて、いくつか注意点もあります。
まず、メモリが8GB・シングルチャネル構成であること。ブラウザのタブを多く開いたり、複数アプリを同時起動する人は16GBへ拡張した方が安定します。
次に、USB-C給電が非対応のモデルがある点。モニターから電源供給を行いたい人は要チェックです。
また、小型筐体ゆえに放熱スペースが限られているため、高負荷を長時間かけると本体が熱くなることがあります。
換気の良い場所で使用し、密閉空間には置かないようにしましょう。
最後に、TRIGKEY製品はAmazonなどの通販で購入できますが、販売店によって保証内容が異なります。
購入時は「1年保証」「正規Windowsライセンス」などの記載を必ず確認しておきましょう。
どんな人におすすめか?
TRIGKEY ミニPC N95が特におすすめなのは、次のような人です。
- リビングや寝室用のサブPCが欲しい
- 仕事用の軽いPCを省スペースで設置したい
- 予算を抑えつつ快適に使えるPCを探している
- 静かで電気代を気にせず使いたい
- 子どもや高齢者向けのPCを用意したい
逆に、動画編集・ゲーミング・プログラミングなど負荷の高い用途をメインに考えている人には、上位モデル(Intel N100/i3搭載など)を検討するのが良いでしょう。
コスパと性能の“ちょうどいい”バランス
TRIGKEY ミニPC N95は、2万円前後という価格ながら、日常利用には十分すぎるパフォーマンスを発揮します。
静音・省電力・小型といった要素を兼ね備え、まさに“必要十分”なミニPCです。
特に、「コストを抑えて快適に使えるPCが欲しい」というニーズにはベストマッチ。
デスク周りをすっきりさせたい人にもおすすめです。
もちろん、万能機ではありません。ハイエンド用途を求める人には物足りないでしょう。
しかし、“限られた予算で満足感を得たい”という観点から見れば、N95モデルは非常にバランスの取れた選択肢です。
TRIGKEY ミニPC N95レビューまとめ
TRIGKEY ミニPC N95は、価格・性能・静音性のバランスが取れた優秀な小型デスクトップです。
普段使いのパソコンとしては十分な処理能力があり、ストレージの拡張性や2画面出力など、価格以上の実用性を備えています。
もしあなたが「安くて、静かで、省スペースなPCが欲しい」と思っているなら、TRIGKEY ミニPC N95は間違いなくチェックする価値があります。
この価格帯ではトップクラスの完成度。コスパ重視派には見逃せない一台です。
