「使わなくなったタブレット、どうやって捨てたらいいの?」
──そう思ったまま、引き出しの奥に眠っていませんか?
スマホほど頻繁に買い替えない分、処分のタイミングや方法が分からない人も多いはずです。この記事では、タブレットの正しい捨て方をわかりやすく解説します。自治体回収や下取り、リサイクル、データ消去まで、安心して手放すためのポイントを一通り押さえましょう。
自治体で回収してもらう方法
まず最初にチェックしたいのが「自治体での回収」。
多くの自治体では、小型家電リサイクル法に基づいて、スマホやタブレットなどの電子機器を回収ボックスで受け付けています。
市役所や図書館、商業施設などに設置された回収ボックスに入れるだけでOK。
一部の自治体ではごみ収集日に「小型家電の日」として回収しているところもあります。
ただし、自治体ごとに回収できるもの・できないものが異なります。
たとえば「バッテリーが内蔵されたものは対象外」「回収ボックスの投入口に入るサイズのみ」などの制限があるため、必ず公式サイトで確認しましょう。
この方法のメリットは無料で安全に処分できること。
環境省が認定するリサイクルルートを通じて再資源化されるので、環境にも優しい選択です。
家電量販店や通信キャリアの回収サービスを使う
次におすすめなのが、家電量販店や携帯キャリアのリサイクル・下取りサービスです。
ヨドバシカメラ、ビックカメラ、ヤマダ電機などでは、不要になったタブレットを引き取ってくれる場合があります。購入店舗でなくても受け付けてくれることが多いので、近くに回収拠点があれば便利です。
また、携帯キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)では、タブレットを下取りに出すと機種変更の割引やポイント還元を受けられることもあります。
Apple Storeでは、iPadを含む製品の無料リサイクルや下取りプログラムも実施中です。店舗に持ち込むほか、郵送での回収にも対応しています。
こうしたサービスを利用すれば、処分と同時にお得に買い替えもできるのがポイント。
ただし、査定額は端末の状態やモデルによって大きく異なるため、複数社を比較してから決めると安心です。
リサイクルショップ・フリマアプリで再利用する
「まだ動くタブレットをそのまま捨てるのはもったいない」と思うなら、リサイクルショップやフリマアプリでの売却も選択肢です。
中古買取店では、古いモデルでも一定の価格で引き取ってもらえることがあります。状態が悪くても部品取りや修理再販のために買い取ってもらえるケースもあります。
フリマアプリ(メルカリ・ラクマなど)なら、自分で価格を決めて出品できるため、高値で売れることも。
ただし、発送やトラブル対応など、個人間取引のリスクもあるため、手間をかけたくない人は専門店での買取が向いています。
この方法は「リユース=再利用」。
廃棄ではなく誰かが使い続けることで、資源の有効活用につながります。
不用品回収業者に依頼する
引っ越しや大掃除でまとめて処分したい場合は、不用品回収業者に頼む方法もあります。
自宅まで来て回収してくれるので、大型家電や家具と一緒に出したいときに便利です。
ただし、業者選びには注意が必要です。
無許可で営業している業者に依頼すると、不法投棄や個人情報流出のリスクがあります。
「古物商許可」や「産業廃棄物収集運搬業許可」などを持っているか確認し、見積もりを事前にとりましょう。
料金は回収品の量やエリアによって異なりますが、タブレット1台程度なら数百円~数千円が目安です。
信頼できる業者を選べば、安全かつ手間なく処分できます。
タブレットを捨てる前に必ずやるべきこと
データの完全削除
どんな方法で捨てるにしても、データ消去は必須です。
タブレットにはメール、写真、パスワードなどの個人情報が大量に残っています。
初期化だけで安心せず、次のステップをしっかり確認しましょう。
- 連絡先や写真などをクラウドや別端末にバックアップ
- Apple ID や Google アカウントをサインアウト
- SIMカードやSDカードを抜く
- 「すべてのコンテンツと設定を消去」で完全初期化
- 必要ならデータ消去アプリで上書き削除
個人情報が流出すると、アカウント乗っ取りやなりすましの危険もあります。
手放す前に必ずリセットを実行しましょう。
バッテリーの扱いに注意
タブレットの多くはリチウムイオン電池を内蔵しています。
この電池は衝撃や高温で発火する可能性があるため、無理に分解したり燃えるごみとして出すのはNGです。
バッテリーが外せる場合は、自治体の「乾電池・充電池回収」に出す、または販売店に設置された回収ボックスを利用してください。
外せない場合は、端末ごと適正なリサイクルルートに出すのが安全です。
法律とリサイクル制度の仕組みを知っておこう
日本では、テレビや冷蔵庫などは「家電リサイクル法」の対象ですが、タブレットは「小型家電リサイクル法」の枠組みで処理されます。
この法律は自治体と認定業者が連携し、廃棄された小型電子機器から金属やプラスチックを再資源化することを目的としています。
そのため、タブレットを正しく回収ルートに出すことで、レアメタルなどの資源を再利用できるのです。
不法投棄や不正回収は環境破壊につながるため、必ず正規のルートを使うことが大切です。
状況別おすすめの捨て方まとめ
・壊れている/古すぎる → 自治体の小型家電回収 or 家電量販店のリサイクル窓口
・買い替える予定 → キャリアやメーカーの下取りサービス
・まだ使える/売れそう → 買取専門店・フリマアプリ
・まとめて処分したい → 許可を持つ不用品回収業者に依頼
自分の目的(無料で処分したい・お得に買い替えたい・手間を省きたい)に合わせて、最適な方法を選びましょう。
iPadの捨て方を正しく理解して安心・安全に手放そう
ここまで紹介したように、タブレットの捨て方にはいくつも選択肢があります。
ただ「どこにでも捨てていい」わけではありません。
個人情報や環境への配慮、安全面を考えれば、きちんとしたルートで手放すことが大切です。
もし迷ったら、まずは自治体のホームページで「小型家電リサイクル」情報を確認しましょう。
そのうえで、下取りや買取など、自分に合った方法を選べばOKです。
正しい捨て方を知っていれば、古いタブレットも“ただのゴミ”ではなく、次の資源として再び活躍してくれます。
小さな行動が、環境にもあなたの生活にもプラスになるはずです。
